料理番の娘 の商品レビュー

アン・アシュリー(著者),田村たつ子(訳者)

2015/04/29

女性視点、男性視点半々ですが、感情移入のしやすいトキメキの詰まった清楚な雰囲気のお話です。
事件解決までのミステリー仕立ても楽しめる所ですが、難事件の解決の末には二人の恋の波乱もきっちり書かれており、ロマンスらしい展開に転がれる楽しいロマ。

この表紙は、かつて初版の『悩める伯爵』に使っていた表紙じゃないか(´・ω・｀)何故に？
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4454.html

2015/01/06

両親と死に別れて天涯孤独となったエマは、
夫婦で宿屋を営む元乳母のもとで、料理番として働いている。
あるとき、ロンドン社交界の花形貴族のベネディクトが、
長逗留のための荷物をたずさえ、颯爽と現れた。
最高の花婿候補として、浅はかな女たちに追いかけ回されることに疲れ、
この片田舎で羽を伸ばそうとやってきたのだろう。
美しい黒髪にバイオレットブルーの瞳をした彼が持つ品格に圧倒され、
エマは思わず華やかな舞踏会で彼にエスコートされる自分を夢想した。
だがすぐに、現実の我が身を振り返り、恥ずかしさに頬を染めた。
しがない料理番が上流階級の彼に恋しても、惨めな思いをするだけ……。