未来へ… の商品レビュー
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大好きだった新井素子さんの文体を、大人になってからちょっと読みにくくて敬遠していたが、内容はやっぱりおもしろいな~って思った。 慣れたら読める。うん・・(←こういう「うん」とか「・・」をいれてしまうのはまさしく新井素子イズム!中高時代に熟読するほど大好きだったので私の文章もかなり影響受けてる) 20歳の成人式を迎えた娘、奈苗が「うちにある仏壇を復活させよう」と言い出した。仏壇なんて知らないと思っていたのに。 実は幼稚園の遠足のバス事故で奈苗の双子の香苗が亡くなっている。病弱だった奈苗は遠足を欠席、付き添うはずだった母親の若菜は、同級生の大地君のママに香苗を託した。そして、大地君も大地君ママも亡くなった。 傷心して後を追いそうな若菜をみて、夫が「仏壇をしまう」と言い出す。「生きている奈苗のために」若菜は母としても復活する。 当時5歳だった奈苗はそれをなんとなく覚えていた。 枕に頭をのせたらすとんと眠れていた若菜だが、仏壇を出した日から夢をみるようになった。 あの事故の少し前の4人がいた、しかも、まるっきりある一日。 翌日の夜の夢は昨日見た夢の翌日の夢。その翌日はまた翌日の夢・・・ このままいくと、数か月後にはあの事故の日の夢を見てしまう。 若菜は「自分の意志をしっかり持って夢をみたら、夢の中の過去の自分に『香苗をバスにのせてはだめだ』と伝えられるかもしれない」と考える。 試行錯誤で、メッセージを届けることはできるようになった。 が、過去の私(夢の中)は信じてくれない。どうしたら過去の私は信じてくれるんだろう? ・・・・って言う話です。 このね、奈苗が20歳大学生なんですがしゃべり方がめっちゃくちゃ・・・はっきり言ってうっとおしい(^^;)かなり無理。 「○○なのー」が口癖、「でんごーん!」なんてのもあったな。 とりあえず「ー」が多め。20歳でこれはちょっと「変な子」って思われているんだろうな・・って感じ。 いい子なんだとは思うんだけど・・・しゃべっててイライラしそう。 こういうパターンの話ってよくあるじゃない。過去に戻って死なないようにするってやつ。 それって物語のなかでは「死にませんでした、チャンチャン」で終わるけど、 その人が生きていたらその人だけではく、もっと全部の人の人生に影響があるはず。 結婚したら、その結婚相手の人生も変わるし、子どもができたら、本来産まれなかった子かもしれない。その子がまた子供を産んで・・またその子が産んで・・・ってすると、果て、世界はどうかわる? あと、結局過去の人たちは実際の「過去」というよりも、若菜の「夢」のなかの世界なんじゃ? そしたらそこに家族に心配させたり、自分の身体に支障がありそうなぐらいまでのめりこむのは、どうだろう? 私は大地君ママ寄りの考えをもっていた。過激派? でも、子どもたちの命を守るためならしょうがないやん! で、結末が「あぁ!その手があったのか!」って目からうろこでした。 さすが!新井素子!!
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解決策が確定しないままバス乗る?! ってなったけどそのまま読まされたのでめちゃくちゃテクニカルだなと思った。まあ普通に考えてバスに乗る前に考えてた案はなんらかのハプニングで潰れてほかの案でやる! みたいな展開になりがちだし、賢いキャラがいないから出たとこ勝負でも失望しないしで上手い ななかのキャラ痛くね? これツッコミいれなくていいの? と思ったけど、これもそのまま読まされた。上手い。
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成人式を迎えた娘のお願いで5才の時に事故で亡くなった双子の姉の仏壇を出してから事故の年の夢を詳細に見るようになった母。その理由は事故を回避して失った娘が取り戻せるから?と思いついた時から彼女の奮闘が始まり、娘も巻き込まれ…。過去改変というSF的なネタに対して地に足が着きすぎてる奮闘振り。過去の自分や周りに事故を信じさせる方法とか。野球の勝敗絶妙。親子の無償の愛情も底に流れた話なので結構深刻なのに新井さん独自の一人称がはまったら軽々読める。ただ娘パートの文章が大分辛かった。実際こんな喋り方の女の子いたら睨む多分。
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何がスゲーって、新井素子、50歳超えても、ブレずに新井素子やってる。 甲本ヒロトやダウンタウン、現役を長く張ってる連中って、例え丸くならずに突っ走っててもそれなりに渋みが増したり、こなれてきたり、それがまた味わいになってカッチョ良かったりするんだが。 新井素子はそのまま新井素子で小説書いている。味わいに「年輪」が少なすぎ(全くないわけではないにせよ)、登場人物のセリフはむしろ新井節に磨きがかかってるように思える。 随分長いこと新井節に触れてなかったので、最初は戸惑ったが、感を取り戻してからはリズムに乗って一気読み。しかしアラフィフのおっさんが新井節をリズムよく読むキショさときたら… 内容は歴史改編の市井人情ものといった感じ、ぬいぐるみが暗躍する系の黒い新井素子ではなく、ほんわか素子姫(エエのかこの呼称)系です。オチもほんわかです。ストーリーは置きにきてるけど、文章が超変化球。クセがキツいので万人にはお勧めできかねますが、素子節好きは読んでみて下さい。あと「けものフレンズ」好きな人も(笑
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すごく久しぶりに新井素子さんの作品を読んだ。 元々文体にものすごく特徴のある作家さんだったとは思うけど、それがさらに進化していて、とにかく読みづらく、「この描写必要だった?」と思うような描写が頻出して、一人称の主人公さえ「今はそういう話をしているんじゃなくて!」とか言い出す始末で...
