1,800円以上の注文で送料無料

恋する文化人類学者 の商品レビュー

4.2

9件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/10/05

フィールドワーク自体はたぶん好きなんだと思う 「働くことの人類学」を読んでもフィールドワークで得られた知見を読むのは面白い ただ文化人類学の理論的なところになるとなんだかとたんに興味が失せてくる…

Posted byブクログ

2016/02/15

文化人類学者という人々が行っている『フィールドワーク』というものがどういうものかを『結婚』という要素からわかりやすく説明している。 (私的なエピソードを省いているところがよろしわるし) 以下読書メモ 『婚姻とは女性の交換である』➡︎氏制に取り込まれるというのはどういうことか ...

文化人類学者という人々が行っている『フィールドワーク』というものがどういうものかを『結婚』という要素からわかりやすく説明している。 (私的なエピソードを省いているところがよろしわるし) 以下読書メモ 『婚姻とは女性の交換である』➡︎氏制に取り込まれるというのはどういうことか アフリカのステレオタイプにウンザリ➡︎動物、貧困、ジャンベなどの音楽 様々な民族があるのにアフリカ人としてしか認識していない。 結婚式のプロセス➡︎分離、通過儀礼、統合 冗談関係➡︎からかったり、冷やかしたりしてもある一定の信頼関係があれば二者間の関係性にひびが入る事はない。ただ何が冗談で何が無礼かを見極める必要性がある。

Posted byブクログ

2015/07/31

文化人類学者が行った先のアフリカで現地のダンサーと結婚し、そこでの実体験を文化人類学の基礎をひもときながら解説する。著者の意図する通り、状況的にも面白く、文化人類学の知識が意図せず入ってkる。 まずは彼女の民族名を通じて、状況に応じた呼称の使い分け。 8日に渡る結婚式の儀式を通...

文化人類学者が行った先のアフリカで現地のダンサーと結婚し、そこでの実体験を文化人類学の基礎をひもときながら解説する。著者の意図する通り、状況的にも面白く、文化人類学の知識が意図せず入ってkる。 まずは彼女の民族名を通じて、状況に応じた呼称の使い分け。 8日に渡る結婚式の儀式を通じて、分離儀礼、過度儀礼、統合儀礼の局面を紹介。また結婚の申し込みにあたって、現地に身寄りのない自分が知人を使って一族を形成し、血族と血族が結びつくのが結婚だという事例を紹介する。また結婚後彼女の親族との関係が親密になる中で日本では失われたであろう、いとこや、叔母、叔父とのつながりを記述する。

Posted byブクログ

2015/07/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文化人類学の入門書として、とてもおもしろく身になった。 内容は、コートジボワールの女性と結婚した文化人類学者の著者が、 その経験を実体験と文化人類学的な視点からわかりやすく解説するというもの。 1、文化人類学を学問として学んだ著者が、一般向けにわかりやすく書いていること。 2、自分の実体験にもとづいて、結婚というパーソナルな経験を(文化人類学者の視点も忘れずに)書いていること。 この2点を満たす本はなかなかないだろう。 これだけでももちろん興味深いのだが、 個人的には、とこどどころに書かれている著者の歩みや 考え方などに惹かれた部分がある。 結婚というのは、おそらく都会から離れるほど、 しきたりやその文化のシステムに組み込まれがちだ。 この本では、現代日本の都会人には想像しにくい さまざまなシステムを理解するための視点を提供してくれている。 それなのに、文化人類学者という、 異文化を理解するある意味スペシャリストをもってしても、 最後のほうに著者は、 「イージー・ライダーのように自由を求めて日本を出て海外に出たのに、部族社会での結婚という、自由とは正反対の立場におかれた」 「いつかまたイージー・ライダーのようにまた旅立つ日が来るのか。それとも地縁と血縁にまみれながら、自由の境地に達する日がくるのか」 といった趣旨のことを短く書いている。 正直、この著者の言葉は、本書の構成のなかでは 少し飛躍しているというか、若干浮いている印象がある。 それだからこそ、この結論には著者の心のあり方や さまざまな思いを感じさせられた。

Posted byブクログ

2015/06/26

面白くて一気に読んでしまいました! 僕自身は小さいころ、祖父の関係で大学に来ているケニアの人や中国の人がホームステイに来ていた記憶はありますが、その後はいわゆる国際的な異文化交流の経験はないままです。 それでも在宅医療で色んな家やその家族をみることで日本にも多様性があるなぁ、と思...

