神のごときミケランジェロさん の商品レビュー
今風に解釈した『芸術家列伝』(神のごときミケランジェロ) 現代の尺度で絵画や彫刻のスケールを解説してくれたり、現代語で茶々を入れたりしてくれて面白い。 ミケランジェロの破天荒ぶりが。 読んでいて精神障害(何とは言えないが)傾向があったのかな……と思ったりもする。 他、どうして...
今風に解釈した『芸術家列伝』(神のごときミケランジェロ) 現代の尺度で絵画や彫刻のスケールを解説してくれたり、現代語で茶々を入れたりしてくれて面白い。 ミケランジェロの破天荒ぶりが。 読んでいて精神障害(何とは言えないが)傾向があったのかな……と思ったりもする。 他、どうしても外せないレオナルドやラファエルら、癖のあるルネサンスの芸術家たちの面々も面白い。 タイプの違う天才が3人も同時期に現れたルネサンスのイタリアのエネルギッシュさに思いを馳せる。 史実を踏まえ、面白く噛み砕いて、楽しいフィクションとして再構成した作者の手腕に脱帽。 最終ページの参考文献の本の多さ、その勤勉な姿勢に拍手。 昨年イタリアへ行ったのだが……ミラノ、フィレンツェ、ローマ…どこへ行ってもミケランジェロの面影がある。 私はレオナルド派だと思っていたのに、この漫画とイタリアへ行くと、ミケランジェロに夢中になってしまう。ならざるを得ない。 それだけ多くの仕事をこなし、その偉業が残っている……“神のごとき”の枕詞が正しいことを実感する。
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あの巨匠たちが人間味溢れるキャラクターとして描かれていて、とても親近感が湧いた。 著者のあとがきに、このマンガを描いたきっかけが、イタリアのガイドさんが語る巨匠たちの人物像が面白かったからとあったが、こんな解説なら聞いてみたい。 教皇にも臆さない、でも嫌だ嫌だと言いながらも仕事を...
あの巨匠たちが人間味溢れるキャラクターとして描かれていて、とても親近感が湧いた。 著者のあとがきに、このマンガを描いたきっかけが、イタリアのガイドさんが語る巨匠たちの人物像が面白かったからとあったが、こんな解説なら聞いてみたい。 教皇にも臆さない、でも嫌だ嫌だと言いながらも仕事をちゃんとこなすミケランジェロさん、素敵すぎる。 作品の見方が変わる。
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ルネサンス期の天才彫刻家(兼・画家)ミケランジェロの面白エピソードを1冊の漫画に仕立てた本。周囲に迷惑を撒き散らす頑固な変人で、仕事だけは神のようにこなす様子が活き活きと描かれている。著者の並々ならぬミケランジェロ愛が感じられ、ほんわかした気持ちで読むことができた。
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やばい。 たまたま目について勢いで買ってしまったが、非常に面白かった。 しっかしヒドイな芸術家たち。 そして時の教皇たち。 かなり面白く読み切ってしまったので、是非他の巨匠のものも読んでみたい気持ちになった。 続き、もしくはシリーズでないかな。
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ミケランジェロへの意識が間違いなく変わる。 実際の人物をコミカルに描いていて、それなのにどことなく「ああ、ありそう」感が出ている。 教皇とのやり取りなどは完全にギャグだし、でもああ、ありそう、な。 全体的にテンポがよく、一生涯を書いているはずだが、急展開すぎると感じる部分がなかっ...
ミケランジェロへの意識が間違いなく変わる。 実際の人物をコミカルに描いていて、それなのにどことなく「ああ、ありそう」感が出ている。 教皇とのやり取りなどは完全にギャグだし、でもああ、ありそう、な。 全体的にテンポがよく、一生涯を書いているはずだが、急展開すぎると感じる部分がなかった。 最終的に、ミケランジェロが少し可愛く見える。
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あの大巨匠の変人偏屈エピソードとくれば当然面白いが、かみ砕いてどう変でどう凄くどうとんでもなかったのかを楽しいマンガにする技倆がえらい。「究極的に凄い絵」を絵にするというマンガの難題にも正面から真摯に取り組んでいて、しかも成功しているのには素直に感嘆した。
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読めば、この『神のごときミケランジェロさん』が現在進行形で注目を集め、人気が爆発的に上昇している理由が理解できるだろう。むしろ、この作品が好いモノとして評価されなかったら、他の読み手の漫画の善し悪しを見抜く感性を疑ってしまうトコだ 内容は、帯にもある通り、アートコメディ。節操なし...
