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中村元の仏教入門 の商品レビュー

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2016/09/08

仏教学者の大家、中村元である。 講演録なので、とても読みやすい。 とはいえ、釈尊の生涯や思想、聖典や教団の成立過程、そして仏教の実践倫理と、インドから始まった上座部、大乗のそれぞれの仏教の概略が知れてとても良い。 しかも随所に当時のインドの社会的背景や、西洋や現代との対比、現...

仏教学者の大家、中村元である。 講演録なので、とても読みやすい。 とはいえ、釈尊の生涯や思想、聖典や教団の成立過程、そして仏教の実践倫理と、インドから始まった上座部、大乗のそれぞれの仏教の概略が知れてとても良い。 しかも随所に当時のインドの社会的背景や、西洋や現代との対比、現代的解釈の試みが分かりやすくされているのでためになる。 本当に入門書の域なので、すでに仏教好きの人には物足りないかもしれないですね。 備忘録 P10-11 インド人は歴史に関心を示さない。 中国や日本人は歴史が大事。歴史の反省から未来を作る。 インド人は永遠を見つめています。この世の出来事など陽炎のごとくはかない。だから書く必要がない。歴史が分からない。 P38~ 結集(けつじゅう) 聖典編纂のために長老様たちが集まる会議。 1)釈尊の死後。500人 2)釈尊の死後100年後。塩を蓄えていいか、ご飯を午後に食べてもいいか 金銀浄物 お金を受け取る→金が溜まる→組合に貸し付け(貸付信託)→利子もとる→経済基盤の安定…これもいいのか。 3)アショーカ王時代 4)世紀前25年ころ 5)6)近代 P52 二つの意見が対立した時に、どちらでもない、返事をしない、という態度。西洋では考えられない。 P66 仏教は形而上学としての自己(アートマン)を否定した。 P167 鈴木正三の「世法即仏法」

Posted byブクログ