プラントハンター 命を懸けて花を追う の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
プラントハンター。 なんてロマンのある職業なんや! 「姫を救いたくばあの崖にある一輪の花をとってくるがよい」なんてどこかで聞いたことのあるような、罰ゲームとしか思えないような、無理難題ばかりが花宇(著者の会社)には舞い込んでくるという。 いきなり樹齢1000年のオリーブを輸入するビッグな仕事のエピソードを初っ端から書いてしまって大丈夫?と思ったけど、次から次へと出てくるすごい仕事の数々。 かと思えば、枝切りという地道な仕事を淡々とする日々もあるという。 開花調整という技術、輸入の苦労など、全く知らなかった世界を垣間見た気がする。 もっと花を買って、枯らそう。 「とにかく海外で遊んでこい」って言えるお父さん素敵やなー。
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そら植物園、という魅惑的なタグがつけられた植物を初めて目にしたのは、確か、上野の雑貨屋さんだった。部屋に飾るとちょっと素敵な雰囲気になりそうな、サボテンや多肉植物、塊根植物などをいくつか並べて売っていて、そこにつけられていたタグがそれだったのだ。 その後、そら植物園、という名前...
そら植物園、という魅惑的なタグがつけられた植物を初めて目にしたのは、確か、上野の雑貨屋さんだった。部屋に飾るとちょっと素敵な雰囲気になりそうな、サボテンや多肉植物、塊根植物などをいくつか並べて売っていて、そこにつけられていたタグがそれだったのだ。 その後、そら植物園、という名前をあちこちで見るようになった。同時に、「プラントハンター」というワクワクするような肩書きと、西畠清順、という名前も目に飛び込んでくることが多くなり、長い間ずっと「気になる存在」だった。 だから、書店の店頭でこの本を見かけた時は、見知らぬ世界を覗き見出来る気がして、すごくときめいた。もう、表紙からして面白そうなんだもの!(竜血樹と著者が青空をバックに立っている写真。) 花の卸売業って、表に出てくることがないから、たぶん、華道家さんやデザイナーさんでないとあまり縁のない世界だと思う。実際、西畠さんの勤める「花宇」さんは、業界ではかなり有名な方だと思うのだが、大きなHPも持ってないし、日常でその名前を目にする機会もない。そしてそれは、「裏方として支える業界」という、暗黙の了解みたいなものが文化として根付いていたからだということがこの本を読んで分かった。その、普段はなかなか知り得ない、縁の下の力持ち的な世界を、いろんなエピソードと共に楽しむことができるのがこの本の何よりの魅力である。 私の好きなエアプランツ(ウスネオイデスとか)が、もともとはこの著者のお父さんが日本に持ち込んだということも初めて知ったし、桜や梅の枝切り・開花調整という独特のシステムがあることも初めて分かった。それから、市場に流通している植物はそれ自体が環境に優しくない、という視点も新しい感覚でハッとした。この著者は、今まで「裏方」だった世界に従事しながらも、その世界そのものの魅力を外に打ち出していける、明るくエネルギッシュなパワーに満ちている。こういう世界もあるのか、という新鮮な驚きを体感できるだけでも、一読の価値あり。
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珍しい職業の人の話は面白い。 花に対する熱い情熱が伝わってきた。 こんな風に体を動かしながら考えて仕事をしている人は自然に賢くなるような気がする。 蘇鉄は海外では人気がある植物らしい。種を大量に送った話が出て来る。海外で蘇鉄を見かけたら、日本産かもしれない。 紹介されてたイエメン...
珍しい職業の人の話は面白い。 花に対する熱い情熱が伝わってきた。 こんな風に体を動かしながら考えて仕事をしている人は自然に賢くなるような気がする。 蘇鉄は海外では人気がある植物らしい。種を大量に送った話が出て来る。海外で蘇鉄を見かけたら、日本産かもしれない。 紹介されてたイエメンの「砂漠のバラ」は確かに可愛い。 売り出したら買いたいな。
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テレビ番組で著者を一度見かけたことがあり、「プラントハンターとはどんな仕事なのか」興味を持っていました。 ・新しい職業かと思ったら17世紀からあるなんて ・植物を輸出するときにどんな準備をしているのか ・検疫の大変さ ・プラントハンターのプロ意識 興味深い内容がたくさんあり楽しめ...
テレビ番組で著者を一度見かけたことがあり、「プラントハンターとはどんな仕事なのか」興味を持っていました。 ・新しい職業かと思ったら17世紀からあるなんて ・植物を輸出するときにどんな準備をしているのか ・検疫の大変さ ・プラントハンターのプロ意識 興味深い内容がたくさんあり楽しめました。 いままで興味なかった観葉植物の見方がこれから変わっていきそうですね(笑)
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未知の植物、珍しい植物を得るために世界各国を飛ぶその姿は大航海時代の船長みたいな仕事のようである。 植物も大陸も人が名付ける前からそこにある。 どんなにご大層な名目をつけても、たんなる利己的な目的だと思う。 けれども、それが無駄であるとか、自然保護としてやってはいけな...
未知の植物、珍しい植物を得るために世界各国を飛ぶその姿は大航海時代の船長みたいな仕事のようである。 植物も大陸も人が名付ける前からそこにある。 どんなにご大層な名目をつけても、たんなる利己的な目的だと思う。 けれども、それが無駄であるとか、自然保護としてやってはいけないのか……というと少し違うように思う。 人が火を使うように、地形を変えるように、美しい花を見たいと思うのは、人間の素直な欲求で有るように思うのだ。 最大限の注意を払いつつ、ルールにのっとり、プラントハンティングを行う著者はかっこいいなぁ。 だが、過去のやっちまったことを「知らなかったから」で武勇伝のように語るのはちょっと引いた。特に富士山の木を勝手にって……誰も止めなかったのか? 今の時代に下手すりゃ炎上するようなことをあっさり書くなぁと驚く。 でも、そういうことをできてしまうから、誰にでも出来ないようなことが出来るのかもしれない。 全く関係無いけれど、このレビューは、けれども、だが、しかし、などの逆説の接続詞使いすぎで読み返して笑った。
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