ダヴィッド の商品レビュー

新潮社(その他)

2021/12/31

革命期・ナポレオン期の古典主義の巨匠ジャック＝ルイ・ダヴィッドの作品紹介と簡単な伝記。歴史画だけでない絵画にも焦点をあてるなど、ダヴィッドのまた別の側面を知ることができた。ただし、「ブルートゥスのもとに息子の死体を運ぶ警士たち」の解説だけは、共和政初期のブルートゥスと末期のブルートゥスを取り違えた内容になっており、非常によろしくない内容となっている。ダヴィッドの重要な作品にはローマ史に取材したものがあるというのは周知の事実なので、正確なローマ史の知識がなければ作品鑑賞もおぼつかないだろう。