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ローカルからの再出発 の商品レビュー

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2015/11/03

多様な主体間の連携や協働によって、地域の諸課題を解決し、公共サービスを提供しようとする「ローカル・ガバナンス」という概念について、長期的な視点から捉え直し、北陸地方、特に福井県の事例から分析している。東大社会科学研究所のプロジェクトが基になっている。 多様な論稿が並んでいるが、正...

多様な主体間の連携や協働によって、地域の諸課題を解決し、公共サービスを提供しようとする「ローカル・ガバナンス」という概念について、長期的な視点から捉え直し、北陸地方、特に福井県の事例から分析している。東大社会科学研究所のプロジェクトが基になっている。 多様な論稿が並んでいるが、正直、あまり体系的であるようには思われず、また、福井県をフィールドとしている意義もさほど感じられなかった。意欲的な試みだとは思うが、雑多な研究の寄せ集めという印象を免れなかった。 そのなかでも、北陸の豊かさの源泉として社会民主主義と保守主義の結びつきを指摘する、井出英策氏の「第7章 北陸の豊かさはどこから来るのか─越中富山に見る「北陸性」」や、要介護認定の政策実施業を題材とした、荒見玲子氏の「第11章 公と私の新たな境界線─要介護認定の政策実施業務を素材に」が興味深かった。

Posted byブクログ