1,800円以上の注文で送料無料

健康で文化的な最低限度の生活(2) の商品レビュー

4.2

31件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/02/11

福祉事務所でケースワーカーとして 働きはじめた新人公務員の義経えみる。 生活に困窮している人々を支援することの難しさに悩みながらも、日々、[生活]の最前線で奮闘している。 そんな折、就労支援に取り組む最中で、えみるが担当する阿久沢さんに多重債務が発覚! 一方、同期の七条が担当する...

福祉事務所でケースワーカーとして 働きはじめた新人公務員の義経えみる。 生活に困窮している人々を支援することの難しさに悩みながらも、日々、[生活]の最前線で奮闘している。 そんな折、就労支援に取り組む最中で、えみるが担当する阿久沢さんに多重債務が発覚! 一方、同期の七条が担当する岩佐さんも、高い就労意欲とは裏腹に精神的に追い込まれ… 対応に葛藤する新人ケースワーカー達。 彼らにできることは何なのか? 2集では、容易にはいかない“就労支援”の実態と、 騒がれている“不正受給”の、とある一面が描かれる。 医者でもない。警察官でもない。 けれど、[生活]を救える仕事がある! 新人ケースワーカー達の奮闘劇、渾身の最新作!! 多重債務が発覚した阿久沢さんも就労意欲はあるけど夫のDVのフラッシュバックや就労しなければというプレッシャーから抑うつ状態にあることを隠していた岩佐さんも文盲であることがケースワーカーに言えなかった中林は、自らの尊厳を守るためにケースワーカーに多重債務や文盲や自分のメンタルのことを打ち明けられなかった。 そういう生活保護受給者の心をほぐし信頼関係を築いて悩み苦しんでいることを打ち明けてもらうには、こちらの都合を押しつけるのではなく待つこと見守る忍耐強さもケースワーカーに必要なことが、阿久沢さんや岩佐さんや中林さんのケースから分かる。 また生活保護受給者をバッシングするやり玉に上がっていた「不正受給」の大半は、世帯員の申告漏れが原因である。 この巻で取り上げた日下部さんのケースは、まさにそれ。 生活保護受給者世帯の自分は、アルバイトしたら収入申告を知らなかったことが原因。 音楽でプロになりたいというささやかな夢も、ギリギリの生活の中で音楽を楽しむことも、許されない息子の欣也の怒り、ギリギリ生活している日下部さんに徴収金の説明をしなければならないえみる、それぞれが辛い展開の2巻。

Posted byブクログ

2022/08/21

受給世帯の高校生。生きる糧としていたバイトの稼ぎ。申告せずに不正受給。ルールはルール。返還しなければならない…国家の役割は供給能力を確保すること。必要なものが必要な人に届けられる仕組みを作ること。国民の多くが幸せを感じられること。決して、財政を均衡させることではない。税は財源では...

受給世帯の高校生。生きる糧としていたバイトの稼ぎ。申告せずに不正受給。ルールはルール。返還しなければならない…国家の役割は供給能力を確保すること。必要なものが必要な人に届けられる仕組みを作ること。国民の多くが幸せを感じられること。決して、財政を均衡させることではない。税は財源ではない。供給能力さえあれば、お金はいくらでも発行できる。生活保護費に財政的制約があってはならない。やるせなさを感じるのは、登場人物だけに留めて欲しい。誤った理解に翻弄される行政の現場にむしろ読者は怒りを感じるべきだろう。

Posted byブクログ

2022/07/07

債務整理とかよくわかってないっつう…所謂情弱なんだよ! 経験値に差ですね どんな温厚な人でも尊厳を侵されれば怒ります 聴聞会 生活保護を受給中の人がパチンコ店を利用してはいけないという法律はありません 悪質な不正受給に関しては極めて例外的だともとれますよね

