ザ・ビートルズ全史 ビジュアル版 の商品レビュー
ムック本って割と好きで、音楽・映画物を中心に結構な冊数を買っている。 なかなか特集されないカテゴリーやマニアックなアーティストを特集してくれるケースも多く、本屋に立ち寄った際には音楽・映画のコーナーは必ずチェックするようにしている。 最近だとムーンライダーズのムック本な...
ムック本って割と好きで、音楽・映画物を中心に結構な冊数を買っている。 なかなか特集されないカテゴリーやマニアックなアーティストを特集してくれるケースも多く、本屋に立ち寄った際には音楽・映画のコーナーは必ずチェックするようにしている。 最近だとムーンライダーズのムック本なんかは嬉しい驚きだった。 ただムック本って他の本に比べピンキリの落差が非常に大きいように思える。 せっかくの特集なのに、どうでもいい記事やありきたりな写真でページが埋められていたり、既存の内容をただ単に集めて一冊にしてしまったものも多い。 そればかりか、誤字脱字落丁誤記のオンパレードのムック本も(それも大手の出版社から出版されている)ある。 The Beatles 関連のムック本もかなり出版されており、これまたピンキリな内容なのだが、この「ビジュアル版 ザ・ビートルズ全史」は僕にとってはもう特上の一冊。 実は本屋で表紙は見ていたのだが「どうせいつものムック本だろう」と偏見を持ってしまい、立ち読みすらしていなかったのだ。 ところがアマゾンのレビューで評判がとても良かったので、あわてて本屋に立ち寄り中を覗いてみたら、今までに見たこともない写真のオンパレード。 最年長のリンゴの生誕から、ビートルズの終焉まで、時系列に沿った100の項目で、ビートルズの歴史を追うという作りになっており、どの項目においても珍しい写真が紹介されている。 まさに「ビジュアル版」のタイトルに偽りなし。 最初で最後のレコード即売会兼サイン会でサインされた「ラヴ・ミー・ドゥ」のシングルや、ロイ・オービソンとふざけているジョンとリンゴ、1966年の来日時のひと騒動(「日本からビートルズを叩きだせ!」と書かれた横幕が貼られたトラックの上で、街頭活動をしている「大日本愛国党」)、例のキリスト発言に対する謝罪記者会見のレコード(レコードのレーベルには「”I Appolozige” by JOHN LENNON」と記されている)、サージェントのジャケットに使用されたビートルズの蝋人形、ホワイト・アルバムのオープン・リール盤、ポールのビートルズ脱退を伝えるデイリー・ミラー紙、などなど。 熱烈なビートルズ・マニアの人たちからすれば、どれも見たことのある写真なのかも知れないが、僕にとってその大半は初めてみる写真だったし、知らなかった事柄も結構あった(ジョンの謝罪記者会見のレコードなんて初めて知った)。 これまでにかなりの長い間(まさに人生の80%だ!)ビートルズを聴いてきて、機会があるごとに関連書籍を購入したり、立ち読みしたりしてきたのだから、僕は「熱烈なマニア」ではなかったとしても、「それなりのマニア」であると自負している。 そんな自負も揺らいでしまうだけの内容あるムック本だと思う。 残念なのはビートルズの誕生から1966年まで、いわゆるビートルズ史前半までの内容に全体の八割近くが割かれており、後期ビートルズ、つまり青盤でいうところの1967年~1970年までが、駆け足で通り過ぎてしまったように感じること。 まぁ、このビートルズ史前半にはビートルズ誕生以前の事柄、例えば4人のメンバーの生誕、クオリーメン、トニー・シェリダン、シュチュアート・サトクリフ、ピート・ベスト等の項目が含まれているので、その分、ページ数は増えており、バランスとしては妥当なのかも知れない。 ただ、後期ビートルズは言ってみれば終焉に向かう歴史であり、内容的には暗い印象を持たれるかも知れないが、それ故に興味深い事項がもっともっとあるような気がしている。 まぁ、そんなゲスなことを期待するのは僕くらいかも知れないが。 いつもならムック本はこうして感想を書いたりはしないのだが、今回は内容が良かったので、例外的に書いてみた。
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ビートルズの歴史を時系列で、当時のグッズの写真等も交えて紹介した本。ビートルズ初心者にはもちろん、そこそこビートルズを知っている人にも、知識の再確認や、あらためて時系列で並べてもらうと、自分の勘違いがあることが発見できるかもしれないのでおすすめ。薄い本の割には、アナログレコードの...
ビートルズの歴史を時系列で、当時のグッズの写真等も交えて紹介した本。ビートルズ初心者にはもちろん、そこそこビートルズを知っている人にも、知識の再確認や、あらためて時系列で並べてもらうと、自分の勘違いがあることが発見できるかもしれないのでおすすめ。薄い本の割には、アナログレコードのスタンパーの違い等結構細かい知識まで載ってて、かなりマニアック。わたしもそこそこ知っているつもりだったが、知らなかったこと、あるいは見たことのない写真が結構あり楽しめた。この本に載っているメモラビリアはおそらく全部日本のコレクターが持ってるものを撮影したと思われる。日本人コレクターすごし!!
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