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タレントの時代 の商品レビュー

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23件のお客様レビュー

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2015/04/06

NTTは毎年4000億円も研究費用をかけているのに、ノーベル賞を誰も出していない。IBMと違う。 R&Dはある日ハタと思いついて決められているわけではない。勝手にボトムアップで創発されているものでもない。世界中から集められた莫大な情報をもとに様々な制約条件を踏まえたうえで...

NTTは毎年4000億円も研究費用をかけているのに、ノーベル賞を誰も出していない。IBMと違う。 R&Dはある日ハタと思いついて決められているわけではない。勝手にボトムアップで創発されているものでもない。世界中から集められた莫大な情報をもとに様々な制約条件を踏まえたうえで商品設計、製品企画を担当する人達がコンセプトを創造している。 目的を達成するためにはまず組み合わせる対象の知識を広げる能力が必要になる。知識を獲得する力の強さがタレントの必要条件なのである。 優れたタレントの特徴は、目的意識と目的を達成するための知識獲得能力、地頭、洞察力、論理的思考能力、コミュニケーション能力の高さ。

Posted byブクログ

2015/03/20

2015年41冊目。 あちこちで絶賛されている「トヨタ生産方式」だが、今の日本の企業はこれを取り入れて生産工程を良くしたところで、そもそもの製品の価値が低く「売れないモノ」であることが多いため意味がないと著者は指摘する。 企業が行っていることの本質は「情報の設計」と「情報の転写...

2015年41冊目。 あちこちで絶賛されている「トヨタ生産方式」だが、今の日本の企業はこれを取り入れて生産工程を良くしたところで、そもそもの製品の価値が低く「売れないモノ」であることが多いため意味がないと著者は指摘する。 企業が行っていることの本質は「情報の設計」と「情報の転写」であり(設計情報転写論)、この前半の「設計情報」の質が製品・サービスの行く末を左右する。 そして、プロフェッショナルやスペシャリストを動員して優れた設計情報を生み出せるのがタレントであるとしている。 このタレントを活かす仕組みとして、終盤でトヨタの「主査制度」を紹介している。 この制度は、グーグルやアップルに真似されているほどらしい。 非常に辛口だが、論旨が明快な本だった。

Posted byブクログ

2015/03/14

 サブタイトルは、「世界で勝ち続ける企業の人材戦略論」とあるように、これからの企業にとって必要となる人材をどうやって生かすのかについて書かれている。  「ものづくり敗戦」の正体では、なぜ日本にアップル製品があふれているのか、売れないものを作ることが存在理由になっている企業、その...

 サブタイトルは、「世界で勝ち続ける企業の人材戦略論」とあるように、これからの企業にとって必要となる人材をどうやって生かすのかについて書かれている。  「ものづくり敗戦」の正体では、なぜ日本にアップル製品があふれているのか、売れないものを作ることが存在理由になっている企業、その一方でトヨタのように世界で稼いでいる企業が例に挙げられている。      現在において希少価値のあるタレントについて次のように述べている。「広くて深い真の基礎、基礎の知識を持ち、二つか三つの専門分野があり、目的的に、知識獲得をしながらアナリシス・シンセシスを繰り返し、答えを出す人」と言うように、頭が柔らかくてアンテナを高く張っていて実行力のある人が必要とされている。  「どうしてタレントを生かすのは難しいのか?」では、原因の1つに「馬鹿ほど威張る」で、A級レベルの人材ではなく、B級レベルの人材が上に立つと、自分よりもできる人材を排除する傾向がありなかなか良い人材が活躍しづらいとある。  アメリカ人の特徴について以下のように述べている。「調査能力にあり」。かつて日本が右肩上がりでもう欧米から何も学ぶことなんてないと息巻いていた頃に、アメリカは日本の成功の秘密をきちんと研究していたとある。研究の一例にトヨタが挙げられている。甘く見ると怖い国だ。

Posted byブクログ