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THE ART OF ROBERT McGINNIS の商品レビュー

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2019/03/04
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70年代の小説のペイパーバックのカバーアートや ショーン・コネリーやロジャー・ムーアがボンドだった頃の初期~中期007シリーズの映画ポスターや (『サンダーボール作戦』『ダイヤモンドは永遠に』『007は二度死ぬ』『死ぬのは奴らだ』『カジノロワイヤル』など)、 他にも『ティファニーで朝食を』『バーバレラ』『おかしな二人』『アラベスク』『夕陽のギャングたち』『シャーロック・ホームズの冒険』『ロールスロイスに銀の銃』 邦画では金城武主演の『K-20 二十面相・伝』などの 映画ポスターを手掛けた伝説的イラストレーター、ロバート・マッギニスの 日本では初の刊行となる翻訳版の画集。 これもまた、ブリジッド・バルドーばりの表紙の美女と目が合い、 書店で行きずりの一目惚れ。 中のページを開くと、 とにかく、これでもかというくらい 知的でグラマラスでセクシーな美女のてんこ盛りに、 あっという間にマッギニスの描く世界に引き込まれ、 書店員の姿も、おしゃべりなおばさんたちの話し声も、 見慣れたファッションビル街の景色も、全部消え去った。 そう言えば、ハードボイルド小説の翻訳家で有名な小鷹信光が 自らの著書で激推ししてたのを思い出した(笑) (当時はロバート・マクギニスという表記だった) 本文にある、 『作者名を知らなくても、絵を見ればわかる。それがマッギニスである』 は言いえて妙。 彼にしか描けない、そして一目で彼の絵だと分かる、 艶やかで肉感的で目力(めぢから)のある 凛とした女性を描いた圧倒的なオリジナリティ。 マッギニスは1926年生まれというから、 現在94歳! 実に70年以上にも渡り現役として活躍してきたのも驚きだが、 「カバーが本を売る」といわれるペーパーバック市場で、1000冊を越えるカバーを描いてきた実績は、 読む人を惹き付ける、『買いたい気にさせるイラスト』を ずっと描き続けてきた証拠でもある。 (海外では彼の描く美女のことを『マッギニス・ウーマン』と呼ぶほど認知度も高く、人気とのこと) 僕の好きな60~70年代の美女たちのノスタルジックでいて新鮮なファッションや 今見てもスタイリッシュで躍動感のある当時の髪型、 そしてマッギニス作品の特徴と言える鮮やかな色使いと 美女たちを俯瞰で横から捉えた構図や、裸の背中から捉えた独特の構図など、 それらを観てるだけで十分に酒のアテになるし(笑)、 映画のポスターやチラシを集めては 古き良き米国や英国に憧れていた思春期に一気にタイムスリップしてしまう。 (映画好きなら、同じ時期に活躍したイラストレーター、フランク・マッカーシーやボブ・ピークもオススメ) マッギニスのインタビューや 映画やペーパーバックの仕事以外にも 雑誌の広告や挿し絵、彼が描いた本格的な絵画など入門編としても盛り沢山で完璧な内容なのだが、 唯一の不満点は、本のサイズが、 先に発行された洋書のオリジナル版(A4変型判)より一回り以上小さい B5変型判(255×188mm)なこと。 その分、2200円とお求めやすい値段にはなっているのだけど、 やはり画集は少々値は張っても大きなサイズで眺めたいもの。 気になる人は洋書のオリジナル版も併せてチェックしてみては。 余談だが、世界的ファッションブランド、PRADA(プラダ)2017-18年秋冬の女性向けウェアとして、 ロバート・マッギニスとのコラボレーション、ポスターガールシリーズを展開中。 マッギニス・ウーマンたちが描かれたTシャツやスカートなど、 なかなか目の付けどころがいい。 お値段はさすがにお高くなってますが…。 (Tシャツなのに5万ですぜ、奥さん!) https://youtu.be/YDTovoLGinE ⬆ ロバート・マッギニスのマッギニス・ウーマンたちが 高画質でタンと拝めます!

Posted byブクログ