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十二単衣を着た悪魔 の商品レビュー

4.3

75件のお客様レビュー

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2022/08/06

なんと、「源氏物語」の中にタイムスリップしてしまうという語。 時代へではなく、物語の中へ。 しかも、59社を受けても採用されないという男、伊藤雷。 全く「源氏物語」なんて興味もない奴がなぜ? 雷には水という、それは優秀な弟がいる。 タイムスリップした際に、光源氏を弟に持つ一宮に自...

なんと、「源氏物語」の中にタイムスリップしてしまうという語。 時代へではなく、物語の中へ。 しかも、59社を受けても採用されないという男、伊藤雷。 全く「源氏物語」なんて興味もない奴がなぜ? 雷には水という、それは優秀な弟がいる。 タイムスリップした際に、光源氏を弟に持つ一宮に自分に重ねたりする。 そして、その一宮の母、弘徽殿女御がこの話の軸となる。 この時代にこんな女性が?!と驚くような強い女性。 雷は徐々に「源氏物語」の世界で生きてくことに喜び感じるようになる。 「源氏物語」を知らなくても楽しめる。 もっと早くにこの小説があれば、もっと勉強したかもしれない… 2022.8.6

Posted byブクログ

2022/06/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

就職活動で、59社目の不採用通知を受け呆然とする主人公・雷は卒業後、派遣で製薬会社が主催するイベント会場の設営をすることとなる。『源氏物語と疾患展』というイベントで、光源氏等の登場人物の病気について現代だとどんな病気に当てはまるのか、その病気に効果がある薬品が展示されるといった内容のものだ。源氏物語に全く興味のなかった雷だが、賃金プラス薬品サンプルとパンフレットなどが手渡される。退勤後、彼女と会うも別れを切り出され、弟の京大医学部現役合格を知り、帰宅の足取りが重くなっていたところに見知らぬ路地が出現、更には巨大な火の玉が雷を直撃し、目を覚ますとそこは源氏物語の世界だったーー。 源氏物語の内容覚えてないし、正直光源氏とか藤壺ぐらいしか名前聞いたことなかったけれど、むしろ先入観ないまっさらな状態で読んだことで、個人的にはとても面白く読めた。 面白いなと思ったところ ・光源氏の女たらしっぷりが想像の域を超えていた点 ・主人公の雷が派遣仕事でもらったパンフレットを頼りに高麗からやってきた陰陽師を名乗り、先見の目があると周囲に感じさせ、また、薬品サンプルで登場人物の病を治したりする、現代の力で源氏物語の世界で生きていこうとするところ ・弘微殿女御の性格がキツすぎて平安時代ではまあそぐわないだろう点(個人的にはすごく好き) 創作とはいえ、桐壺更衣や雷の妻&娘の倫子と風子、葵の上や桐壺院などが亡くなって各登場人物が喪失感を覚え引きずるところはリアリティがあって、『想い供養』という言葉が特に心に残った。 朱雀帝と光源氏の絆は読んでいてほっこり。光源氏は女たらし、よりも人たらし?の印象が強すぎるけれど悪い男ではないというのはよくわかった。 最終的に源氏物語の世界で生きると決めた雷が、現代に戻されて戻りたいと願う場面は切なかったけど、その世界を経験したことで大学院を受けるという気持ちになって終わり、という締め方はとても良かったと思う。 それと「学問は背骨になる。生きていく自信になる。」という光の言葉が響いた。源氏物語、きちんと読んでみたいな……

Posted byブクログ

2022/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長かったのに一気読み!これはおもしろかったです! タイムスリップものはたくさんあるけど、まさかの「源氏物語」の中にタイムスリップとは! 二流の大学を卒業しても就職先が決まらない、文武両道&イケメンの弟との差は開くばかりのさえない主人公、雷は彼女にも振られてなんのために生きているのか・・・焦ってたとこにいきなりなタイムスリップ!しかも平安時代! これどうなるの??どうなるの??と止まりませんでした☆彡 光源氏はもちろん、名前すらよくわからない登場人物がイキイキと描かれてて、もうオススメ以外ないっす!

