怪盗ニック全仕事(1) の商品レビュー
ニックは仕事先で魅力的な女性とよく会うのに、グロリアと飽きずに付き合っていられるね。グロリアも仕事していないみたいなのに、ニックと退屈じゃないのかな。 どうやって依頼人はニックの顔や連絡先を突き止めるんだろう。ニックは不安じゃないのかな。 依頼人の真の目的がミソだね。勿論盗み方も...
ニックは仕事先で魅力的な女性とよく会うのに、グロリアと飽きずに付き合っていられるね。グロリアも仕事していないみたいなのに、ニックと退屈じゃないのかな。 どうやって依頼人はニックの顔や連絡先を突き止めるんだろう。ニックは不安じゃないのかな。 依頼人の真の目的がミソだね。勿論盗み方も興味深いけど。 グリムの7羽の兄弟鴉は知らない。アンデルセンの7羽の白鳥王子とその妹の話なら好きな話だけど。
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泡坂妻夫のエッセイで、「価値のないものしか盗まない」という『怪盗ニック』シリーズが紹介されていた。泡坂さんが一九三三生まれの二〇〇九年没、エドワード・D・ホックは一九三〇年生まれの二〇〇八年没と、ほぼ同世代の二人。とはいえ作家としてのデビューはホックの方が二十年ほど早い一九五五...
泡坂妻夫のエッセイで、「価値のないものしか盗まない」という『怪盗ニック』シリーズが紹介されていた。泡坂さんが一九三三生まれの二〇〇九年没、エドワード・D・ホックは一九三〇年生まれの二〇〇八年没と、ほぼ同世代の二人。とはいえ作家としてのデビューはホックの方が二十年ほど早い一九五五年。 ホックはEQMM(エラリー・クイーン・ミステリー・マガジン)の常連作家だったようだ。泡坂さんは同エッセイで「若い頃はクイーンとカーが特に好きだった」とも書いていたし、それだけでもなんとなく二人の波長が合いそうに思えてしまうが、「価値のないものしか盗まない」という、天邪鬼でちょっと馬鹿げていてユニークなポリシーもまた、アワツマ好みの香りがする。ということで読んでみた。 ニックはプロの泥棒。上述のポリシーに反しない依頼内容であれば、そして最低でも二万ドルという手数料の支払いが可能な人物からの依頼であれば、必ず仕事を引き受ける。私が読んだ限りでは、必ず仕事は成功させる。ロング・アイランドの辺りに恋人のグロリアと共に暮らしていて、年に数回仕事をするとき以外は、彼女とビーチでビール片手に寛いだり、ボートを操縦したりして過ごす。 面白かったポイントを三つ。 一つは、このグロリアの存在感。彼女はニックの仕事を知らないという設定で、ニックがたまに一定期間出かけるのは、色々な会社に頼まれて工場用地を見つける仕事をしているからだと聞かされている。グロリアの出番は意外と少なくないし、登場しない話でもニックがグロリアへのお土産の心配をしたりするなど、仲は良好そうだ。結婚については「いつかできるかしら?」「いつかね」という感じで、二人の本音はよくわからない。長く続くシリーズものだからその辺は曖昧でいいと思うが、この関係が変化するのかしないのか、気になる。一発長編ものだったら、グロリアは本当は全てを知っている黒幕にしたいところだが、この先どうなるのかは私は知らない。 二つめは、ニックが案外“普通”であること。普通といっても、屋根に軽々と登ったりビルの窓から侵入したり警備装置をかいくぐったり依頼主の悪巧みに気付いて裏をかいたり、そういう技術や頭脳は一流であって全然“一般人”とは違う。だが、読者が知らないこと、例えばなぜこの依頼主はこんなものを盗ませたがるのだろうとか、この条件下でこれを盗むなんて一体どうすれば可能だろうか、というようなこの小説シリーズにとって基本そのものといえるような謎や課題に対して、ニックも同じように、はじめは「知らない」。読者が「なぜ?」「それは何?」と思う時、ニックも「なぜ?」「それは何?」と思うし、しかもそのままストレートに聞く。大抵答えはすぐに得られず謎は引き延ばされるのだが、「天才ニックは一を聞いて十を知るのさ」というような読者に対する“出し抜き”が極力抑えられている気がする。三か四くらいを聞くまでは読者と同じレベルにいてくれるのだ。当時の現代社会を舞台にした小説としてのリアリティと、ニックのヒーロー性やファンタジー性とのバランスが絶妙に考えられているなあと思う。 三つめは、内容ではなくこの短編集『〜全仕事』について。これは東京創元社が独自に編んだもので、一九六六年から二〇〇七年までに書かれた全八十七作の短編を、発表順に六冊に分けて収録という素晴らしい仕事!しかも、カバーイラストにはその巻でニックの盗んだものが全て描かれているらしい。見つけられるかな〜。あとで探してみよう。
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TwtterがXになるにあたり、本社ビルの「Twitt」まで外したところで警察に止められて「er」だけが残った、というニュースをみて思い出し。 「真鍮の文字を盗め」 ニックは、とあるビルの社名から3文字だけを盗んでくれと言う依頼を受けます。果たして依頼主にはどういう意図があるの...
