夜はともだち の商品レビュー
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しばらく読み進んでから、あ、これMの人の話か、って気づいた。最近Sッ気とかMッ気とかドMとかライトに使ってたから本来の意味忘れかけてた。そうなんだよね、Mってそういうとこ厄介なんだよねって思い出した。普通に愛されても気持ちよくなれないし、気持ちよくも楽しくもないから愛が空回ってちゃんと愛してくれる人とほど破綻してしまうし。単に酷くされればいいってわけでもなくて気持ちいい痛みと良くない痛みがあるし、なおかつSの人が楽しんでくれてないと冷めてしまったりとか。実際Sってそれ全部満たそうとすると愛でもないとやってらんないというか愛があってすら叶えきれないやつ。なんでそうなのかなんてどうでも良くて、治せるわけでもないなら今あるままに愛してくれる以外に何が出来るって言うんだみたいな理不尽な憤りとか。そういう自分に対する罪悪感とばかり戦ってるから相手のこと好きかとかそういうとこ考える暇が無い。 普通に愛されても満たされないから普通に愛してくれる人とは続かないんだけど、愛されたくないわけじゃないというか、やっとそこを求められるようになったというか、順番が色々ごっちゃになったし、これで普通になれるというわけではないけど、やっと愛の返し方が分かった感じというか。 S側の名前をセーフワードにしてるの、色々業が深いなって思った。そりゃ、口をきけないようにする、という責めに及んでしまうのも分かる。ルール違反だけど。でも口がきけるようにしておく、っていうのが、本当はもっと酷いことなのかもしれない。うっかり愛なんてあると普通はメンタルがもたないんだよSって。
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良作!SMプレイからはじまる二者間関係。攻めのモノローグが冴え渡りすぎ。癖を遡及的に解釈しようとする唾棄すべき他者への諦念まじりの怒りはまるで、溜め込まれた言葉たちが決壊するように吐き出される。切ない狸寝入りと、思いの外さわやかな結末にもグッときた。
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SMもの。 目隠し、拘束、流血、絞首有り。若干ハード。 上記の性癖は受けの嗜好で、痛みが欲しい。 攻めはSMプレイに興味は無いが付き合ってあげる(本当は痛ぶらず普通にいちゃつきたい。しかしそれだと受けが喜ばないので、不本意に痛みを与えている) 受けの性格が大人しいので、少ない...
SMもの。 目隠し、拘束、流血、絞首有り。若干ハード。 上記の性癖は受けの嗜好で、痛みが欲しい。 攻めはSMプレイに興味は無いが付き合ってあげる(本当は痛ぶらず普通にいちゃつきたい。しかしそれだと受けが喜ばないので、不本意に痛みを与えている) 受けの性格が大人しいので、少ないセリフから心情を汲み取らないといけない作品だと感じます。どこか影があってミステリアスな存在感があります。そこに攻めも惹かれていったのだろうな……。 SMプレイを土台にしてストーリー展開していくので、所々に痛々しさを感じます。BL初心者さんには、少しハードルが高めかもしれないです。 例えば、受けの目元にある塞がったばかりの傷を、再び物理的に開いて流血させたり……してます。見ていて普通に痛そうな描写です。 巻末のおまけページは、SMものだと忘れるくらい可愛いらしいお話です。受けなりに全力の愛情表現をしてくれてます。 大人しい子の突然のデレ。可愛いしかないです。
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定期的に読み返して読む度に好きになる作品。 作者の描き方が好き。言葉が多いわけではないのにどうしてここまで伝わるんだろう。空気感?距離感?目線?2人の距離感も抱いている感情も客観的に見たらこんなにも伝わるのに当人たちには上手く伝わらない切なさ。 奉仕的に被虐性を満たしてあげるだけ...
定期的に読み返して読む度に好きになる作品。 作者の描き方が好き。言葉が多いわけではないのにどうしてここまで伝わるんだろう。空気感?距離感?目線?2人の距離感も抱いている感情も客観的に見たらこんなにも伝わるのに当人たちには上手く伝わらない切なさ。 奉仕的に被虐性を満たしてあげるだけの行為。そこにある感情。そういった繊細な描き方が素敵。2人がたどり着いた未来も全部綺麗。
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久々読んでうるっときました。井戸ぎほう先生めっちゃ好き。何で活動やめちゃったんや… 真澄→→→飛田だったのが徐々に真澄→→→←飛田になってく過程がひたすらに愛しい…痛々しくて全体的に仄暗い雰囲気のお話。 最後の飛田の影のかかった微笑みに惚れました、儚い!!こんなん惚れるわ!! 全体的にめちゃくちゃ激しいエロは無いけど、SMですし、井戸ぎほう先生の描く絵ってなんて言えばいいか分かんないんですけど線がとぅるってしてて、体の線がなんか艶めかしくていいですよね!