面白くて一気に読んでしまいました! 僕自身は小さいころ、祖父の関係で大学に来ているケニアの人や中国の人がホームステイに来ていた記憶はありますが、その後はいわゆる国際的な異文化交流の経験はないままです。 それでも在宅医療で色んな家やその家族をみることで日本にも多様性があるなぁ、と思っていましたが、以前読んだ「玄関開けたら異文化ワールド」って言葉により納得です。家族志向ではないですが、結婚期はお互いの文化のすり合わせでもありますしね、文化は意外と身近にあるものですね。 解説もわかりやすく、文化人類学の入門としてはとてもよい本だと思います。

Posted byブクログ

2015/04/29

おもしろかったです。 文化人類学者の日本人が研究対象だったコートジボワールの女の子と結婚した話なのですが、奥さんとの馴れ初めの話とか具体的な日常の話はそんなになくて、ほぼ文化人類学の入門書です。 ケーススタディに奥さんのことや自分の結婚式のことを使ってるくらいです。 短くて読み...

おもしろかったです。 文化人類学者の日本人が研究対象だったコートジボワールの女の子と結婚した話なのですが、奥さんとの馴れ初めの話とか具体的な日常の話はそんなになくて、ほぼ文化人類学の入門書です。 ケーススタディに奥さんのことや自分の結婚式のことを使ってるくらいです。 短くて読みやすいのでちょっと読み足りないところもありましたが、事例もおもしろく、過去の文化人類学者がどう考えて今の理論が出来上がったかなどが紹介されていてよかったです。

Posted byブクログ

2015/04/27

アフリカ女性との結婚の一部始終が書かれているのだと期待して読んだら、違っていた。どちらかというと文化人類学に興味を持ってもらうための撒き餌のような感じで、本人のなれそめは断片的にしか書かれてなかった。そこの部分こそが読みたかったので残念。格好つけずにあらわにして欲しかった。

Posted byブクログ

2015/02/27

コートボジワールのストリートミュージックの調査にいった若者が現地のアイドルと恋に落ち結婚した。 いまや大学の教授となった著者が当時を振り返り、文化人類学とはどういう学問であるかを自分の体験を横糸に、文化人類学の歴史的発展を縦糸に織り込んだのがこの本。 恋のなれそめもあまりかか...

コートボジワールのストリートミュージックの調査にいった若者が現地のアイドルと恋に落ち結婚した。 いまや大学の教授となった著者が当時を振り返り、文化人類学とはどういう学問であるかを自分の体験を横糸に、文化人類学の歴史的発展を縦糸に織り込んだのがこの本。 恋のなれそめもあまりかかれておらず、彼女の魅力もあまり掛かれていないので 題名に引かれてよむと肩透かし。 文化人類学になじみのない人にもわかるような解説がありがたい。 youtubeで奥さんの属していた女性3人ユニットの映像をみたが 即座にだれか奥さんかわからないことが面白かった。 結婚の意味や家族、親族の意義などアフリカのことを鏡に人類について考えることができる良書、 それでも もっとエピソードをよみたかったなぁ。

Posted byブクログ

2022/06/01

「恋する」である。 サブタイトルは「結婚を通して異文化を理解する」。 そう、文化人類学者が異文化の人と結婚する、という異色の本。 文化人類学の入門、としているが、実際に結婚しているという稀有な体験が、学問という枠を超えて違いを受け入れる面白さを見せつけてくれる。 ...

「恋する」である。 サブタイトルは「結婚を通して異文化を理解する」。 そう、文化人類学者が異文化の人と結婚する、という異色の本。 文化人類学の入門、としているが、実際に結婚しているという稀有な体験が、学問という枠を超えて違いを受け入れる面白さを見せつけてくれる。 著者がどうして文化人類学者になったのか、妻とどう出会い、結婚し、家族になったのか。 民族をたずねたら、マンデング、と答えたかと思うと、マニンカだったり、マレンケだったり、ジュラだったり。 これらは民族名であるが、それぞれ違うレベルの呼称。その使いわけも、アイデンティティだろう。 しかしカテゴリーは、ときに (いや、いつも、か) 精神や行為より上位にはたらく。 カテゴリーを理解しつつ乗り越えるのだ。 直接の結婚話以外にも、未知の話が尽きない。 ステレオタイプとしての音楽的アフリカ人が何故うみだされたか。無文字で伝えるという伝承。トーキングドラム。 そういうルーツを持つ人たちと、通過儀礼を経て家族になるということ。 文化人類学視点では、結婚式のビデオも、妻の求めるものとは全然違ってしまう。その視点では見えないものがあるということに、恋する文化人類学者は気づく。 視点はひとつじゃない。あたりまえだけど、大抵忘れてる。

Posted byブクログ