1,800円以上の注文で送料無料

の商品レビュー

4.3

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/08/14

漫画『累』の作者本人によるスピンオフ小説。 累(かさね)の母親・誘(いざな)の物語。 『累』の世界観が存分に表現されており、漫画家が本業だとは思えないほどの高い文章力だった。 原作漫画のファンとして、いざな本人の心の変遷が見れたことを嬉しく思う。 『累』も既に完結。 今後、さ...

漫画『累』の作者本人によるスピンオフ小説。 累(かさね)の母親・誘(いざな)の物語。 『累』の世界観が存分に表現されており、漫画家が本業だとは思えないほどの高い文章力だった。 原作漫画のファンとして、いざな本人の心の変遷が見れたことを嬉しく思う。 『累』も既に完結。 今後、さらなる傑作を期待したい。

Posted byブクログ

2018/10/23

漫画も面白いけど、小説の技術もすごい!物語を生み出してあらゆる人に楽しんでもらう為に生まれてきたような人だなー。だるまさん。

Posted byブクログ

2017/08/26

「累」の作者松浦だるま氏による累の母親・誘(いざな)の物語 まずプロ並に文章が上手くてびっくり。描写も秀逸で豊饒な世界観に引き込まれます。「累」はヒロインの成長を兼ねた演劇ものの側面が強いですが、「誘」は純粋な和風伝奇ホラー。因習に縛られた山奥の過疎村、醜さ故に迫害され隠蔽され育...

「累」の作者松浦だるま氏による累の母親・誘(いざな)の物語 まずプロ並に文章が上手くてびっくり。描写も秀逸で豊饒な世界観に引き込まれます。「累」はヒロインの成長を兼ねた演劇ものの側面が強いですが、「誘」は純粋な和風伝奇ホラー。因習に縛られた山奥の過疎村、醜さ故に迫害され隠蔽され育てられた子供、曲解され捏造された伝承の裏に隠された哀しい伝説と道具立てが揃ってます。 誘と欽吾の出会いなど、本編に繋がる重要なエピソードも盛り込まれているのでファン必読。ただ、誘の母親にまつわる謎は欽吾の回想の形を借りて本編に組み込まれると思っていたので、小説という媒体で発表されたのには意表を突かれました。 呪いの口紅の謂れや民俗学的考証など、本編では掘り下げられないミステリー部分に理由付けがされて、痒い所に手が届く感があります。 ですが「累の母親に躊躇はなかった。醜さ故に味わった悲惨さが累の比はなかったからだ」という原作の欽吾の見解にはちょっと疑問を感じました。 命を脅かされる事こそありませんでしたが唯一の肉親の叔母に虐げられ周囲の陰惨な虐めに耐え続けた累と、命を狙われてこそいたが、育ての親の無条件かつ献身的な愛情に包まれ成長した誘。はたしてどちらが幸せな幼少期を過ごしたのか…容姿に偏見を持たぬ得難い理解者と家庭のぬくもりを得られた後者の方が、個人的にはずっと救いがあると思います。それだけに千草がおかれた板挟みの環境が辛いですが……

Posted byブクログ

2016/09/13

「累 かさね」のスピンオフ 漫画の展開が進んでから読んだので、誘が女優として成功するまで描かれているかと勝手に期待していたので、出発点で終わっていた為、消化不良。口紅の秘密については描かれていたので、そこは興味深く読ませていただいた。

Posted byブクログ

2016/06/28

累を読んでから誘へ。 忌まわしき因習が大いに絡んでいて、日本のおかしい民俗色がべったり塗りつけられた面白い作品であった。田舎の性や生に対する考えや信仰心が、現代からみるととてもおぞましく、忌々しいものに思える。 口紅の秘密が明かされ、いざなと釿互、演技への目覚め、こらからの累に影...

累を読んでから誘へ。 忌まわしき因習が大いに絡んでいて、日本のおかしい民俗色がべったり塗りつけられた面白い作品であった。田舎の性や生に対する考えや信仰心が、現代からみるととてもおぞましく、忌々しいものに思える。 口紅の秘密が明かされ、いざなと釿互、演技への目覚め、こらからの累に影響するであろう事がちりばめられている。 各人の心情描写が細かに描かれているので読みやすく、言葉の選択も美しかった。

Posted byブクログ

2016/04/19

漫画「累」を先に読んでいても後から読んでも楽しめます。少しラストが物足りない(海道のその後とか)部分もありますが、昭和の田舎ホラーっぽいテイストもあり面白かったです。母と子の因縁、誘、累、それぞれの宿命が繰り返すテーマとして漫画と小説両方読んで損はないと思いました。

Posted byブクログ

2015/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全体の閉塞感と村人の歪みは怖いけど一つ一つの描写が美しい。千草の献身に胸を打たれた。いざなが人気女優になるまでと羽生田との再会も気になる。

Posted byブクログ

2015/09/14

連載中の漫画「累」の主人公の母に関する漫画の作者自信の筆によるスピンオフ。設定の重要な部分が多く語られており読みごたえグンバツでした。何より漫画の作者さんがこんだけの小説を作ってるというのが、綾辻行人氏のオビ通りお見事としか言えない。

Posted byブクログ

2017/04/17

累の前日譚。 本編でも出てきたいざな、そして羽生田の過去。本編でもちらちらと出てきたシーンがこういうことか、と。 誘、から、累、までの間も、漫画で描いてもらえるのが楽しみ。(累の中ででも。 ただマンガが好きだから手にして読んだけれど、小説としてはどうかなあ…。

Posted byブクログ

2015/04/30

一日で一気に読んだ。「累」のスピンオフ、というか、その主人公の母親の生まれてからのエピソードである。 メジャーな有名小説より面白いかも。日本の各地方に古来から伝わる、忌々しい因習と、「累」のテーマにもなっている美醜を絡めた作品。昔からの言い伝えみたいなものって、深く入り込んでいく...

一日で一気に読んだ。「累」のスピンオフ、というか、その主人公の母親の生まれてからのエピソードである。 メジャーな有名小説より面白いかも。日本の各地方に古来から伝わる、忌々しい因習と、「累」のテーマにもなっている美醜を絡めた作品。昔からの言い伝えみたいなものって、深く入り込んでいくと、本当に不気味だったり残酷だったりするものも多いけど、まさにそれを上手く題材としてつかっているなぁと…。「累」の方を読んでから、気になったら一読の価値あり。

Posted byブクログ