調べてみよう、書いてみよう の商品レビュー
ノンフィクションライターの著者が、中学生くらいの子たちに向けて、ノンフィクションの書き方を教えてくれる本。とは言っても、多くはテーマを決めて調査する方法で、ノンフィクションに限らず、学校のレポートやルポ、論文やら小説やら、どんなものにも共通することが多い。フィクションを書くにして...
ノンフィクションライターの著者が、中学生くらいの子たちに向けて、ノンフィクションの書き方を教えてくれる本。とは言っても、多くはテーマを決めて調査する方法で、ノンフィクションに限らず、学校のレポートやルポ、論文やら小説やら、どんなものにも共通することが多い。フィクションを書くにしても、何かについて書くために必要なノウハウや心構えが揃っている。 個人的には、第五章「さあ、書いてみよう」が面白かった。テーマを決める、本やインターネットで調べる、現地に行く、人に話を聞く。こういった調査方法に関しては、割と類書でもけっこう見かけるし、テーマの掘り下げ方なんかは、それだけでもっと詳しく書かれたものも読んだことがあった。ただ、実際に文章にするあたって、どんな文体で書くのかについて書かれた五章は、自分自身、自分の作品を読むうえで気をつけようと改めて思うような内容だった。 著者が問題にするのは、自分が調べた出来事について、誰のどんな立場から語るのかということだったのだと思う。それは、文章の中では、誰視点で書かれるか、つまり、文章の主語で決まる。 「私」を主語に書かれた文章は、「私」を視点にしているし、同じ「私」視点でも人から聞いたことを伝えようとすれば、「伝聞スタイル」になる。文章を自然にするために「彼」「彼女」を主語にして、「彼」「彼女」視点で書くこともできる。 要するに、一人称で書くのか、三人称で書くのかということなのだが、思うに、自身ノンフィクションライターとして、様々な人の言葉に接していく中で、どのように書くのかを考えてきたからこその文章感覚を伝えようとしているように感じた。だからこそ、どのような書き方にせよ、「その人の身になって考える」ことを大切だと著者は言う。 二章や六章でも言われている通り、実際、文章を書くときに一番悩むのは何を書くか、何をテーマにするのかだと思う。実は、そこが決まれば、あとは何をすればいいのか案外と決まってくる。テーマの決め方のところでも著者は言っている。 では質問です。 あなたには知りたいことがありますか? 人に伝えたいことがありますか? 会って話を聞いてみたい人はいますか? 記録に残しておきたい体験はありますか? もしすぐに思い浮かぶならば、あなたはとてもラッキーです。それがあなたのテーマです。 そんな「とてもラッキー」な人はなかなかいないと思う。そうではない人が、この本を読んで、そんなテーマを見つけて、文章にすることに少しでも憧れてくれたら、嬉しい一冊だと思う。
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小中学生向け、書きたいテーマの作り方、インタビューお願い方法と作法、書き方の解説。 1.企画書を書く ①タイトル②テーマ③キャッチコピー④テーマ決定理由⑤話を聞きたい人⑥知りたいこと調べたいこと 2.インタビューお願いの作法 ①基本は郵送依頼、企画書とともに具体的な質問項目も...
