ルルドへの旅・祈り の商品レビュー
科学と宗教の狭間で揺れ動く若い医師が、奇跡を目にして心を揺さぶられる…。ノーベル賞を受賞した医学者である著者の体験記です。小説仕立ての一部フィクションと言われています。 生命を賭して巡礼に赴く重病者たち、身を投げ出して祈りを捧げるその姿、その結果、病の治癒を得ないでも安らぎと希望...
科学と宗教の狭間で揺れ動く若い医師が、奇跡を目にして心を揺さぶられる…。ノーベル賞を受賞した医学者である著者の体験記です。小説仕立ての一部フィクションと言われています。 生命を賭して巡礼に赴く重病者たち、身を投げ出して祈りを捧げるその姿、その結果、病の治癒を得ないでも安らぎと希望を得て帰っていく人々を目にして、自分の中に埋もれていた信仰への憧憬を感じていく主人公。 説明不能の現象などないと信じ、奇跡的治癒も綿密な観察と検証によって説明できる、誰もまだ真剣に取り組んでいないだけである、と意気込んでいた彼が、自ら熱心に診察した瀕死の患者の身に奇跡が起こるのを見て、混乱に陥ります。 奇跡がどのようなものであれ、結果として病が治癒し、苦しむ人を幸福に導くならば、真剣に向き合う価値がある。その考えが、その後の長い研鑽を経て、著者を信仰へと導いたのでしょう。 いま、この物語を読む私たちは、同じく未だ説明不能の未知の世界があることに思いを馳せることの少ない生活をしていることを自覚されられると共に、生きる希望と深い安らぎをもたらす宗教の力というものを今一度考えてみることになるでしょう。
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【目的】 【引用】 【感じたこと】 【学んだこと】 奇跡・祈りの効用。 全人的であれ。 妬み深い、利己的、邪悪な人は愛せない。
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