久生十蘭 の商品レビュー
澁澤龍彦「久生十蘭のこと」 昭和23年、澁澤氏が雑誌「モダン日本」の編集者として数々の作家と会ったが、そのなかで最も強烈な印象を与えたのが今は亡き久生十蘭だと語る。鎌倉の自宅で会った久生夫人は若くチャーミングで気さくな女性であった。久生氏は奥さんを「おい、従卒」と呼んだという...
澁澤龍彦「久生十蘭のこと」 昭和23年、澁澤氏が雑誌「モダン日本」の編集者として数々の作家と会ったが、そのなかで最も強烈な印象を与えたのが今は亡き久生十蘭だと語る。鎌倉の自宅で会った久生夫人は若くチャーミングで気さくな女性であった。久生氏は奥さんを「おい、従卒」と呼んだという。 我儘で偏屈で孤独な作家と噂される久生十蘭に、こういう良き伴侶がいることを、若年だった澁澤氏は、何か眩しいものを見るように眺めていたという。 ジャン・コクトーの「ヴォワ・ユメーン」を持っているから貸すと言ったのを、澁澤氏は「いや、持っている。あれには東郷青児の翻訳がありますね」といったところ「東郷? あんなやつにフランス語ができるもんか」と噛んで吐き出すように言った。それきり二度と会う機会もないまま、久生十蘭は癌で死んでしまった。 (「別冊新評・澁澤龍彦の世界」1973年10月 「アイオロスの竪琴」所収) 久生十蘭は1952年1月、「鈴木主水」で直木賞受賞。 2015.2.28初版 図書館
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韜晦。一般不要的汉字。 不容易读。旧的汉字。「犇(ben)」めく(笑了)=to rush about 。金銀銅(123)的表彰台?((笑笑了))。
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近年、作家を含めてリスペクトの対象となっている十蘭の魅力を満載。本人の名作を多数収録。作家や研究者のエッセイも収める決定版総特集。
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