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石油の帝国 の商品レビュー

3.6

12件のお客様レビュー

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2022/05/07

スティーブ・コール子の著作ということで手にした本書。 中東以外全くの門外漢の私には、読み進めるのに少し時間を要してしまった。 訳者は長年石油業界に身を置いていらっしゃった方ということで、技術用語や業界常識をふまえて訳されていたことは伝わってきた。一方で、日本語としての完成度はも...

スティーブ・コール子の著作ということで手にした本書。 中東以外全くの門外漢の私には、読み進めるのに少し時間を要してしまった。 訳者は長年石油業界に身を置いていらっしゃった方ということで、技術用語や業界常識をふまえて訳されていたことは伝わってきた。一方で、日本語としての完成度はもう少しだったように感じられ、意図を理解するのに何回か読み直さなければいけない部分も結構あった。

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2020/09/24

とばしとばしで読んだ。 エクソンモービルの慣習、人事、事件等をつらつらと書き綴った様な内容。 エクソンの歴史書みたいなもの。 2020/9月時点で歴史的にも株価が低迷しており買おうかどうか迷っていたので指針になればと思って読んだかあまり参考にはならなかった。てか買うのは止め。

Posted byブクログ

2020/08/16

エクソンモービルという巨大な石油企業のことがダラダラダラダラ読める(笑)シェールガス以降、状況は大きく変わったのでほとんどが大昔の話にはなるが、同社が世界経済、政治にあまりに大きい影響を及ぼして来たことがわかるので読んでおくべき! 埋蔵量リプレースを維持しないと金融市場での評価が...

エクソンモービルという巨大な石油企業のことがダラダラダラダラ読める(笑)シェールガス以降、状況は大きく変わったのでほとんどが大昔の話にはなるが、同社が世界経済、政治にあまりに大きい影響を及ぼして来たことがわかるので読んでおくべき! 埋蔵量リプレースを維持しないと金融市場での評価が下がるため、油田開発を止められない同社。インドネシアのアチェや赤道ギニア、ナイジェリア、ベネスエラ、ロシアなど問題だらけの国でも資源があるなら乗り込んで行く。 座礁事件や誘拐事件を通して危機管理、社員の健康管理に過敏になった同社ではオフィスでの小さな切り傷にも報告が必要になり、危険な趣味は上司からの苦言の対象になる。(大きすぎる特殊な会社ってこうなってしまうのかな) 嫌われ業種(社員が自覚しているらしい)での広報宣伝の仕事は不祥事会見で「ノーコメントです」と言うこと。CMはあまり重視しない。良い思いつきで美術展を主催することを始めたら、レセプションパーティではアーティストたちからは(短時間を条件にマイクを握らせたら)喜ばしくない演説が。 ナイジェリアの海賊について政府に支援を依頼したら軍からは「アメリカ軍は国外で特定の産業を保護するためにその国の領域を侵すことはしない。そのエリアで安全にビジネスをしたければその国の政府に頼むべきで、それでも安全が確保できないと判断するなら撤退の経営判断をすれば良い」と極めて軍事的なプロフェッショナルとしての回答をしたこと。アメリカ軍は世界中に派兵し、戦争もしているが、それだけにそのためのルールは少なくとも日本よりはしっかりしているのだ。 洋書にありがちなどこまでが取材でどこまでが推測かわかりにくい書き方が読みにくく、1回挫折してほっておいた本。原書が出たのが2012年だから遅すぎた感はあるが夏休み読書。

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2018/12/03

600ページもあるので、前半でダレてしまいました。 石油関連の知識とか、中東情勢とかに詳しいと、楽しく読めると思います。 私のようにエネルギー関連の知識に乏しいと、途中でダレてしまうかも知れません。 でも、とっても良い本です。後日、またトライします。

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2015/07/29

エクソンの30年前のアラスカでの原油流出事件からスタートし、モービルとの合併、Bpのメキシコ湾の事故までの道のりを淡々と俯瞰する。 経営的には、利益率の向上と埋蔵量の増大が中心に据えられてきた。そのせいで流出事件はおこったが、そこで学んだことにより、BPとは違う緻密な企業文化が確...

エクソンの30年前のアラスカでの原油流出事件からスタートし、モービルとの合併、Bpのメキシコ湾の事故までの道のりを淡々と俯瞰する。 経営的には、利益率の向上と埋蔵量の増大が中心に据えられてきた。そのせいで流出事件はおこったが、そこで学んだことにより、BPとは違う緻密な企業文化が確立した。一方その文化は閉鎖的なもので、地球温暖化に対する否定的な態度(一方BPはBeyondPetroleumとまでコピーを作った)、フロンティア諸国での政治や軍との癒着や非合法的な活動の疑いが分かる範囲で記載される。一方政治との結びつきはアメリカでは限定的なようでズブズブという印象は持たないが要所要所でロビー活動やチェイニーとの関係を使ってようではある。

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2015/06/19

[純私的巨像]民間石油会社として世界最強とも言える規模と能力を誇るエクソンモービル。とてつもなく巨大なこの「帝国」が20世紀末から21世紀初頭にかけて、世界中でどのような活動を行ってきたかを、徹底的な調査に基づいてまとめた作品です。著者は、ピューリッツァー賞を複数回受賞しているス...