Posted byブクログ

2022/03/28

2015年2月4日発売。 第8話ㅤどうしろというの 第9話ㅤWHY? 第10話ㅤそれぞれの 第11話ㅤ夏の休日 第12話ㅤ日下部 欣也(くさかべ きんや)くん 第13話ㅤ不正受給? 第14話ㅤ63?78? 第15話ㅤ全額徴収 第16話ㅤやり場なき怒り 第17話ㅤ彷徨(さまよ)う

Posted byブクログ

2022/02/11

センシティブな「問題」を、よく取り上げたものだと感心した。取り上げられたケースは、慎重に練り込まれているように思う。この作品をきっかけとして、広くこの「問題」が 共有されるといいと思うが、センセーショナルな取り上げられ方にならないようにと、切に願う。

Posted byブクログ

2021/10/05

えみるの同期・七条と彼が担当するシングルマザー・岩佐さんの話から。 この七条も、描き方のバランスではすげー嫌な奴になりそうなんだけど、「まあでもこういう考え方もしちゃう人いるよな」というさじ加減で悪役にさせずに描くあたりに、作者の思慮深さを感じる。 また、えみるが担当する阿久...

えみるの同期・七条と彼が担当するシングルマザー・岩佐さんの話から。 この七条も、描き方のバランスではすげー嫌な奴になりそうなんだけど、「まあでもこういう考え方もしちゃう人いるよな」というさじ加減で悪役にさせずに描くあたりに、作者の思慮深さを感じる。 また、えみるが担当する阿久沢さんとの面談で、半田先輩のメガネ越しの目が描かれたコマは、惚れるわー。 「どんな温厚な人でも尊厳を侵されれば怒ります」 次の母子家庭での高校生男子のアルバイトによる不正受給というのも、こういう法の事実は初めて知り、考えさせられる。 「オレは…そんな悪いことしたんですか…?」 「これって…何の罰なんスか…?」 という言葉、切なすぎる。 このあたりの描き方も、この作者はどのキャラクターに対してもその人物の本音をまず「聴いて」掬い取ることをしようとしてるのが、読んでて沁みるんだな。

Posted byブクログ

2021/08/03

不正受給に関する巻。保護の受給者が収入を隠した場合、法第78条で全額徴収、やむを得ない場合、法63条で一部返還を求める。

Posted byブクログ

2021/07/18

担当する世帯の状況や人柄にもよることから どう提案し、どう向き合うか難しい。。 異動が多くて担当が目まぐるしく変わる公務員だからこそ 保護される側だったら毎回担当者に心開くまでに時間がかかりそうだなぁ〜と思いました

Posted byブクログ

2020/07/08

借りたもの。 制度に関する知識や事務処理の技能以外のものが求められる現場であることを痛感する。 心配で一日に何度も留守電を残してうつ病の人にプレッシャーをかけてしまう(健常者でもこれはプレッシャーでは?)七条。 専門性が高く、真面目、合理的で容赦ない栗橋は担当していた中林さんが字...

借りたもの。 制度に関する知識や事務処理の技能以外のものが求められる現場であることを痛感する。 心配で一日に何度も留守電を残してうつ病の人にプレッシャーをかけてしまう(健常者でもこれはプレッシャーでは?)七条。 専門性が高く、真面目、合理的で容赦ない栗橋は担当していた中林さんが字を読めない事に気づけなかった…… それは教養を受ける機会が無かったためかも知れないし、失読症だった可能性もある。 ケースワーカーは生活保護の専門性だけで対応できるものではなかった。 半田さんのコメントは心に響く。 それはカウンセラーの傾聴にも通じるような姿勢ではなかろうか。 仕事でもそれ以外でも、人間は(健常者でも)自分の「都合」でしか動かない。 だからこそ「聞く準備がある」という「待つ」姿勢を示すことが重要で、どれだけ難しいかを痛感する。

Posted byブクログ

2019/06/02

話を聞くことの難しさかな・・・。 当事者と主人公と上司で面談してる際の沈黙の描写、すごく良かった。 体験から、ああいう描写が出てきたのかな。 なんにしろ表現力ある漫画家さんだね。

Posted byブクログ