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原発輸出の欺瞞 の商品レビュー

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2015/06/04

「日本からベトナムへの原発輸出について」の背景と問題点を概観した1冊。日本における海外への「原発輸出」の背景と東日本大震災後の状況について。そしてベトナムにおける「開発」のガバナンスと非民主的な(これについては日本も)政治過程の問題について。最後は福島県や沖縄県の問題でしばしば論...

「日本からベトナムへの原発輸出について」の背景と問題点を概観した1冊。日本における海外への「原発輸出」の背景と東日本大震災後の状況について。そしてベトナムにおける「開発」のガバナンスと非民主的な(これについては日本も)政治過程の問題について。最後は福島県や沖縄県の問題でしばしば論じられる「差別構造」の視点についてを、全6章で構成。国際関係の力学、「国策」のもつパワーとそれに内包される欺瞞性。そして「生活者」をないがしろにした「だれのための援助・開発か」論。この日本で「平和と人権」というテーマを世界を通して考える、という(どこか悠長ではあるが)目的から読むと、「原発アブナイ科学論争」以前の視点を気づかされる。よって講座の主題としてはすごく俗っぽいけど「グローバル社会におけるわたしの平和」みたいなものになろうか。極めて政治学っぽい論考。

Posted byブクログ