TwtterがXになるにあたり、本社ビルの「Twitt」まで外したところで警察に止められて「er」だけが残った、というニュースをみて思い出し。 「真鍮の文字を盗め」 ニックは、とあるビルの社名から3文字だけを盗んでくれと言う依頼を受けます。果たして依頼主にはどういう意図があるのか。
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ネットで見かけて。 ニックは泥棒。 依頼により盗むが、 金も価値あるものも盗まない。 特殊なもの、斑の虎とか、プールの水とか、おもちゃのねずみとか。 盗んでほしいものの様々だが、 盗んでほしい理由も様々。 他の犯罪のためとか、 他の金めのもののためとか。 どの「泥棒」も楽しめたけど、 革でできた棺を盗む話は面白かった。 メキシコまでひとっ飛びしたからか、 小気味よい詐欺の片棒を担がされたからか。 クロークへのチップが25セントなのも、 野球チームを盗む時に、 ペナントレースに関係ない下位のチームを選ぶのに 心を砕いていたのも面白かった。
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書き直し。 ミステリ初読者に薦める面白い短編として真っ先にあげたい作品。 主人公、怪盗ニックはプロの泥棒。どんな場所にだって入ってみせる。しかし彼には一つ流儀がある。 彼は価値のないものしか盗まないのだ。 なぜそんなものを盗む依頼がきたのか、どうやって盗んでいくのか、その二つであ...
書き直し。 ミステリ初読者に薦める面白い短編として真っ先にあげたい作品。 主人公、怪盗ニックはプロの泥棒。どんな場所にだって入ってみせる。しかし彼には一つ流儀がある。 彼は価値のないものしか盗まないのだ。 なぜそんなものを盗む依頼がきたのか、どうやって盗んでいくのか、その二つであっと言わせる名短編集。 この前6巻まで出たからこれを機に是非是非。
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価値のないものを専門に盗む怪盗ニック。そんな彼のもとには、さまざまな依頼がやってくる。斑の虎やプールの水、プロの野球チームなどなど。それらをどうやって盗むのか。 短編でなかなか面白かった。確かに、ニックが盗むものは価値がないもので、誰もそれを盗んでまで欲しいとは思わない。だけ...
価値のないものを専門に盗む怪盗ニック。そんな彼のもとには、さまざまな依頼がやってくる。斑の虎やプールの水、プロの野球チームなどなど。それらをどうやって盗むのか。 短編でなかなか面白かった。確かに、ニックが盗むものは価値がないもので、誰もそれを盗んでまで欲しいとは思わない。だけど、なぜ依頼者はそれを盗めというのか。それが解き明かされたときが面白かったなぁ。 なかなか読みやすい短編集だった。
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怪盗という言葉にはやはり浪漫がある。 但し、ニックは、ルパンは怪人二十面相式の、いつのまにか密室に忍び入って秘宝を盗み、どろんする、というタイプの怪盗ではない。 誰もほしがらないようなつまらないものに限定して、依頼を受けて盗みを働く。その盗みはかなり当意即妙でああり、ニックが逮捕...
怪盗という言葉にはやはり浪漫がある。 但し、ニックは、ルパンは怪人二十面相式の、いつのまにか密室に忍び入って秘宝を盗み、どろんする、というタイプの怪盗ではない。 誰もほしがらないようなつまらないものに限定して、依頼を受けて盗みを働く。その盗みはかなり当意即妙でああり、ニックが逮捕されないのは、あくまでも盗んだ代物が価値のないものであること、そして目こぼししてもらうために事件の真相をその場で解き明かしてみせるという技を使う事が理由。 そう、つまらないものを盗みのには、依頼人に当然なにやら事情があるわけで、それは時に、別の犯罪を隠すため、ミスディレクションを狙ってニックに依頼してくるわけだ。
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依頼を受けてプールの水全部とか、プロ野球一チームとか、価値の無いものばかりを盗む泥棒ニックの話。盗みの部分に加えて依頼人はなぜ、そういうものを盗んでもらいたいのかという謎解き部分もあり二度楽しめる。 一話20ページほどでテンポもよい
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価値のないものを専門に盗む怪盗ニックの短編集。作中で主人公も言っているけど、どうやって盗むかは運など場当たり的な要素が強い。しかし、どの作品も盗んで欲しいとくる依頼物が突拍子もなく導入として魅力的。どうしてそんなものが欲しいのか、またそれをどうやって盗むのかを短編ならではのコンパ...
