1,800円以上の注文で送料無料

トントングラム の商品レビュー

4.6

5件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/06/30

石垣島出身の歌人、伊舎堂仁の第一歌集。 穂村弘がパーソナリティーをつとめる「ほむほむのふむふむ」というラジオ番組に著者が出演していた。飾らない感じの人柄や強い短歌愛を感じたし、そこで紹介されていた短歌が面白くて、歌集を読みたくなって読んだ。 とてもユーモアがあって個性的な短歌が...

石垣島出身の歌人、伊舎堂仁の第一歌集。 穂村弘がパーソナリティーをつとめる「ほむほむのふむふむ」というラジオ番組に著者が出演していた。飾らない感じの人柄や強い短歌愛を感じたし、そこで紹介されていた短歌が面白くて、歌集を読みたくなって読んだ。 とてもユーモアがあって個性的な短歌が多い。いくつか紹介したい。 あるといいけれどめちゃくちゃこわいよね飲むとよく眠れる水道水 (屋上の)(鍵)(ください)の手話は(鍵)のとき一瞬怖い顔になる いしゃどうに会わせたい人がいないんだ ぜひ会わないでみてくれないか 海だけのページが卒業アルバムにあってそれからとじていません 「青いのが男の子用、赤いのが女の子用」でさせた火傷 ぜんぶその子が答えのクロスワード作ろうとして不可能でした そのときに付き合ってた子が今のJR奈良駅なんですけどね

Posted byブクログ

2023/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めて短歌集を読んだけど、なんだかとっても自由で、くすっと笑えるのが多くて好き。お気に入りの五首。 ここによくいるジャンパーのじいちゃんがここにくるとき用のジャンパー 黒板に夏と書いたのは誰ですか名乗り出るまではじめませんよ 全員と犯人がたまにほおづえの手を入れかえて見つめてる夏 これで虹なんか出てたらやめようねって見たら出てて 出ているのかよ ボーカルがおもしろい話をしてる時のドラムの人の手の位置

Posted byブクログ

2022/06/04

(屋上の)(鍵)(ください)の手話は(鍵)のとき一瞬怖い顔になる いしゃどうに会わせたい人がいないんだ ぜひ会わないでみてくれないか ライフから場面はイズへ 暗いなあ イズの場面で待つビューティフル 男の子ならば直哉(なおちか)、女の子ならば㌧㌧㌘にしよう...

(屋上の)(鍵)(ください)の手話は(鍵)のとき一瞬怖い顔になる いしゃどうに会わせたい人がいないんだ ぜひ会わないでみてくれないか ライフから場面はイズへ 暗いなあ イズの場面で待つビューティフル 男の子ならば直哉(なおちか)、女の子ならば㌧㌧㌘にしよう 黒板に夏と書いたのは誰ですか名乗り出るまではじめませんよ 蟬とチョロQはあおむけでニチニチ言いながら死ぬ点で似ている この<済>のふせんは落ちたやつですか星に貼られてあるやつですか そのときに付き合ってた子が今のJR奈良駅なんですけどね Q.夢に時計が出ます 異常? A.時計しか出ない人もいます どの これが長い途方もなく長い夢だとしたらどの一行を . 抜け感のあるくだけた口語、既存のフォーマット、言い回しの使い方、発想力の強さのわりにすっきりとした読みやすさ(歌の後半にしっかりオチをつけてるメリハリのきいた歌がおおい) なんだか寂しさの漂うユーモア×シュールレアリズムで、あたらしい抒情のかたち

Posted byブクログ

2016/12/15

伊舎堂仁 短歌 あるといいけれどめちゃくちゃこわいよね飲むとよく眠れる水道水 どこの海にもつながっていない海にもつながっている海がある 奴隷らの吸殻入れの水替えるやつをきちんと見ている仕事 そのときに<その他>に気づいた全員を海から突き出て見ている!(ひょうしき) p38男の子な...

伊舎堂仁 短歌 あるといいけれどめちゃくちゃこわいよね飲むとよく眠れる水道水 どこの海にもつながっていない海にもつながっている海がある 奴隷らの吸殻入れの水替えるやつをきちんと見ている仕事 そのときに<その他>に気づいた全員を海から突き出て見ている!(ひょうしき) p38男の子ならば直哉(なおちか)、女の子ならばトントングラムにしよう 返歌 男の子ならば明秀、女の子ならば萌だな後付けだけど

Posted byブクログ

2015/11/15

なんていうか、とぼけてる。ちょっと人をくったようなところがある歌集だと思う。このタイトルがずっとなんなのか気になっていたかったけど、よもや娘につける名前とは思わなかった。最高。まれに発想が斜め上をいきすぎていてファールになっちゃう短歌もありました。つまりちょっとよくわからないやつ...

なんていうか、とぼけてる。ちょっと人をくったようなところがある歌集だと思う。このタイトルがずっとなんなのか気になっていたかったけど、よもや娘につける名前とは思わなかった。最高。まれに発想が斜め上をいきすぎていてファールになっちゃう短歌もありました。つまりちょっとよくわからないやつ。 「自転車で小学校にきてる子としゃべるときってなんかやだった」 「神様になって上から聴いている気持ちになれる 音量1で」 「この<済>のふせんは落ちたやつですか星に貼られてあるやつですか」 が、好きです。

Posted byブクログ