テロリストのパラソル の商品レビュー
今まであまり読んだことのない作家の方々の作品にトライしてみようと、今まで意識的に避けていた「有名な文学賞」を受賞した作品を選んでみました。 第114回直木賞、第41回江戸川乱歩賞をダブルで受賞した作品です。 ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが...
今まであまり読んだことのない作家の方々の作品にトライしてみようと、今まで意識的に避けていた「有名な文学賞」を受賞した作品を選んでみました。 第114回直木賞、第41回江戸川乱歩賞をダブルで受賞した作品です。 ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、確かによく練り込まれたストーリーという印象ですね。骨太の力作でした。
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良くも悪くもハードボイルド。登場人物全員かっこいい。好みの問題だけど、もう少しかけたところのある人間が出てくるお話の方が味わい深くて好きかな。
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初のハードボイルド作品でした。 主人公の語りで淡々と進む中で、文章をしっかりと読ませて頂きました。 知らぬ間に引き込まれて感情移入してた様に思います。 とても重いお話だったかと思います。
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ダブル受賞は伊達じゃない。私が近読している作家のダブル対談も良い。電通マンは早世するのか…むべなるかな いつも映像化作品を話題にするのだが、ショーケンのドラマ、うっすら覚えてる。調べてみると、根津甚八やら高橋恵子やら、村井国夫やら。絶対好きな配役やん。しかも、音楽は近藤等則ときた...
ダブル受賞は伊達じゃない。私が近読している作家のダブル対談も良い。電通マンは早世するのか…むべなるかな いつも映像化作品を話題にするのだが、ショーケンのドラマ、うっすら覚えてる。調べてみると、根津甚八やら高橋恵子やら、村井国夫やら。絶対好きな配役やん。しかも、音楽は近藤等則ときた。ただ、このメンツだと大杉漣はちと違うな。続編的作品だと白竜がやってるわ。石橋蓮司ではあかんかなぁ
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著者・藤原伊織さんは、1948年生まれで2007年に亡くなっています。(享年59歳) この作品は、1995年に発表されていますが、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始--- 1995年、ギャンブルでかさんだ借金の返済のため、賞金1000万円を目当て...
著者・藤原伊織さんは、1948年生まれで2007年に亡くなっています。(享年59歳) この作品は、1995年に発表されていますが、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始--- 1995年、ギャンブルでかさんだ借金の返済のため、賞金1000万円を目当てに『テロリストのパラソル』を江戸川乱歩賞に応募し、受賞する。翌年、同作で直木三十五賞も受賞した。それまでに乱歩賞受賞作が直木賞の候補になったことや、乱歩賞受賞作家が直木賞を受賞した例はあったが、同一の作品で二賞を受賞したのは史上初であった。 ---引用終了---
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こんなに面白い小説を読んだのは久しぶりで、夢中で読んだ。史上初の直木賞と乱歩賞W受賞というフレーズを見てなんとなく買ったけど、受賞も超納得。ストーリーは勿論のこと、文章力の素晴らしさでどんどん引き込まれあっという間に読んでしまった。主人公は勿論敵も味方も登場人物がみんな魅力的。全...
こんなに面白い小説を読んだのは久しぶりで、夢中で読んだ。史上初の直木賞と乱歩賞W受賞というフレーズを見てなんとなく買ったけど、受賞も超納得。ストーリーは勿論のこと、文章力の素晴らしさでどんどん引き込まれあっという間に読んでしまった。主人公は勿論敵も味方も登場人物がみんな魅力的。全体的に暗めの雰囲気なのに読み終わった時不思議な爽快感があった。
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久しぶりに、ミステリーの傑作が読めた。 緻密に入り組んだストーリーなのに、簡潔な文で理解できる。そして何より、ストイックで乾いた感じの文章が、読み終わりに近づくと、人の温かさみたいなものに溢れていた事に気づかされる。 魅力的な小説に共通のことは、登場人物たちが 脇役も含め人...
久しぶりに、ミステリーの傑作が読めた。 緻密に入り組んだストーリーなのに、簡潔な文で理解できる。そして何より、ストイックで乾いた感じの文章が、読み終わりに近づくと、人の温かさみたいなものに溢れていた事に気づかされる。 魅力的な小説に共通のことは、登場人物たちが 脇役も含め人間的に魅力的で好きになれること。 これはまさに。
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史上初の江戸川乱歩賞&直木賞のW受賞作とあるので期待。 「東西ミステリーベスト100 死ぬまで使えるブックガイド。」 文芸春秋 平成25年1月4日発行 で国内編のベスト47位 。 大まかなストーリーは、 アル中のバーテンダーの島村は、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇 。島村はその爆...
史上初の江戸川乱歩賞&直木賞のW受賞作とあるので期待。 「東西ミステリーベスト100 死ぬまで使えるブックガイド。」 文芸春秋 平成25年1月4日発行 で国内編のベスト47位 。 大まかなストーリーは、 アル中のバーテンダーの島村は、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇 。島村はその爆発の直前ある少女と公園で会話を交わす。彼女の父親は公安の大物であり、彼もテロの犠牲者に。 この爆破テロで死者は18人、負傷者が47人。島村が過去に3ヵ月だけ同居していた女で園堂優子の娘と名乗る松下塔子が店に現れ、その優子は今回の事件で亡くなっていることを知る。優子の父は大蔵省出身の元大臣。大学生時代の学生闘争を共にした桑野もまたこの爆破事件で死亡したと聞かされるが・・・。 この作品は1995年に出版されたので、時代背景はやはり今となっては古い印象を受ける。作品の中では学生運動の時代までさかのぼる場面もある。 携帯電話が普及する以前であり、作品中にパソコンが登場するが、新聞のデータベースにアクセスできることだけが機能として書かれている。 インターネットが一般的に普及する前の話。 読み終わったあと、評価の高さや期待したほどには面白い作品とは思わなかった。驚くようなトリックもないし、話の展開に意外性を感じられない。
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>>乱歩賞&直木賞ダブル受賞、不朽の傑作ミステリ!爆弾テロ事件の容疑者となったバーテンダーが、過去と対峙しながら事件の真相に迫る。
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僕が「ハードボイルド小説」の作法と考えている条件が4つある。 ①登場人物がやたらひねくれた会話をする。 ②主人公ははみ出し者である。 ③ご都合主義の偶然がなければ事件は基本的に解決できない。 ④探偵役となる主人公は劇中に必ず一度は酒場を出たところで襲われボコられる。 本作「テロリ...
僕が「ハードボイルド小説」の作法と考えている条件が4つある。 ①登場人物がやたらひねくれた会話をする。 ②主人公ははみ出し者である。 ③ご都合主義の偶然がなければ事件は基本的に解決できない。 ④探偵役となる主人公は劇中に必ず一度は酒場を出たところで襲われボコられる。 本作「テロリストのパラソル」はこれらを全て満たす純ハードボイルド作品である。好きな人はとことん好きだが、合わない人にはツッコミどころだらけの作品にしか見えないのがハードボイルド。困ったことに、主人公にとってのウイスキーみたいなもので、僕はこの手の小説を読み始めると止まらなくなるのである。おかげで夕食を食べそびれた。
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