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絶唱 の商品レビュー

3.6

195件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    66

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    2

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2024/03/18

阪神淡路大震災をモチーフにした短編集、当時のことを思い出す。善意とは?支援とは?共感とは?反省させられた。被災の描写やその後の被災者の人生に。

Posted byブクログ

2024/03/08

短編集。いつものホラー的なほんのりとハラハラするような感じじゃなくて、心にトラウマや傷を負った人の心が人によってじわじわ救われていくような、温かい気持ちで終わる話が多かった。かなりすき! 湊かなえさんの書く文章って本当にすてきで、人間の儚さとかまるで目の前に景色が広がっていくよう...

短編集。いつものホラー的なほんのりとハラハラするような感じじゃなくて、心にトラウマや傷を負った人の心が人によってじわじわ救われていくような、温かい気持ちで終わる話が多かった。かなりすき! 湊かなえさんの書く文章って本当にすてきで、人間の儚さとかまるで目の前に景色が広がっていくような風景とか、繊細でためいき 最後の親友の話、とても好きだった、 自分の宝物みたいな夜を思い出して温かくなった

Posted byブクログ

2024/02/09

4つの中編で構成されているが、登場人物がリンクしていて楽しめた.トンガ王国のおおらかな人たちとゲストハウスを経営している尚美さんの動きが面白かった.トンガで活動してきた国際ボランティアの残滓があちこちに出てくるのも、嬉しい感じだ.様々な行事の描写があったが、お葬式の場面が良かった...

4つの中編で構成されているが、登場人物がリンクしていて楽しめた.トンガ王国のおおらかな人たちとゲストハウスを経営している尚美さんの動きが面白かった.トンガで活動してきた国際ボランティアの残滓があちこちに出てくるのも、嬉しい感じだ.様々な行事の描写があったが、お葬式の場面が良かった.阪神淡路大震災に関連した表題作は期待ほどではなかったが、女子大生の生態が上手く表現されていたと思った.

Posted byブクログ

2024/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最終章『絶唱』 「自分は相手にとっての一番ではない」と親友との間にすら一線を引いている。 逆に、自分にとっての唯一の誰かもいない。 だから危機に陥った時に呼ぶたった一人もいない。 親友が危機に陥っていても、何もかもを捨てて駆けつける事ができない。駆けつけるという発想すら浮かばない。 そして、そんな自分に嫌気が差した時に、自分を一番にしてくれそうな都合のいい人に縋ってしまう。 そんな主人公の気持ちに共感してしまって、泣きそうになってしまった。 かつて、「あなたの一番大切なものはなんなの?」と聞かれて答えることができなかった自分と似ていすぎて。 今も私はあまり変わっていないし、その答えを決めきれていないけれど、主人公のように誰かのもとに迷わず駆けつけられるようになれるだろうか。 その他三編も好きだったし、震災の話やトンガ王国や宗教観について思うところもあったはずだけれど、最終章が個人的に刺さりすぎて飛んでしまった。

Posted byブクログ

2023/11/01

阪神淡路大震災を経験した4人の女性の視点の短編集。震災を経ての再生や成長が描かれていたと思います。湊さん自身が阪神淡路大震災を経験したということで、彼女の震災からの心の復興というものが伝わります。

Posted byブクログ

2023/09/26

「震災」がそれぞれの登場人物にかかわっていて、読めば読むほど引き込まれて、それぞれの登場人物が大きく大きくひとつの波のように重なって・・・。 やっぱり湊かなえさんの書く小説、あらためて好きだなぁって感じました。 「つながり」がある物語ってすごいと思う。

Posted byブクログ

2023/08/26

「楽園」 本当に亡くなったのは。 我が子が一人でも生きていたというのに、第一声がそんな言葉だとショック過ぎるだろうな。 嘘の申告や墓の存在は、自分たちの元にいる子の証明の一つだったのかもしれないな。 「約束」 お互い想うことの全て。 自らの誤ちのせいで宿った命だというのに、お金...

「楽園」 本当に亡くなったのは。 我が子が一人でも生きていたというのに、第一声がそんな言葉だとショック過ぎるだろうな。 嘘の申告や墓の存在は、自分たちの元にいる子の証明の一つだったのかもしれないな。 「約束」 お互い想うことの全て。 自らの誤ちのせいで宿った命だというのに、お金だけ準備し殺そうとするなんて酷くないか。 愛するが故に想うことだったとしても、縛ることが増えるにつれて自由がなくなるな。 「太陽」 子育てしながら仕事を。 子供を一人きりにする事に賛同は出来ないが、生きていく為に頑張っている結果だろうにな。 普段から置き去りに慣れているのなら、それだけは今後改善するよう考えるべきだな。 「絶唱」 災害時にとった行動は。 どれだけ大切な友人だったとしても、直ぐに駆けつけようと思えるのは少数の人間だろうな。 被災した人にしか分からないことだが、語り継がれる限り忘れることはないだろうな。

Posted byブクログ

2023/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イヤミスとして有名な湊かなえには珍しい、ミステリーと私小説の間。 阪神淡路大震災とトンガ国という共通点のもと、4つの短編小説で少しミステリー要素もあり。 嫌な気持ちにはならず、最後は考えさせられる。 考えさせられる、っていうのも安直な言葉なのかな。 ーーー私はあの時〜、と自分のことを語りたがるのは、境界線のもっとその側にいた人たちばかりなのです。 確かにこれも災害とかを自分語りに使ってるのかもしれない。 最後小説家ってこともあり、ノンフィクションなのかな?とも思える。

Posted byブクログ

2023/07/12

楽園を訪れる人たちの想いを、丁寧に描いている。様々な時間と場所の交差が、面白い。主人公が、夢のような景色の中にいたかと思うと、その回想シーンは重く苦しい場面だったりする。人は、皆、苦しい思い出を抱えながら生きているんだ。と思った。辛い思い出は、広くて碧い海の向こうに投げ捨ててしま...

楽園を訪れる人たちの想いを、丁寧に描いている。様々な時間と場所の交差が、面白い。主人公が、夢のような景色の中にいたかと思うと、その回想シーンは重く苦しい場面だったりする。人は、皆、苦しい思い出を抱えながら生きているんだ。と思った。辛い思い出は、広くて碧い海の向こうに投げ捨ててしまいたいから、海に行きたくなるのかな。

Posted byブクログ

2023/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある災害をきっかけに運命が変わった人達の物語。 入れ替わった姉妹の話が1番ずしんときたな。 恋人の懐の広さすごいな。

Posted byブクログ