小中学生向け、書きたいテーマの作り方、インタビューお願い方法と作法、書き方の解説。 1.企画書を書く ①タイトル②テーマ③キャッチコピー④テーマ決定理由⑤話を聞きたい人⑥知りたいこと調べたいこと 2.インタビューお願いの作法 ①基本は郵送依頼、企画書とともに具体的な質問項目も記載する。 ②インタビュー後に御礼状を書く(いつ原稿完成し、確認してもらえるかの連絡。新たな質問もしやすくなる。) が参考になった。
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ノンフィクションライター最相さんが、調べること、書くことを紹介する。 テーマとは この広い世界の中であなたが切り取った小さな景色。 あなたが解き明かしたい謎。 これから向かう目的地。 テーマが決まったらキャッチコピーをつける。自分のランドマーク。 企画書を作る ・タイトル ・テーマ ・キャッチコピー ・テーマを選んだ理由 ・話を聞きたい人 ・知りたいこと、調べたいこと ・使用する資料 ・伝えたいこと…など。 調べる 本、インターネット。→ノートなどにまとめる インタビュー→約束の取り方、お礼。 書いてみよう 1番伝えたいことは? 書く順番を決める→自分つっこみ 目次にしてみる 書き出しを考える 「私」の視点で書く →一人称。自分が体験していないことは書けない。事実と想像を書き分ける →難しいときは、「彼」「彼女」の視点で書く。伝聞は冗長になりやすい。 出典、参考文献、引用 書き上げる→時間を置いて読み直す→清書 書くことは読むこと ☆作文を書くことだけでなく、葉月さんのお仕事への姿勢もうかがうことが出来る
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ノンフィクションを書こうとしている小中学生に強くすすめたい本。学校の先生が読むと「調べて書くこと」を教えるためのヒントがたくさん見つかります。
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児童向けノンフィクションの書き方本。取材や依頼書のくだりとか、企画書の書き方とか、オトナにとっても大事な要素が盛りだくさんで、とても参考になりました。書くことが好きなんだよなあ、という最相さんの人柄がにじみ出るような好文章だったな
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最相葉月の2冊目。子ども向けに、ノンフィクションの書き方を指南。とてもとてもわかりやすくて、子どもの頃に出会ったなら「書いてみたい」と思えただろうなと。そこここににじみ出る著者の真摯さ、誠実さに惹かれる。 ところで。 この最相葉月さん。読みは「さいしょう」というらしいのだが、私の通う図書館では「さいそう」に分類されていた。音でイメージがずいぶんと変わるなと再認識した次第。
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子ども向けにノンフィクションを書くまでのテーマの見つけ方、書く内容についての調べ方、インタビューのしかた、書き方などをまとめたもの。ノンフィクション作家というと硬軟とり混ぜてたくさんいるが、どちらかというと個性の強い無頼派というイメージが強いと思う。そうしたなかで、子ども向けのノ...
子ども向けにノンフィクションを書くまでのテーマの見つけ方、書く内容についての調べ方、インタビューのしかた、書き方などをまとめたもの。ノンフィクション作家というと硬軟とり混ぜてたくさんいるが、どちらかというと個性の強い無頼派というイメージが強いと思う。そうしたなかで、子ども向けのノンフィクション指南となると、最相さんのように、自分の関心を引いたものであれば小さなテーマでも誠実に追いかける人は打ってつけだろう。 ところで、こういう本があるっていうことは、今どきの子どもたちは夏休みの宿題でノンフィクション作文を書くというようなものがあるんだろうな。読書感想文もまあ大切なんだろうけど、自分の興味のあることを調べてノンフィクション作文に仕上げるというのもいい勉強になるだろうな。 ということで、ちょうど夏休みの時期に、ぼくのようないい年したおとなが図書館でこの本を借りてしまったのは、この本を読むことで才能が花開いたかもしれない子どもの芽を摘んでしまったようでちょっと悪かったかな。でも仕事上、多少は文章を書くことがあるので、それにあたり誠実に書くことの大切さを学んだような気がする。
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北九州市のノンフィクション受賞作品を引用しながら、「テーマを見つけて、調べて書く」ことを、分かり易く教えてくれる。ついつい、おとなは子どもにテーマを押し付けがちだが、そんなことしてはいけないんだと改めて痛感。私は、学校司書という職業柄この手の本を多く読んでいるが、この本は秀逸。シ...
北九州市のノンフィクション受賞作品を引用しながら、「テーマを見つけて、調べて書く」ことを、分かり易く教えてくれる。ついつい、おとなは子どもにテーマを押し付けがちだが、そんなことしてはいけないんだと改めて痛感。私は、学校司書という職業柄この手の本を多く読んでいるが、この本は秀逸。シンプルで核心がきちんと押さえられているので、児童や生徒、学生が読むのはもちろん、指導書としても役立つ。
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やっぱ最相さんの本はおもしろいな。そもそものやさしい人柄が文章から伝わってくるって、そんな作家さんはなかなかいない。 この本についていえば、ものごとについて調べる、書くということについてとことんやさしい言葉で書かれていて、そのあたりの仕事を目指すひとにとってはもちろん、そのつもり...
やっぱ最相さんの本はおもしろいな。そもそものやさしい人柄が文章から伝わってくるって、そんな作家さんはなかなかいない。 この本についていえば、ものごとについて調べる、書くということについてとことんやさしい言葉で書かれていて、そのあたりの仕事を目指すひとにとってはもちろん、そのつもりがなかったひとでも、ライターっておもしろそう、と思ってくれそうな、そんな気がする。
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