賢者の戦略 の商品レビュー
物事には必ず裏がある。表に出ている情報だけを鵜呑みにして、難しい事を考えずにのほほんと過ごす事も可能だが、所詮どこにでもある情報に大した価値はない。その価値を議論していても単なる飲み屋で繰り広げられるような薄っぺらい時間潰しのネタにしかならない。知ってるものが知らなかったかの様に...
物事には必ず裏がある。表に出ている情報だけを鵜呑みにして、難しい事を考えずにのほほんと過ごす事も可能だが、所詮どこにでもある情報に大した価値はない。その価値を議論していても単なる飲み屋で繰り広げられるような薄っぺらい時間潰しのネタにしかならない。知ってるものが知らなかったかの様に(もしくは本当に知らない)振る舞う人に偉そうに話している内容は、聴きたくもないのに耳に勝手に入ってきてしまう。そんなこと知ってるだろうし、多分聞かされた方も明日の朝には何も覚えてないんだろうなと頭の中で一人突っ込んでると、自分の参加する飲み会も上の空、何かつまらなそうだねとツッコミを受けてしまう。私の悪い癖だ。 情報は様々なソースから拾ってくる事ができる。週刊誌や会話やニュースや、会社の会議に出れば、人が集めて整理して分析した結果になって、多少面倒なプロセスを省略して良情報が入ってくる事もある。そうした情報を各方面から集め、それを何に使うか、目的に照らし合わせ、判断したり決断したりする。情報が無いこと、不足することは判断や決断に重大なミスを及ぼす事もある。会社の投資案件の判断ミスなら一企業の生存に関わる問題で済むだろうが(創業者の努力を無にしてはいけないとは思うが)、これが国家レベルの判断になってくると、国が潰れるわけにはいかないから、より多くの正確な情報が国家の舵取りに必要になることは言うまでも無い。 本書は日本のインテリジェンスを牽引する外務省出身の佐藤優氏と外交ジャーナリストの手嶋龍一氏の対談形式で進む。当時2014年は正にロシアがウクライナからクリミア半島を奪い取った年、そのロシアの戦略とウクライナについて、また最近は力を失い消滅に向かっているものの、当時アメリカが最大のテロ脅威として捉えていたイスラム国の問題、更には日本国憲法に絡む集団的自衛権の抱える課題など、どれも国としての重要な決断や判断が必要な題材を並べて議論する。 表のニュースだけを見ていれば結果だけが頭に入ってきて、明日どうなるか来年どうなるか予測もつかない。それが許されるのは長いものに巻かれて心地よく過ごせる人だけだ。大抵そうした人々も防衛予算確保のための増税には猛烈に反対するのだが、それすらもにわか仕込みのマスコミの受け売りをしているだけだ。そこに自分の考えは入ってるだろうか。無駄遣いを先に無くせというのは「無駄遣いの存在を知っていて、これまで指摘してきたのだろうか」。これは極端な話だが、何も知らない人はそうやってマスコミや大衆に踊らされて生きることになる。 私も楽に生きていたいタイプではある。だが、飲み屋でリラックスするために飲んでいたのに、そうして入ってくるどうでも良い会話を耳が勝手に拾ってしまうから、そこから猛烈な情報収集と自分で考えたくなる。この性格は中々疲れてくるし、万年頭痛を抱えている原因なのかもしれない。 兎に角こうした本を読んでいると、自分の知識の浅さにも今更ながら気づき、考えなければならないと身が引き締まる、そんなきっかけになる。
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半分くらいまで読んだが読了したこととする。この二人の共著は対話形式なので、いくらでも本がだせそうな雰囲気。
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インテリジェンスなんてあまりにも自分の生活に関係ない主題なので、特に感想もなにもないのだが、外交とはこう言う思想でやっていくのかと感心はした。読み物としては面白い。
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現在の日本を代表するインテリジェンス、佐藤優と手嶋龍一の対談。 ウクライナ危機などの国際情勢を解き明かす。
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インテリジェンスに通暁しているお二方による、最近の国際情勢や政治に対する現状分析と今後の見通しを述べた対談式の書です。 お二人の書は、毎年一冊くらいで新書化されており、いつも楽しみにしています。 一般的なメディアからは味わうことが出来ない、様々な情報を統合しての見解は、たいへん読...