Posted byブクログ

2021/09/15

別の視点から考えることはとても楽しい!正解することが全てじゃない! この物語も正解ではないし、自分だけの、自分なりの考えを持つことこそ至高だと感じた

Posted byブクログ

2021/09/07

内舘牧子さんの作品。源氏物語がテーマなのですが、嫌われ役の弘徽殿女御にスポットを当てています。 時には視点をずらすことも大事ですよね! 源氏物語を読んでいると、桐壺更衣が可哀想と思いがちですが、人には様々な感情がありますからね。

Posted byブクログ

2021/07/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

映画があまりにもおもしろくなくて、ビックリして原作を調べたら内館牧子さん。原作はおもしろいはずでは…?と思い逆に気になって読みはじめました。 ストーリーの流れは大きく変わってはおらず、主人公の雷が優秀な弟水にコンプレックスをいだいていて、その弟の大学合格祝いの日に雷に打たれ源氏物語の世界に迷い込んでしまう…というもの。 源氏物語の時代の人はあまりお風呂に入れないから臭いとか、そう言われればそうだよなぁってことも書かれていたり、源氏物語の世界を主役ではない弘徽殿の女御側から描いている。映画には須磨の辺りからは書かれていないけど、そこも結構重要なシーンだと思う。 最後の急にバタバタ話が展開した感は小説でも少し感じたけど、映画の比にはならないほど小説の方が面白かったです。

Posted byブクログ

2021/07/06

サラッと読めるエンタメ小説。 源氏物語にほとんど登場しない弘徽殿の女御に焦点を当てて物語が進んでいく。 優秀な弟にコンプレックスを持ち、人生に落ちこぼれてしまったと悩むフリーターの主人公の雷。ある日突然源氏物語の世代にタイムスリップし、毒舌で気の強い女上司女御の元で陰陽師として働...

サラッと読めるエンタメ小説。 源氏物語にほとんど登場しない弘徽殿の女御に焦点を当てて物語が進んでいく。 優秀な弟にコンプレックスを持ち、人生に落ちこぼれてしまったと悩むフリーターの主人公の雷。ある日突然源氏物語の世代にタイムスリップし、毒舌で気の強い女上司女御の元で陰陽師として働くことになる。 帝の寵愛を受けることよりも、息子の安全や帝としての身分安定を願う女御の姿は、現代に生きる女性の姿に通じる。(もっとも、ここまで気が強く行動にも移せる人も珍しいが) 主人公の雷や女御の息子である一宮(朱雀帝)の身近な兄弟と比較し自身の能力のなさに嘆く気持ちも、兄弟がいる身としては何となく分かるものもあった。

Posted byブクログ

2021/06/11

源氏物語では一瞬しか出てこない人をメインキャラにして、現代と当時の日本を比較(大体現代の方が下)しながら話が進んでいくのが面白かった。

Posted byブクログ

2021/06/06

源氏物語は昔マンガで読んで、だいたいのあらすじを知っている程度で、弘徽殿女御のことは、「夫に愛されることがなかった、恐い女性」ぐらいにしか思っていませんでした。 誰もが幸せになるために、なりふり構わず必死に生きている 端からは恵まれているように見えても、人それぞれ悩みはある い...

源氏物語は昔マンガで読んで、だいたいのあらすじを知っている程度で、弘徽殿女御のことは、「夫に愛されることがなかった、恐い女性」ぐらいにしか思っていませんでした。 誰もが幸せになるために、なりふり構わず必死に生きている 端からは恵まれているように見えても、人それぞれ悩みはある いつの時代も、現実世界でも物語の中でも、人の考えることは変わらない 一人の登場人物の目線で語られると、こんなにも物語がイキイキするんだなと思いながら読みました。

Posted byブクログ

2021/06/04

源氏物語が好きなのだが、設定が微妙だなぁと思いつつも内館牧子ワールドに魅了された。とにかく面白い!痛快!読みながらニヤニヤしてしまった。

Posted byブクログ