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ストロガッツ 非線形ダイナミクスとカオス の商品レビュー

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2021/08/30

非線形系・カオスの定番の入門書。  まずは1次元系で固定点や分岐といった基本的な概念を導入し、その後2次元系でリミットサイクル(孤立した周期解)や線形化の手法について、最後にカオス・フラクタルについて解説するという構成。特に本書の後半だが、定量的な議論は基本的にコンピュータによ...

非線形系・カオスの定番の入門書。  まずは1次元系で固定点や分岐といった基本的な概念を導入し、その後2次元系でリミットサイクル(孤立した周期解)や線形化の手法について、最後にカオス・フラクタルについて解説するという構成。特に本書の後半だが、定量的な議論は基本的にコンピュータによる数値計算で済ませてしまい、むしろ定性的・幾何学的な理解を重視している印象がある。まぁカオスとか、手計算が役立つ場面とか無さそうだけど。そういう方針のためもあってか、本文の内容を示した図・グラフが1ページにつき1つぐらいの割合で挿入されていて、直感的にも分かりやすい。  また、豊富な応用例が紹介されていることも本書の特徴である。現実のどのような物理現象で、本文中で説明されているようなダイナミクスが起こるのかということで、非常に興味深い。そのテーマも幅広く、物理学の力学系はもちろん、生物や化学にも及ぶ。  特に海外の、所謂「名著」と呼ばれる教科書に多い気がするが、章末には解ききれないぐらいの数の演習問題が付いているのが有難い。有難いと言いつつも、僕はまた例によってほとんど飛ばしたのだが…。 1 本書のあらまし 第Ⅰ編 1次元の流れ 2 直線上の流れ 3 分岐 4 円周上の流れ 第Ⅱ編 2次元の流れ 5 線形系 6 相平面 7 リミットサイクル 8 分岐の再訪 第Ⅲ編 カオス 9 ローレンツ方程式 10 1次元写像 11 フラクタル 12 ストレンジアトラクター 演習問題の略解 文献 索引

Posted byブクログ