すごく久しぶりに新井素子さんの作品を読んだ。 元々文体にものすごく特徴のある作家さんだったとは思うけど、それがさらに進化していて、とにかく読みづらく、「この描写必要だった?」と思うような描写が頻出して、一人称の主人公さえ「今はそういう話をしているんじゃなくて!」とか言い出す始末で話が進まず、何度も中断しつつやっと読み終えた。 疲れた。
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中学生くらいのころ、夢中になって読んでいた新井素子さんの小説。久しぶりに読んだところ、あまりにも読みにくい。懐かしい文体だけど、受け入れられなくなっている自分に驚いた。読み進むのが辛いくらいだったけれど、それでも読んでいくうちに引き込まれるように読了。ああ、こういう世界を描く作家...
中学生くらいのころ、夢中になって読んでいた新井素子さんの小説。久しぶりに読んだところ、あまりにも読みにくい。懐かしい文体だけど、受け入れられなくなっている自分に驚いた。読み進むのが辛いくらいだったけれど、それでも読んでいくうちに引き込まれるように読了。ああ、こういう世界を描く作家さんだったなと懐かしく思う。母と娘がのめり込んで行く状況に父はまったく関わってこないわけだけれど、最後に母がそれを「酷い人ではない、莫迦なだけ」と娘に言う。すごく腑に落ちる一言だった。
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キャラクターや語り口調にもの凄く特徴の有る作家さんで学生の頃はそれが好きだったのに、この年になると色々キツイなぁって感じもしてしまう 何とかなのー。のー。 うーみゅ。とか言ってる二十歳の女子大生を(ラストその口調に意味が有ると判っても)受け入れられるかどうかとか 一つの会話のオチが見えているのに、長々とボケる所とかも読み飛ばしてしまいそうになるので、ストーリーがどうとかよりも、もうこの方の作風がダメなのかも知れない ラストに行く迄かなりの苦労が有って、過去の自分達は悲壮な決意もして さあ最後はどんな犠牲を払って未来を変えるのか?と思ったらえらいあっさり大団円になったので拍子抜け
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市図書館にて。読み始めずに返却日前日、延長するか判断するためにページをめくり、そのまま読了。 これが読みたかった。語り手菜苗は反則級の逸品。論理的思考と語尾を伸ばすおっとりした口調。若菜の語りが基本であるからこそ成立する語り手であると思う。世代間、常識、人格ギャップがある2人の...
市図書館にて。読み始めずに返却日前日、延長するか判断するためにページをめくり、そのまま読了。 これが読みたかった。語り手菜苗は反則級の逸品。論理的思考と語尾を伸ばすおっとりした口調。若菜の語りが基本であるからこそ成立する語り手であると思う。世代間、常識、人格ギャップがある2人の語り手。 正しい母娘と不在の父。なんという安心感。
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素子さん久しぶりに読んだ。 うーもうこの感じについていけなくなってる自分がいる。 キャラの感じ、話し言葉の文体がきつかった~
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20年前に死んでしまった、双子の姉・香苗を助けるべく、母の若葉、娘の菜苗が奮闘するお話。 久々の新井素子さん、やっぱり好きだなぁ。 「あとがき」の感じも健在で、非常に懐かしく嬉しい。 多少、強引な設定もあるけども、楽しめた。 新井素子作品のスゴイところは、シンプルでわかりやすい言葉で、ズバッと真理をついてくるとこ。 「私の世界は、終わった」 子供を亡くした親の気持ちを表現している言葉として、非常に優れているんじゃないだろうか。
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