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図説 世界史を変えた50の武器 の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2018/07/03

「エルフの長弓で射られた矢はウルク=ハイの鉄防具も貫通するよね?」という疑問から読み始めた。 疑問はすぐ解消。 防具は貫通するし、なんなら太ももも貫通。 ファランクスや矢が降ってくる映像が好きで(つまり Game of thrones の『落とし子の戦い』が好き)、戦術も詳し...

「エルフの長弓で射られた矢はウルク=ハイの鉄防具も貫通するよね?」という疑問から読み始めた。 疑問はすぐ解消。 防具は貫通するし、なんなら太ももも貫通。 ファランクスや矢が降ってくる映像が好きで(つまり Game of thrones の『落とし子の戦い』が好き)、戦術も詳しくなりたいと思ったのだけど、戦術もそれなりに(大砲の使い方の進展とか)。 それ以上の収穫は、 銃の発展→塹壕戦→戦車→ロケットランチャー という18〜20世紀の戦争の仕方の流れと、 精度の低い空爆→ミサイル→ドローン、IED という21世紀「非対称」な戦闘の現在、 武器兵器の開発は「悪どい武器商人」が儲けたくてやってるのではなく、敵味方とも犠牲を最小限にしたい軍部と軍事以外にも利用できるけど開発費が欲しい技術者が行なっている、という事実 がつかめたこと。 兵器の精度が上がり、遠隔操作できて、攻撃目標から民間人を避難させられるのなら、理屈上は人が死なない戦争だってあり得る。 ただ、現代の戦争は金がかかる。 実際に戦争するくらいなら、パフォーマンスで兵器を持ち、他の方法で解決した方が絶対いい。

Posted byブクログ

2017/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本書に記述されている内容がどこまで学術的に正しいのかよく解らないけど、全て正しいとして読めばかなり面白い読み物である。 が、内容的に偏りがあるような気がする。そもそも、50って無理無理に数を合わせた感じがしなくもない。 つか、シリーズなんだよね。50ってのが。 まぁ、自分がこのシリーズを執筆するとしたら50とかありつつ40しか書かないとか60書いちゃうとか好き放題にやると思うけど、本書の執筆者はまじめな性格なのか無理にでも50にしている。感がバレバレなんだよね。 銃器や戦車の種類が複数あるくせに航空兵器が書かれていないし。 個別のネームとかいらないような。 とか考えていると、もっと個別の武器について記述されている書籍を参考にした方がいいのかな。インデックス的な読み方であればそれはそれでいいような気がするけど。

Posted byブクログ

2022/06/01

「図説世界史を変えた50の」シリーズ、今回は「武器」である。 社会的、政治的、戦術的、技術的、という4つの視点と、武器の具体的なタイプをあげて50の武器を説く。 戦争と殺戮の賛美ではなく、技術、創意工夫をたたえることを意図している、という。 1番めは「石斧」。そして...

「図説世界史を変えた50の」シリーズ、今回は「武器」である。 社会的、政治的、戦術的、技術的、という4つの視点と、武器の具体的なタイプをあげて50の武器を説く。 戦争と殺戮の賛美ではなく、技術、創意工夫をたたえることを意図している、という。 1番めは「石斧」。そして「槍」。このあたりでは、発明者はホモ・サピエンス以外のホモ属だ。モノのしくみは具体的に理解できるが、歴史的背景は想像の彼方。 弓矢。馬とチャリオット。攻城兵器。火。だんだんと人類が物騒になっていく。 あぶみ。これは直接誰かを攻撃するものではないが、あぶみの発明で騎乗して戦うことができるようになる、という点では強力な戦闘プラットフォーム。 銃が、大砲が登場する。そして天然痘という細菌兵器(は、少なくとも一回は兵器として使われているのだという)。毒ガス。M18A1対人地雷。原爆リトルボーイ。カラシニコフ。トマホーク巡航ミサイル。大陸間弾道ミサイル。 殺戮の賛美ではないとはいうが、短い時間で人類の悪意を凝縮して受け取ってしまったような気分になった。そしてスマート爆弾、ドローン、ロボット。自動的に、報復的に。殺傷するための兵器は切磋琢磨されています…。 近代の武器では、直接の殺戮に使われなかった抑止的兵器もあるし、確かにすごい創意工夫も見られる。もともと兵器が嫌いだったわけではないけれど、なにか、どうも武器嫌いになってしまいそうな気がした。思いのほか、自分が弱いなあ、と感じて驚いている。そういう意味では面白い本だったし、そんな視点を横に置いて、創意工夫と発展をたのしむことも出来る、はず(まだ、やや凹んでる)。

Posted byブクログ