[純私的巨像]民間石油会社として世界最強とも言える規模と能力を誇るエクソンモービル。とてつもなく巨大なこの「帝国」が20世紀末から21世紀初頭にかけて、世界中でどのような活動を行ってきたかを、徹底的な調査に基づいてまとめた作品です。著者は、ピューリッツァー賞を複数回受賞しているスティーブ・コール。訳者は、帝石で自らも石油事業に関わった経験を有する森義雅。原題は、『Private Empire -Exxonmobil and American Power-』。 とにかくスケールがデカく、あらゆる照射角からの精読に耐える一冊。比類なき国際資本が世界情勢にどのように影響を及ぼすかの一端が垣間見えるとともに、石油をはじめとする天然資源をめぐる人間ドラマの数々にしばし呆然とさせられました。エクソンモービルが何故にトップランナーでいられるのかについても言及がなされており、その分厚さにたじろいでしまいそうになりますが、ぜひエネルギーに興味のある方にはオススメしたい良書です。 エクソンモービルとアメリカ政府の距離感に関する指摘も非常に興味をそそられる点でした。最低でも数十年単位で経営を考えている同社にとって、選挙の影響等から数年単位で政策が変わりうるアメリカ政府は、大筋において信頼足りうるパートナーであり、ときに「救世主」であるものの、決定的に同社の根幹に関わる件では違う道を歩むことができるという点が強く印象に残りました。そしてその「違う道を歩むことができる」というところに帝国と称しても遜色ない力が表れているように思います。 〜エクソンモービルは、世界のどこにおいても自分たちのルールは自分たちで書くのである。〜 大著の翻訳、本当にお疲れさまでした☆5つ

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2015/05/31

国際NEWSで目にした出来事の背景はこうだったのか。国家よりも大きな企業が国家を相手に交渉して工作して仕事を進めていく。スケールが違う。 国際線の機内で読むと、より気持ちが入り込みます。

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2015/04/26

221頁上段末「音楽評論家がリチャード・ワグナーについて述べた……」 このあとまたドイツの音楽家である「バック(Bach)さん」が登場するかも知れない。 なるほど,一貫している。 260頁:〔ロシアの〕オリガークス(新興企業家) 408頁:〔ベネズエラの〕ヒューゴ・チャベス **...

221頁上段末「音楽評論家がリチャード・ワグナーについて述べた……」 このあとまたドイツの音楽家である「バック(Bach)さん」が登場するかも知れない。 なるほど,一貫している。 260頁:〔ロシアの〕オリガークス(新興企業家) 408頁:〔ベネズエラの〕ヒューゴ・チャベス ****** 392頁:アルン・ガス田。 この「・」を93頁以下のところでもつけてほしかった。ネットで調べる手間がはぶけたのに。 447頁:より破綻的なシナリオは……  何度か,この「破綻的」という表現がでてくるが,わたくしの語彙にはないので,どうもしっくり意味がつかめない。ネットで調べてみるとbreakthroughが原語なのかも知れない。とすれば,いままで考えられなかった技術が創出されて,石油の代替品が発明され,石油会社は破滅的なダメージをこうむる,ということを,この「破綻的」は意味しているのだろうか。 507頁:オビアンに対する組織的で政治的な反対勢力は無きに等しく,本物かでっち上げかを問わず,陰謀を企てた者を時折,裁判にかけ,投獄し,処刑した。  主語をくれ。あるいは,受身にし忘れたのか? 600頁下:沖合掘削が行われていたが……是非を争われた。  是非/当否が争われた? 是非が問われた?

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2015/04/16

かなり長かったけどおもしろかったです! エクソンモービルの1980年代くらいからの話なんですが、かなり細かく書かれていてよかったです! 長くて細かいので途中読み流して覚えてないとこも多いです。 企業文化が一貫していて厳しく管理されているところはビジョナリーカンパニーの内容と通じ...

かなり長かったけどおもしろかったです! エクソンモービルの1980年代くらいからの話なんですが、かなり細かく書かれていてよかったです! 長くて細かいので途中読み流して覚えてないとこも多いです。 企業文化が一貫していて厳しく管理されているところはビジョナリーカンパニーの内容と通じるところがあたように感じました。 自社のベストプラクティスにこだわって採算性のいい投資に集中しすぎるあまり、政治的に不安定な国の油田開発が遅れてモービルを買収したり、 シェールガスの開発の開発に遅れてXTOを買収したところはイノベーションのジレンマの内容と通じていたように感じました。

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2015/03/28

 600ページを超える大著である。アメリカを代表する大企業で、世界一を競う会社であるエクソンモービル社の社史とも言うべき内容で、1989年のアラスカでの原油流出事故から現在までの同社のさまざまな事件やトラブルなどの出来事を時系列に28章に分けて描いたものである。  1章分の出来事...

 600ページを超える大著である。アメリカを代表する大企業で、世界一を競う会社であるエクソンモービル社の社史とも言うべき内容で、1989年のアラスカでの原油流出事故から現在までの同社のさまざまな事件やトラブルなどの出来事を時系列に28章に分けて描いたものである。  1章分の出来事でも1社長の任期かけて対応するような大ごとばかりであるが、実質二人のCEOの時代の出来事である。  エクソンは世界中で原油を生産しているため、政治や紛争などとの関わりも濃い。強固な意志を持つリーダーに率いられたゆえに、それらの困難を乗り越えて業界に君臨できたのが示される。これは利益維持や対敵姿勢だけではなく、事故防止などにもあてはまる。  米国政府よりもしっかりした経営哲学を有し、それを頑なに実践する強さが、本書の題名に現れている。恐ろしいほどの会社である。

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