パオズになったおひなさま の商品レビュー
日中戦争から第二次世界大戦の頃に中国で暮らしていた家族の話。 普通の女の子の話かと思えば、当時の中国人と日本人の微妙な関係がよくわかる。 戦争理解にも役立つ良書だと思います。
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戦中の 中国 大連の町での お話。戦争のために 離ればなれになってしまった 日本人のよっちゃんと、中国人のリンちゃんの お話。
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今年の課題図書 小学校中学年向き やさしくて苦しくてあったかいおはなし 児童文学としてよくまとまってるな 時代背景もこどもたちに伝わるといいな パオズ大好き 《 大連の 街に育った 友情は 》
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おばあちゃんが大連で暮らしていた頃、仲良くしていたリンちゃん家でいただいたパオズ。戦時中、引き揚げる時、手放さなければいけなかったひな人形。日本への舟が出る時、持って来てくれた温かいパオズ。おばあちゃんとリンちゃんの心をつなぐ思い出となる。
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戦争の時代の中国との関係が、子どもの目を通して、少しわかる本だと思う。ぜひ、読んでほしいが、小学校中学年には、少し難しいのでは?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
~ひな祭りの日に愛花の家では、肉まんを食べます。おばあちゃんが家に来て作ってくれます。この習慣を特に気にしたことがなかったのですが、友人たちは珍しがります。いつものようにおばあちゃんが作りに来てくれました。そこで、愛花はおばあちゃんにどうしてひなまつりの日に肉まんを食べるのか訊いてみました。おばあちゃんは、子どもの頃中国の大連で生活をしていました。お父さんは、お茶やゴマなどを販売するお店(枡屋)をしていました。従業員には中国人を雇っていました。その頃、肉まん(パオズ)のお店の娘、リンちゃんと友だちになりました。リンちゃんの家に行くと、リンちゃんのお母さんが手作りのおいしいパオズを食べさせてくれました。日中の戦争が激しくなると、お父さんは中国人を雇っているということから「スパイ」の疑惑をかけられ、憲兵からひどい仕打ちをうけました。お客さんもお店に来なくなってしまい、お店やめ、日本へ帰国することにしました。たくさんの荷物を持って帰ることができません。おばあちゃんのおひなさまは日本へ持って帰ることができなかったので、友だちのリンちゃんにあげることにしました。リンちゃんは別れの日に港までパオズを持ってきてくれました。温かいパオズは、お腹だけでなく日本へ帰る人々の心も満たしてくれました。おばあちゃんは、リンちゃんにおひなさまをあげて良かったと思いました。日本へ帰ってから、ひなまつりにパオズを作るようになりました。おばあちゃんの話を聞いて愛花は心がほっこりとしました。学校の友だちにこのあたたかさを伝えたいと思いました。~ 佐和みずえ:愛媛県。一卵性の双子で「佐和みずえ」は二人で共有するペンネーム。『よみがえる二百年前のピアノ』、『鷹匠は女子高生!』、『走る動物病院』、『草原の風の詩』、本作2015年課題図書。 今年戦後70年を迎えるので、戦争や平和を題材にした作品が児童文学においても多く出版されそう。課題図書にもなっており、夏休みに多くの子どもに読まれる。8月15日(終戦日)を迎えるので、戦争、平和について考えるきっかけになると思う。女の子が主人公、「おひなさま」がタイトルに入っているので、女の子っぽさが少し強い。
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