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ジョン・レノン全仕事 の商品レビュー

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2011/11/14

本書を久しぶりに読み返して、改めてジョンの素晴らしさを再確認しました。ジョンを聖人や神様みたいに言う人もいるけれど、僕個人としては彼の「人間臭さ」にこそ強く惹かれる。「愛と平和の人」というのも何かしっくりこない。 両親が離婚し、その数年後に母と死別した。自身も離婚を経験し、息子...

本書を久しぶりに読み返して、改めてジョンの素晴らしさを再確認しました。ジョンを聖人や神様みたいに言う人もいるけれど、僕個人としては彼の「人間臭さ」にこそ強く惹かれる。「愛と平和の人」というのも何かしっくりこない。 両親が離婚し、その数年後に母と死別した。自身も離婚を経験し、息子のジュリアンに充分な愛情を注げられなかった日々を悔いた。そして酒とドラッグに溺れた末にオノ・ヨーコから別居を告げられ始まった「失われた週末」…ジョンも傷つき、ジョンも誰かを深く傷つけた。 「愛に飢え、そして愛に不器用だった」それが僕のジョンへの印象。そんな彼だからこそ、愛のない世界に我慢できず、一連の平和活動に身を投じたのだと思う。そのみっともないまでの正直さに、僕は人生で何度も勇気付けられた。かっこ悪くたっていい、正直に生きたい。彼の音楽に触れる度にそう思う。 この本はジョンのあらゆる時代、活動を網羅している。そしてジョンを過度に美化することなく、等身大の彼を捉えている。「人間」ジョン・レノンを知る上でこの上ないテキスト。ますますジョンが好きになる1冊です。

Posted byブクログ