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リリコは眠れない の商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2018/12/09
  • ネタバレ

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リリコの苦悩や葛藤がかなり抽象的に表現される部分が続くので、ずっと夢をみているような気持ちになる。 少し戸惑うのだけれど、端々に「なるほどこれを伝えたいのだな」と分かる言葉が現れてくる。 どんな外敵にも負けない真っ直ぐで強い木を研究して作ったら、苗木は恐ろしい勢いで成長し、周りを巻き込みながら全部枯れた。そんな木を作ろうとしたことが間違いだった。 というエピソードが印象的。

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2018/05/22

難しいな。とても観念的。 銀河鉄道の夜にも似ている。だけどさらにあやふやな世界のようにも思う。 西日本読書感想画コンクールの、中学生の部指定図書なんだけど、これを読み解いて、更に絵にするのはすごく難しそうだ。

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2015/11/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これは辛いですね。 小学5年生の少女の、やるせない気持ちを、幼馴染そっくりの女の子が描かれている絵の中に入ることによって、あぶりだし、解決(納得?)させていくストーリー。 このナンセンスさを理解できたらいいのでしょうが、かなり支離滅裂感があって、正直読み進めるのが苦痛でした。 「つんつくせんせい」のたかどのほうこさんの、決して優等生ではない、かなりチャレンジングな作品だと思います。 賛否が分かれるでしょうが、決め手は、これが子どもに理解できるか?受け入れられるか?というところだと思います。 自己満足的なところが多く見受けられるので、私は推さない作品です。

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2015/05/09
  • ネタバレ

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時計坂の家の世界を思い出す。 夢の中の話だが、その経緯が明かされる末尾が悲しい。 が、最後に希望が開かれる。

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2015/04/22

最初は言い回しや設定が少し古いなと感じたが、おとなしくて目立たないリリコの心の物語が描かれていて、地味だがこころに残る。

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2015/04/03

友達を追いかけて絵の中に入り大冒険…と描くと壮大ですが、自分の立ち位置を把握する物語ですね。 リリコは物事をよく見ているな…言葉にしないだけなんだな…。 作中にデ・キリコの「街の神秘と憂鬱」が引用されててくらくら度アップ。『秘密の花園』のコリンとかあしながおじさんとか、なつかし...

友達を追いかけて絵の中に入り大冒険…と描くと壮大ですが、自分の立ち位置を把握する物語ですね。 リリコは物事をよく見ているな…言葉にしないだけなんだな…。 作中にデ・キリコの「街の神秘と憂鬱」が引用されててくらくら度アップ。『秘密の花園』のコリンとかあしながおじさんとか、なつかしいタイトルをふいに出して海馬を刺激してくる高楼さんの読書歴がわたしとそっくりで感激でした。 「まちがえたことを忘れずにいること。もうまちがわないために。またいつなんどき、まちがうかもしれないということを心にとめているために」

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2015/03/20

物語の型は『わたしたちの帽子』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4577031256に似ている。でももっと大人向け。 刺さる描写が当たり前のようにでてきてぎょっとした。読後感は優しい。 リリコは5人きょうだいのまん...

物語の型は『わたしたちの帽子』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4577031256に似ている。でももっと大人向け。 刺さる描写が当たり前のようにでてきてぎょっとした。読後感は優しい。 リリコは5人きょうだいのまんなかの子。 賢かったり美しかったり優しくてやんちゃだったり天才だったりする兄姉弟妹にはさまれて、ぼんやりした平凡な子だと思われている。 眠れぬ夜は、ひっこしたきり手紙をくれない親友や、名前も知らない凛とした人を思い出しては心をなぐさめる。 そんなある夜、リリコは親友によく似た少女が描かれた絵の中に迷い込む。 感想を書くのがむずかしいな。 いろんな作品を思い出した。 『銀河鉄道の夜』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4001108046は列車から。『星の王子さま』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4001156768は砂から。 『鏡の中の鏡』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4006020317は輪まわしからの連想だけど、話はむしろ『はてしない物語』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/B000J7LMGKかもしれない。 ジュディ・ガーランドの『オズの魔法使』http://booklog.jp/item/1/B00005HC5Dっぽくもある。 BGMは『砂の果実』http://booklog.jp/item/1/B00005G5QOがいい。 ありがちというのではなく、つまり、また読んで理解したいなにかが隠れてる。 自分だとか他人だとか、知っているつもりだったものの見えていなかった部分を見せつけられる。 ここにいたくないだけじゃ、素敵な場所へはたどりつけないのだとつきつけられる。 きつい。けど、つきはなしはしない。 こどものうち、恥ずかしい大人になる前に知っておきたい話だけど、大人にならないと飲み込めない内容じゃないかな。 時間をおいてまた読みたい。 できればそのときは、いまと違う場所にいたい。

Posted byブクログ