価値のないものを専門に盗む怪盗ニックの短編集。作中で主人公も言っているけど、どうやって盗むかは運など場当たり的な要素が強い。しかし、どの作品も盗んで欲しいとくる依頼物が突拍子もなく導入として魅力的。どうしてそんなものが欲しいのか、またそれをどうやって盗むのかを短編ならではのコンパクトに納めているので、全体としてサクサク読みやすい!とりあえず、全6巻なのかな??三巻が来月発売なのでそれまでに続きを読もう…
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『斑の虎を盗め』 ハリー・スミス、コーミック、ジニーの3人から動物園の斑の虎を盗むように依頼された怪盗ニック・ヴェルベット。ジニーと動物園で行動中に起きた銃撃戦。 『プールの水を盗め』 叔父であるサミュエル・フィッツ・パトリックの屋敷 からプールの水をすべて盗むように依頼されたニッ ク。全部盗む意味は?依頼人リディアの伯母の行方不 明事件との関係。 『おもちゃのネズミを盗め』 パリで撮影されている映画の小道具であるおもちゃの ネズミの盗難。盗み出したネズミ。撮影の為にアメリ カから届けられたおもちゃのネズミに隠された秘密。 女優キャロル・ヤングの危機。 『真鍮の文字を盗め』 ある企業SATOMEX社のビルにかかる真鍮の文字の内S・E・Xを盗むように依頼された怪盗ニック。旧知の警察官チャーリー・ウェストンのいる街での仕事。ニックに近づく女性記者シンディーの謎。 『邪悪な劇場切符を盗め』 依頼人ロスコー・フェイン。上演の終了したミュージ カル「ウィッキッド」のチケットを盗み出す仕事。上 演終了にも関わらずチケットを販売するショップ。殺 害されたショップの店主ソーン。チケットに隠された 秘密。 『聖なる音楽を盗め』 大聖堂のオルガンを盗む仕事。電話での依頼キャロ ル・アランダーと名乗る依頼人。大聖堂の街に住むオ ランダー夫人とは別人。オルガンを弾き予定のエルキ ン医師。医療ミスで訴えられるエルキン医師。原告は オランダー夫人。 『弱小野球チームを盗め』 ハバリ共和国の大統領の作ったチームと対戦させるために大リーグのチーム盗むように依頼された怪盗ニック。誘拐された大リーグチーム。セレモニーで放たれる空砲に隠された秘密。 『シルヴァー湖の怪獣を盗め』 シルヴァー湖に現れた大海蛇。大海蛇の出現でライバルホテルに客をとられたクラウダーからの依頼。湖で大海蛇をとらえようとするシーリー老人の遺体発見。大海蛇の正体は? 『笑うライオン像を盗め』 海からあらわれた女性ラン・ブルースターからの依頼。キャピタル・クラブにある笑うライオン像の盗難。クラブのオーナー・ラムスンとの関係。ライオン像に隠されたラムスンを破滅させる秘密とランとラムスンの関係の謎。 『囚人のカレンダーを盗め』 刑務所に服役中のオドンネルという男のカレンダーを盗む仕事。オドンエネルがおこした海賊事件、盗まれたダイヤモンド。オドンネルの妻の協力。 『恐竜の尻尾を盗め』 博物館に展示されているティラノサウルスの骨格標本を盗むようにキンケイドから依頼されるニック。博物館で起きたプリニウスのダイヤの盗難事件。骨格標本作成のために博物館に出入りしているキンケイド。 『陪審団を盗め』 屋敷の庭に作った迷路の中で夫グレゴリーの愛人ローラを決闘の末射殺したヘレンの裁判。陪審団を盗むように依頼され陪審団をグレゴリーの屋敷に連れてきたニック。ニックが掴んだ決闘の真相。 『革張りの棺を盗め』 死亡したチェイス・ダルトンの棺桶を盗むように共同経営者の男から依頼されたニック。葬式の最中にメキシコ人に盗まれた棺桶。ダルトンの姪リマの協力。飛行機事故で死亡したダルトンの息子。大麻の畑に隠された秘密と共同経営者たちが欲しがる土地の謎 『七羽の大鴉を盗め』 ロンドンを訪れたゴラの大統領の土産大鴉七羽を守る依頼をゴラ大使館員ハスキンズから受けたニック。同時にアイルランド人のテロリスト・スターヴァンガーから鴉を盗み出すように依頼されたニック。2つの依頼に隠された秘密。ハスキンスの狙いとスターヴァンカーの正体。
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