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石井桃子コレクション(Ⅰ) の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2021/09/20

めっちゃ好き〜少女小説読みたくなったからクララ白書を読み返そう 技巧を凝らしてるわけでもなく素直なのに遊び心のある言葉選びが素敵すぎる 育ちの良い野生児って感じ なんだか素敵な服を集めたくなった 身長はこんなにないけどロングのダッフルを買おう…

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2020/10/10

『クマのプーさん』や『ノンちゃん雲に乗る』の児童文学で有名な石井桃子さんの自伝的小説。 1930年代が舞台で今とは全然違う時代の若い女性2人の交流が描かれるのだけど、文章がとても薫り高く、自分の曾祖母の日記を読ませていただいているような甘酸っぱい気持ちになりました。 当時の汽車や...

『クマのプーさん』や『ノンちゃん雲に乗る』の児童文学で有名な石井桃子さんの自伝的小説。 1930年代が舞台で今とは全然違う時代の若い女性2人の交流が描かれるのだけど、文章がとても薫り高く、自分の曾祖母の日記を読ませていただいているような甘酸っぱい気持ちになりました。 当時の汽車や街の様子も自分は知らないのに、頭のなかに各場面の情景や香りを感じられるような気持ちになれる本。 ノスタルジーが心にしみる秋にかつて自分も少女から大人へと成長していった女性たちが読むのにふさわしい穏やかで温かいお話でした。

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2019/06/04

時代が現代からするとかなり遡るだけに、会話の語調に慣れるのにしばらくかかるものの、その世界に入ってしまえば、あたかも朝ドラを見るかのようにその時代にタイムスリップ。 主人公明子が、石井桃子さんご自身をモデルにしているんだろうと想像しながら読んでいたので、実は破談になるのかと思って...

時代が現代からするとかなり遡るだけに、会話の語調に慣れるのにしばらくかかるものの、その世界に入ってしまえば、あたかも朝ドラを見るかのようにその時代にタイムスリップ。 主人公明子が、石井桃子さんご自身をモデルにしているんだろうと想像しながら読んでいたので、実は破談になるのかと思っていたら、とてもしっくりした結婚生活が始まって、ちょっと意表を突かれました。でも、上品な、機知に富んだ会話は心地よく、思いもかけない比喩に巡りあうこともあり、下巻に行くのが楽しみです。

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2016/03/17

久々に至福の読書の時間だった。主人公のひたむきさと、女友だちとの愛情に近い友情関係。自分らしさを失わずに生きていくためには、心からわかりあえる相手と、言葉を紡ぎあいつづける時間が必要なのだとつくづく納得した。二人の手紙のやりとりは、戦前なのだが、速達便や電報までつかって現在のメー...

久々に至福の読書の時間だった。主人公のひたむきさと、女友だちとの愛情に近い友情関係。自分らしさを失わずに生きていくためには、心からわかりあえる相手と、言葉を紡ぎあいつづける時間が必要なのだとつくづく納得した。二人の手紙のやりとりは、戦前なのだが、速達便や電報までつかって現在のメールのようにスピード感に溢れている。(宮地尚子)

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2015/07/31

 くまのプーさん、ピーターラビットなどの海外児童文学の翻訳で知られ、自身も多くの創作を著した児童文学者の、自伝的要素が色濃い長編小説。  時は2.26事件前夜。散歩の途中で庭にそびえる見事なカラスウリの木を見つけた明子は、その家の住人の蕗子が大学の先輩だとわかり、急速に親しくなる...

 くまのプーさん、ピーターラビットなどの海外児童文学の翻訳で知られ、自身も多くの創作を著した児童文学者の、自伝的要素が色濃い長編小説。  時は2.26事件前夜。散歩の途中で庭にそびえる見事なカラスウリの木を見つけた明子は、その家の住人の蕗子が大学の先輩だとわかり、急速に親しくなる。肺病に侵されている蕗子は、明子とともに生き急ぐように日々を暮していくが、やがて死の床につく。  本書は、101歳で亡くなられた著者が87歳の時に上梓した作品だ。にもかかわらず、ディテールは鮮明であり、テーマの暗さとは裏腹に文体は生気に満ち溢れて、はるか以前に去った友へのどこまでも肯定的な郷愁が全編を包みこんでいる。著者の忘れ得ぬ悲しみが、打ち寄せる波のごとくに読む者の胸を打つ佳品。

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2015/06/14

ぽんぽんと言い合う明子と蕗子がいい。 手紙は口語体で何だかその時代に迷い込むかのような気持ちになる。 石井桃子さんが若いときはこんな時代だったのかしら、と思いながら。 頑固な慣習がありつつ、人情がいい味を出している。

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2015/02/25

いい感触を得た。 素敵な人間関係をやさしく、素直な言葉で、短く表現していて、あっぱれさを感じる。 下巻を読むのが楽しみ。

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2015/02/19

児童文学作家、翻訳家として有名な石井桃子の自伝的長編小説。 1人の女性の目を通した戦前の生活、友情、恋愛、そして結婚という人生が生き生きと語られている。 石井桃子の作品は恐らく子供の頃に読んだことがあると思うのだが、著者、或いは翻訳家として意識したことは、多分、無かったと思う。い...

児童文学作家、翻訳家として有名な石井桃子の自伝的長編小説。 1人の女性の目を通した戦前の生活、友情、恋愛、そして結婚という人生が生き生きと語られている。 石井桃子の作品は恐らく子供の頃に読んだことがあると思うのだが、著者、或いは翻訳家として意識したことは、多分、無かったと思う。いい歳になって読んでみると非常に闊達な文章が気持ちいい。

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2015/06/14

昨夏図書館で借りて読んだ本で、単行本品切れを惜しんでいたら、うれしい文庫化。単行本の装丁や手触りが気に入っていたので、それが再現されなかったのが残念だけれど、評伝『ひみつの王国』を読むかたわらに置くためにはハンディな形で手元にきてありがたい。

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