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真性ドMの飛田の新しいご主人様真澄はノンケでノーマルだけど頑張って飛田をいたぶる。そうすることでしか飛田と恋人らしいことが許されないから。嫌がる受けをM開発するのはよくある話だけど逆バージョンか?と思いきや全く違いました。単純にドMというだけではない不思議くん飛田は自分の生き方を絶対変えようとはしないから、真澄は飛田の期待に応えるしかない…。でも真澄は元々ノーマルなので演じながらも飛田を痛めつけるのに躊躇いながらやってしまい、飛田にもそれは見抜かれている。本当は普通の恋人になりたいんでしょうね。飛田も複雑な育ち方をしたせいで性癖に偏りがあるのは自覚してる…色々試すけど上手く行かなくて結局別れるけど別れ際に1つの約束をする。飛田は約束を守れなくて真澄と再開し胸のうちを語るシーンは感動しますね。一見チャラくて飄々として見える真澄も内面ぐるぐる悩んでるのが愛らしい。この二人はそれぞれが自分は完成形だと思っていたんだろうけど結びつくことによって良い方向に変化していく感じがします。井戸ぎほう先生の滑らかで素朴な線が素敵。飛田の瞳の描写も素敵。
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ドMの飛田と、ふとしたきっかけから彼のプレイに付き合うことを申し出る似非Sの真澄。飛田は真正なので自分の求めるプレイをしてもらっている時にしか欲というか自我を出さず、役割を超えた関係(普通の恋愛)をしたい真澄はイライラしていきます。 最後の最後でちゃんとBL展開にはなりますが飛田...
ドMの飛田と、ふとしたきっかけから彼のプレイに付き合うことを申し出る似非Sの真澄。飛田は真正なので自分の求めるプレイをしてもらっている時にしか欲というか自我を出さず、役割を超えた関係(普通の恋愛)をしたい真澄はイライラしていきます。 最後の最後でちゃんとBL展開にはなりますが飛田が基本無表情で二人を繋ぐやり取りが基本濡れ場のため濡れ場が多くシナリオ全体がローテンションです。態度や仕草ではなく二人の関係性そのものに萌える類の作品です。
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「やさしくおしえて」を読み、井戸ぎほう先生の他の漫画も読みたいと思い購入しました。 受けのためにSを装う攻めとドMの受けです。最初は思わず痛々しい姿や噛み合わない姿に少し辛くなりましたが、水族館デートや金星の話で癒されました。 私が処女厨なので☆4です、すみません。
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甘々度★★★★★ 筋肉度★★★ 互いの領域から踏み出して納得のいく着地点を探そうとする大学生 真澄くんと飛田くん(ややM)の恋物語。そこにちょっぴり痛そうなプレイが交じります。 最初に読んだときはなんとなくもやもやっとしていたのですが、間を置いて読み返したときに、飛田くんの...
甘々度★★★★★ 筋肉度★★★ 互いの領域から踏み出して納得のいく着地点を探そうとする大学生 真澄くんと飛田くん(ややM)の恋物語。そこにちょっぴり痛そうなプレイが交じります。 最初に読んだときはなんとなくもやもやっとしていたのですが、間を置いて読み返したときに、飛田くんの真澄への気持ちにキュンとなりました。 飛田くんなりの想いで真澄に向き合おうとする飛田くんと、いわゆる一般的な人間関係のパターンの中から飛田くんに向き合おうとする真澄。2人のもどかしいまでの関係が見事に描かれていました。 飛田くんサイドに立てば、真澄くんの押し付けがましいとも思われる優しさやふつうの感覚・真澄くんサイドに立てば飛田くんは興味の薄いドライな変わった子 が互いにイライラとしたのだろうと思います。それでも最後の最後に飛田くんが(真澄くんにとって)わかり易い言葉で伝えたシーンが、自分を変えようと思わせるくらい心を揺さぶられるほどの何かを真澄くんは飛田くんに残したのだ、と確信できるシーンでした。でもやっぱり最後の最後は飛田くん表現だったので面白い終わり方でした。
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すごい表紙だったことに買ってから気づいた…!(遅すぎる) 異質なもの同士が心を通わせる、奇跡的な恋の話。 天体の本や水族館など、静的なものの存在感がよかった。
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