エンドレス・ワルツ の商品レビュー
阿部薫のファンなので読みました。 鈴木いづみ目線で語られる、二人の激情的で悲劇的な愛の物語。 60年代を凝縮したような神経質な頭脳と、極端な幼児性が入り混じり、社会を拒絶する生真面目さゆえに、阿部薫があのような音が出せたのだと思いました。 天才だとか伝説だとかキャッチーな呼び...
阿部薫のファンなので読みました。 鈴木いづみ目線で語られる、二人の激情的で悲劇的な愛の物語。 60年代を凝縮したような神経質な頭脳と、極端な幼児性が入り混じり、社会を拒絶する生真面目さゆえに、阿部薫があのような音が出せたのだと思いました。 天才だとか伝説だとかキャッチーな呼び名でよく言われがちですが 阿部薫や鈴木いづみはあくまでも極端な幼児性とアウトサイダーとしての教訓であり、高柳昌行や灰野敬二のような、理性で逸脱するような人間が本当の芸術家だと言いたい。
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読むのに2週間くらいかかった。中々ドロドロした話で、実際に鈴木いづみ、とサックス奏者の男がいたとは知らなかった。 1970年代が舞台と言うことですが、 読んでいて、景色は知らなくとも ノスタルジック、哀愁をとても感じる世界観でした。 特に新宿の街並みー二丁目のバーでの話を...
読むのに2週間くらいかかった。中々ドロドロした話で、実際に鈴木いづみ、とサックス奏者の男がいたとは知らなかった。 1970年代が舞台と言うことですが、 読んでいて、景色は知らなくとも ノスタルジック、哀愁をとても感じる世界観でした。 特に新宿の街並みー二丁目のバーでの話を読んでいると、こんな自由な時代が有ったのだと羨ましくなりました。 あとがきか解説にも書いてあったけど、 こんなにも誠実で自由で人との距離が近かった時代って今にはないなあと。 たまたま昨日見た映画「生きてるだけで、愛」 と少し同じものを感じた。 好きじゃないけどなんか一緒にいる いるとうざいのに、いなくなって自由が残酷に感じる、、ほんと愛とはなんなのでしょう、、笑
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本年八月、この世を去った作家・稲葉真弓の名作が蘇る!ジャズ界の異端児・阿部薫と、作家であり女優であった鈴木いづみとの凄絶な愛の軌跡を描いた、女流文学賞受賞作。解説、小池真理子。
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