青い翅 の商品レビュー
読後感が良いです バラバラに思えた個々のドラマが ある軸でステキなラストに向かった 正直、理解は難しいけど気持ち良い 流し読みして済まなかった この作者さんはおばあさんを主人公に 日常生活のモツレをほぐす作品書く人だ 作風では分からないものだな (流し読みしているからだね)
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どんな本か全く知らずに読み始めたのですが、引き込まれました。 それぞれの人生が、絡まって、みんな一生懸命生きている。 登場人物が多すぎるかもしれませんが。
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失踪した天才版画家と、残された美しい作品の謎を追うミステリ。 タイトルにもある通り、登場する作品「ユリシス」が非常に魅力的。見てみたいなあ。そしてそれを巡る謎も印象的だけど。真相はすぱっと分かるわけではなく、関わったさまざまな人たちの物語を経て徐々に明らかになる感じで、穏やかな読...
失踪した天才版画家と、残された美しい作品の謎を追うミステリ。 タイトルにもある通り、登場する作品「ユリシス」が非常に魅力的。見てみたいなあ。そしてそれを巡る謎も印象的だけど。真相はすぱっと分かるわけではなく、関わったさまざまな人たちの物語を経て徐々に明らかになる感じで、穏やかな読み心地でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
天才版画家、黒木の遺作「ユリシス」をめぐる人々の贖罪の物語。 ユリシス=オオルリアゲハのメタリックブルーの翅。 それは翅自体の色ではなく、鱗粉が光によって青だけを反射させるからだという。 最後まで真相はわかりませんでした。 でも、必ずしも真実を明らかにすることが重要ではないのだと思います。 親友の善如寺、生方達の生きるべき道に黒木は存在し続けるのだから…。 誰も悪くないのかもしれない…。 皆、必死に生きようとしただけ…。 黒木に真相を問いかけたとしても、彼は静かに微笑むだけの様な気がします。 罪というものは、決して悪意からのみ生まれるわけではないんだと、 あらためて考えさせられるお話でした。
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山本周五郎が読んだら、とても共感したであろう! 罪無き罪に人生の曲がり角を彩った人々達の物語。 孤高の版画家の死に複雑に結びついて、どん底から這い上がった人々達の物語。 死の謎を秘めながら、版画家の作品が注目されてクローズアップする! 現在を精一杯それぞれの人生を懸命に生き抜く人...
山本周五郎が読んだら、とても共感したであろう! 罪無き罪に人生の曲がり角を彩った人々達の物語。 孤高の版画家の死に複雑に結びついて、どん底から這い上がった人々達の物語。 死の謎を秘めながら、版画家の作品が注目されてクローズアップする! 現在を精一杯それぞれの人生を懸命に生き抜く人々達とクロスする! この作家独特の文体で、人間の苦悩を浮き彫りにしながらも未来を志向する物語作りに何時もながら共感を禁じ得ない! 事件の真相は明確にされてないが、版画家が望んだ未来志向が成就される含みをエンデングで保たせることで、完結出来る文学表現がとても後味の良い作品に仕上げている!
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もっと不穏な感じになるのかと思ってました。 良かった。 優しい話でした。 でも、黒木さんが気の毒です。
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失踪した親友の版画家黒木に、美しい蝶の木版画を託された善如寺。失踪後18年して自宅の近くから、黒木の死体が発見され、彼の失踪の真実が明かされていく。
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前半、どこに向かっているかまったくわからず、それでも読み進められる。困惑といってもいいような感じだったが、最後はほっとする終わり方だった。 神秘的な蝶のイメージが残る、いい作品。
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★5です!なんでこの人もっと売れないんだろう。華々しさはなくても、とても上質なミステリ。ユリシスがこの世にあるなら、是非見てみたい!と思わせる。失踪した版画家を巡る人々の胸中を、連作短編の形で素晴らしいミステリに仕上げている。 わかりやすい起承転結ではなくて、版画家の思い出を軸...
★5です!なんでこの人もっと売れないんだろう。華々しさはなくても、とても上質なミステリ。ユリシスがこの世にあるなら、是非見てみたい!と思わせる。失踪した版画家を巡る人々の胸中を、連作短編の形で素晴らしいミステリに仕上げている。 わかりやすい起承転結ではなくて、版画家の思い出を軸に、ゆるやかに巻き付いた糸のような物語。最初から彼の影があったり、はじめは全く見えなかったり。その見え隠れする様子が、まるでユリシスのよう。オーストラリア旅行で、森に探した幸運の蝶を思い出した。 このミスとかに挙がってもよさそうな質なんだけどなあ…ほんと。
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+++ 版画家の黒木が消えた。美しい蝶“ユリシス”の木版画を託された親友の善如寺は、黒木の才能を信じ、この「複数性に頼らない、絵画のような版画」を大切に守ってきた。だが18年後、善如寺は4枚もの複製の存在を知る。それらは偽物なのか?あるいは黒木に裏切られていたのか?衝撃を受けた善...
+++ 版画家の黒木が消えた。美しい蝶“ユリシス”の木版画を託された親友の善如寺は、黒木の才能を信じ、この「複数性に頼らない、絵画のような版画」を大切に守ってきた。だが18年後、善如寺は4枚もの複製の存在を知る。それらは偽物なのか?あるいは黒木に裏切られていたのか?衝撃を受けた善如寺が探偵に依頼した調査は、思わぬ人物へと波紋を広げてゆく。“信頼”と“希望”をめぐる傑作長編ミステリー。 +++ 自らがもつ色ではなく、光を反射して美しい青色を成す蝶・ユリシス。版画家の黒木は友人の善如寺に唯一のユリシスの木版画を託し、後に行方不明になった。18年経ち、唯一無二と信じていたユリシスが、ほかに四枚も存在することを知り、善如寺は不審に思い調査を依頼するのだが……。現在と過去とを行き来しながら物語が進むにつれ、黒木とその周りで起こったことが少しずつ明らかになっていくのだが、真実がひとつ明らかにされるたびに、切ないような複雑な心地にさせられる。そして、すべてを白日の下に晒すのが果たしていいことなのだろうか、という思いにとらわれる。読み応えのある一冊だった。
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