インテリジェンスに通暁しているお二方による、最近の国際情勢や政治に対する現状分析と今後の見通しを述べた対談式の書です。 お二人の書は、毎年一冊くらいで新書化されており、いつも楽しみにしています。 一般的なメディアからは味わうことが出来ない、様々な情報を統合しての見解は、たいへん読み応えがあり、知的興奮を味わうことができます。 今回は、一国の代表者として、アメリカ オバマ大統領と、安倍総理に対する、バックグラウンドから観た、今の政策運営の考察が、たいへん勉強になりました。 我が国では、政治やビジネスの場において、インテリジェンスリテラシーに通じる人材の育成・輩出が、重要だと感じた次第です。
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佐藤さんは反知性主義に関しての発言も、本もあったので、第五章を期待して読んだ。 その点では、あれ?と思う。 あまり正面から反知性主義を論じていないから。 ウクライナやモンゴルなどの「柔らかい脇腹」とされる地域から、核兵器をはじめとする軍事技術が拡散していってしまうこと、小保方さ...
佐藤さんは反知性主義に関しての発言も、本もあったので、第五章を期待して読んだ。 その点では、あれ?と思う。 あまり正面から反知性主義を論じていないから。 ウクライナやモンゴルなどの「柔らかい脇腹」とされる地域から、核兵器をはじめとする軍事技術が拡散していってしまうこと、小保方さんのような人が生物兵器の開発にリクルートされる可能性があること、もはや普遍宗教になった創価学会が集団的自衛権の議論にどんな役割を果たしたか―という話にハッとさせられた。 イスラム国については、いろいろ本を読んではみるものの、いまだによくつかめていない。 どのような本から読んでいくといいんだろう?
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外交に詳しい二人がインテリジェンスについて対談。ウクライナ問題・イスラム国など様々な事象について議論を展開。気になったのは集団的自衛権について。なぜ安倍政権がこれを押し切ったのかというと1.岸信介が経験した50年前の日米安保条約のトラウマ 2.外務省が経験した25年前の湾岸戦争の...
外交に詳しい二人がインテリジェンスについて対談。ウクライナ問題・イスラム国など様々な事象について議論を展開。気になったのは集団的自衛権について。なぜ安倍政権がこれを押し切ったのかというと1.岸信介が経験した50年前の日米安保条約のトラウマ 2.外務省が経験した25年前の湾岸戦争のトラウマ があるからだと説く。物事が生じるウラには何らかの原因があり、そこには過去の歴史が反映されていることを考えさせられる書籍。
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この対談シリーズも3冊目。 今回は、ウクライナ、イスラム国、東アジア(北朝鮮、中国等)関連、集団自衛権、反知性主義のレジスタンスの全5章。 対談という形が読みやすく、二人の経歴からインテリジェンスとして読み解くことの楽しさが伝わる本だった。
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インテリジェンスに必要な事は、愛国心だというのが佐藤優の意見だ。ハッとさせられる。以前読んだ藤原正彦の、論理は情緒を起点に展開するという文脈を思い出す。大事な事だ。論理にしても、技法にしても、それを振るうのは、自らの理念だ。その理念を形成するのが人格、好き嫌い、つまり、愛国心が重...
インテリジェンスに必要な事は、愛国心だというのが佐藤優の意見だ。ハッとさせられる。以前読んだ藤原正彦の、論理は情緒を起点に展開するという文脈を思い出す。大事な事だ。論理にしても、技法にしても、それを振るうのは、自らの理念だ。その理念を形成するのが人格、好き嫌い、つまり、愛国心が重要だ。これは企業人にも通ずる考え方であり、意思決定の依拠する理念が、愛社精神に無く、個人利害の場合、あるいは、背任行為を助長しかねない。または、他社を愛するならば、決断は変わるだろう。揺らいではいけない部分。それこそが愛国心なのだろう。
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#読書開始 ・2015/5/19 #読了日 ・2015// #経緯 ・尊敬する上司が同僚に勧めていたため。 #達成、満足 ・ #感想 ・ #オススメ ・対象者(年齢、性別、業界)
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