読めば、この『神のごときミケランジェロさん』が現在進行形で注目を集め、人気が爆発的に上昇している理由が理解できるだろう。むしろ、この作品が好いモノとして評価されなかったら、他の読み手の漫画の善し悪しを見抜く感性を疑ってしまうトコだ 内容は、帯にもある通り、アートコメディ。節操なしな私はともかくとして、穂積先生の『さよならソルシェ』が大好きでしょうがない人は、もしかすると、「天才芸術家の一角を馬鹿にしているのか!?」と怒りだしかねないかも知れんが、それほどまでに面白い 笑える一方で、「へぇ、そうだったんだ」と知識欲を満たしてくれるストーリーでもある。それなりには生きているので、当然、私とてミケランジェロって名前、彼の代表作くらいは知っていた。けれど、こんな人格に難がありすぎな芸術家だったとは、知らなかった事を知れ、読んでいる間、目から鱗が落ちっぱなしであった ミケランジェロとダ・ヴィンチがここまで、仲が険悪だったとは(笑) けれど、何だかんだで、相手の優れている点は隠しながらも素直に尊敬している点は、根っからの芸術家だな、と思った 天才と言うのはえてして、そんな生き物だ、と言われてしまってはおしまいだが、だからこそ、凡人である自分達が天才の背を掴むにはどうしたらいいか、やっちゃならない事を考えながら読める また、主役級のキャラ性の持ち主であるミケランジェロを取り巻く、ダ・ヴィンチやユリウス2世を筆頭にした、個性豊かすぎる各界の関係者が蔑ろにされていない点も高評価に値する マニアックな趣味(・・・性癖?)、そう言われても不思議ではない、いくら、世界的に有名でも、漫画のテーマにミケランジェロを選ぶのだから きっと、ミケランジェロが芸術家としても、男としても、人間としても、みのる先生は好きで、心底から尊敬しているんだろう。それは読んでいれば、しっかりと読み手に伝わってくる それでいて、みのる先生は、自分の色と味を前面に強烈に押し出してきている。読む人によっちゃ、そこにクドさを覚えてしまうのかもしれないが、私は嫌いじゃない。むしろ、自分の好きなモノを自分の言葉で力強く、丁寧に描き、読み手に対して「好きだ、文句あるか!」と言えない漫画家の作品を読む気など起きない。これぐらい、挑戦的な漫画家の方が、読む側としても真正面から組み甲斐があるってもんだ しかし、ミケランジェロって芸術家は、「凄い」としか表現できないな 私はまだまだ残りの人生の方が圧倒的に多い訳だし、一度くらいは彼の作品を生で見て、絶句と感動を体験してみたいものだ。きっと、それまでの人生観を根底から揺さぶられちゃうんだろうなぁ どの話もコミカルかつ為になるものばかりで甲乙つけがたいも、個人的には第8話「生活は神っぽくないミケランジェロさん」が、ミケランジェロに一際強く、ただの人間臭さを感じられて好きだ 次の作品は、みのる先生は誰の人生を描くんだろう? この台詞を引用に選んだのは、自分の作品への絶対的な自信は別にして、それを観てくれた者からの評価を真摯かつ泰然と受け止めた上で、自分らしさを曲げない事を恥じていない言葉を、落ち着いて口に出せるような仕事を、物書きを目指す身として、この時のミケランジェロに近しい年齢になった時、言ってみたいものだ、と思わせてくれたから
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※このレビューにはネタバレを含みます
ギャグ漫画風ではあるけれど、「史実を元ネタとする創作」ではなくて、「資料に基づいたキャラクター」なところがすごい。偏屈エピソードだけで晩年の様子なんて知らなかったし、作品でいったらミケランジェロよりラファエロの方が好きだけれど、ミケランジェロさんに興味湧いてきた。 古代彫刻の贋作エピソード、岩波文庫「ユーディット」に収録されているヘッベル作の戯曲「ミケランジェロ」(こちらは史実を元ネタとする創作)を思い出した。 あとミケランジェロものだと「話してあげて、戦や王さま、象の話を」も読んだ事あって、なんとなく物語の背景が理解しやすくなった気がする。 それにしても、なんてドラマチックな人生。
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大好き!ミケランジェロさんの素顔を見れてより一層彼の魅力を知ることができます。ほんとミケランジェロさんかわいいかわいい。
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