新・外交官の仕事 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
外交官というものが薄く広くわかる本。 ・AがBについて批判した、とニュースが流れた場合、仮にAは批判する意図を有していなかったとしても、一度大々的に報道されれば、それはもう実際に批判が行われたのとほとんど同じ。 ・特に旧社会主義国においては個人所得税が低く、予算というものは強い者が勝手に使っていいという潜在意識が強い。ODA(日本政府の予算)ももらってしまえば、日本の政治家がその国に対する好意、またはなんらかの目論見があってくれたのだから、勝手に使っていいと思ってしまう。
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【284冊目】元外務省キャリアが描く、当事者から見た外交と中から見た外務省。外務省をめぐる論点はおおむねカバーされているのではないかな。 ただ、記述がちょっと古くて、たとえば、テロの時代に書かれた本だから諜報も大国間競争というより、非国家主体も考慮しないとねということが書いてあ...
【284冊目】元外務省キャリアが描く、当事者から見た外交と中から見た外務省。外務省をめぐる論点はおおむねカバーされているのではないかな。 ただ、記述がちょっと古くて、たとえば、テロの時代に書かれた本だから諜報も大国間競争というより、非国家主体も考慮しないとねということが書いてある。でも、数年経った今では米中対立が外交、国際情勢の前面に出ている。 外交官としての特権や特殊性みたいなものはわりと少なくて、大企業の海外支社勤務や中央省庁の役人にとってはいくばくか心当たりのある記載なのかなと想像する。 あと、筆者が現役時代にどのような評価を受けた外交官なのかが補足情報としてあれば、本書の内容をどこまで信じていいか評価できるんだけどな……笑
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外交官の仕事や教育、大使館や本省の雰囲気、交渉の場の実際、ODAや文化交流についてなど、実際に勤務してきた人だから書けることが多数。ちょっと外交官の世界を覗き見たときのことが思い起こされる。 ロシア人が国際社会を見るときの癖や、報道に起きがちな実際との乖離など、鋭い考察も多い。
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かなり詳しく、かつフランクな領域の事項まで含めて、外交官の日常、業務、外交という仕事の要諦、本質、現代日本の外交課題というものまでヒローく、かつ堅苦しくなく語ってあり、わかりやすかった。
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