マルタ・サギーは探偵ですか?(Ⅰ) の商品レビュー
“「皆さんが公に、あるいは私的に発言してもいいのは、マルタ・サギーは名探偵であると言うことだけです」 だって宣伝してもらわなきゃ。 「僕に推理は必要ない。金の粉が現れ消えたら、すでに事件は解決している」 「ほ、ほぅ。大した自信ですなぁ。それではなにかね、君、犯人がこの場に現れると...
“「皆さんが公に、あるいは私的に発言してもいいのは、マルタ・サギーは名探偵であると言うことだけです」 だって宣伝してもらわなきゃ。 「僕に推理は必要ない。金の粉が現れ消えたら、すでに事件は解決している」 「ほ、ほぅ。大した自信ですなぁ。それではなにかね、君、犯人がこの場に現れるとでもいうのかね」 こめかみをひくつかせながらバーナード卿が言うのに、マルタはにやりと笑う。 「さて、どうでしょう」 僕にも分からないとはまさか言えず、適当に誤魔化す。 まぁ、神様相手にも効いたんだ。誘拐犯か、手違いをしたおっちょこちょいか、でなきゃニシン好きのドラゴンか、いずれにしたって効くだろう。 マルタはぴしりとカードを掲げる。作った呪文は覚えている。 「I’m Marta Saggy!」”[P.146] 全面改稿と再編集ということで。結構内容違ってたり、そもそもの副題のレド・ビァ事件のあたりが追加されてたり。 またマルタやバーチやオスタスの皆に会えたのが嬉しい。 新しく靴を作ってもらう辺りやヒューゴとのやりとりがほんと良かった。 次巻でリッツとジョセフ犬あたりに会えるかな。楽しみ。 “「どうするのトーリアス。また警官いっぱいにするの?」 「ニヤニヤするな」 「僕あれすこしむかしの漫画とか映画みたいでだーいすき」 「包囲する感じで配置する。なにしろ招待券は俺とお前の分しかもらえなかったからなあ」 「くれると思わなかった!」 「お前が受付で、フレスカさんが招待券くれるって言ってたからください!って言ったからだろ」 「後ろで警察のバッヂ見せてたの知ってるぜトーリアス」 蒸気がシュッシュッと鋭く上がりはじめ、トーリアスはブレーキを外してアクセルを踏みこんだ。車は軽快に走り出したが、マルタは言った。 「ねぇこれ待ち時間長い」 「新型でこれなんだ、我慢しろ」”[P.252] 20160523 再読
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