もっと知りたい神奈川県の歴史 の商品レビュー
古くは北条氏の領土で近年は京浜工業地帯として発展してきた神奈川県。 その間に起こった事項について、紹介されています。 根岸には日本初の洋式競馬場がありますが、当時、生麦事件から薩英戦争、四国艦隊下関砲撃という一連の事件により、日本と海外との関係は危ぶまれる状態だったため、各国の...
古くは北条氏の領土で近年は京浜工業地帯として発展してきた神奈川県。 その間に起こった事項について、紹介されています。 根岸には日本初の洋式競馬場がありますが、当時、生麦事件から薩英戦争、四国艦隊下関砲撃という一連の事件により、日本と海外との関係は危ぶまれる状態だったため、各国の感情を和らげるために幕府が作ったそうです。 横浜の外国人居留地近くに娯楽があれば、東海堂筋へ遠乗りして攘夷派に襲われることもなくなるだろうという見立てだったそう。 根岸競馬場は、そうした事情により作られたものだったとは。 また、フランスの援助で製鉄所が建設されたのが横須賀だったのは、近代施設の建設指導者ヴェルニーがフランス第一の軍港トゥーロンと地形が近いことで決定したそうです。 時宗の総本山、遊行寺がが藤沢にあるのは、少し謎ですが、甲斐(山梨)と武蔵(東京・埼玉)を結ぶ交通上の要地だったのがその理由。 一遍以来の遊行の精神を守り続けるためには、アクセスの良さが重要だったからだそうです。 ざっくりと知っている歴史上の事柄も、詳しく探るといろいろな事情が見えてくるもの。 おもしろく読めました。
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