十二年目の映像 の商品レビュー
積読本を消化するために読んだ。当たりハズレで言えばハズレだ。東大安田講堂事件がモチーフ。12年前に学生運動を起こしている側から撮った映像の行方をめぐる社会派小説……なのだが、濡れ場が必要以上に多過ぎる。ハードボイルドと娯楽小説の二兎を追ってしまい、中途半端な仕上がり。結末の放送事...
積読本を消化するために読んだ。当たりハズレで言えばハズレだ。東大安田講堂事件がモチーフ。12年前に学生運動を起こしている側から撮った映像の行方をめぐる社会派小説……なのだが、濡れ場が必要以上に多過ぎる。ハードボイルドと娯楽小説の二兎を追ってしまい、中途半端な仕上がり。結末の放送事故の顛末も、何だかモヤモヤしたまま強制終了させられた感じ。
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2016/10/06 - その映像は、開けてはならないパンドラの箱だった!?大手放送局に勤務する川原庸次は、かつて学生運動に参加していたという上司からT大時計台闘争にまつわるスクープ映像の存在を聞かされる。初めは半信半疑の庸次だったが、十二年間にわたり地下に潜伏し続ける男、井田と...
2016/10/06 - その映像は、開けてはならないパンドラの箱だった!?大手放送局に勤務する川原庸次は、かつて学生運動に参加していたという上司からT大時計台闘争にまつわるスクープ映像の存在を聞かされる。初めは半信半疑の庸次だったが、十二年間にわたり地下に潜伏し続ける男、井田と出会い、その存在を確信する。しかし彼の死を境に事態は急変し…。テレビ局を舞台にした緊迫の長編サスペンス。
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新しい文庫本だったので最近の作品かと思うと、かなりの旧作で、東大抗争があそろそろ色あせようはという時代だったようだ。60年安保は言うまでもなく、70年安保ですら理解できぬ子供しかなかった自分にとって、本書の内容に懐かしさはまるでない。それでも、何故あの時代にあのようなエネルギーが...
新しい文庫本だったので最近の作品かと思うと、かなりの旧作で、東大抗争があそろそろ色あせようはという時代だったようだ。60年安保は言うまでもなく、70年安保ですら理解できぬ子供しかなかった自分にとって、本書の内容に懐かしさはまるでない。それでも、何故あの時代にあのようなエネルギーがあったのかについては興味はある。様々な要因の組み合わせとしか言いようはないのだろうけれども、同時代性を感じられる世代には羨ましさはある。
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気づいてなかったけど、再読だった。 学生運動のことほとんど知らなくて、人々が何を一生懸命になっているのか、ピンとこない。 自分が、あの時代の人たちから離れたところにいるんだなって思った。
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大学紛争、テレビニュースの中の世界だった。時計台に立てこもった学生に放水を浴びせる白黒の映像イメージが記憶に残っている。電波に乗らなかった映像を、川原はなぜ電波に乗せることに拘ったのだろうか。
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