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さよならの手口 の商品レビュー

4.1

123件のお客様レビュー

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2023/03/19

葉村晶は怪我をし過ぎでこちらが心配になる。あと本の中なのであまり歳を取らせたくない。 登場人物で一人だけそれはないだろという行動をした者がいたのがマイナス。

Posted byブクログ

2023/02/13

再読。 当時、文春のミステリ年間ランキングで上位に入ったのを見て、おもしろそうだったので読んでみたんだった。 それから若竹作品を遡って読んだ。 今回久々に読んだが、岩郷元刑事の失踪原因以外はほぼ忘れていたので、楽しく読めた。

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2022/12/29
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刊行当時13年ぶりの葉村晶(その間短編は2本ほど発表されているらしいが)。 なんと四十歳の坂を越え、職業も長谷川探偵社が廃業したことにより、ミステリ専門古書店"MURDER BEAR BOOKSHOP"でアルバイトをしていた。 なんか探偵じゃない葉村を見るのって『プレゼント』の頃を思い出す。 13年ぶりかぁ。 リアルタイムで待っていたら待ちくたびれる、というか完全にそれまでの過程を忘れてしまうだろうから、ある程度出そろったところから月日を物ともせず、ずんずんと読んでいく今の読み方ができて幸運。 さて、今回は葉村が古書店で働いているということもあり、ほんのりビブリオ風味。 書店での倒述フェアではF・W・クロフツとか、骨フェアではレジナルド・ヒルとか語られるとそっちも気になってしまうのがミステリ好きの性。 事件の方は、とあるアパートの店子の遺品整理で大量の蔵書が見つかり、掘り出し物がないか探っていたところ、押し入れの床が抜け白骨死体の待つ床下へ頭から落下するという葉村の災難に始まる。 白骨死体の謎は元探偵葉村の推理が冴え渡り、事情聴取に来た刑事に口添えすることでスピード解決。 その能力を見初められ依頼されたのが、往年の大女優・芦原吹雪の失踪した娘の捜索。 それと並行して巻き込まれる"MURDER BEAR BOOKSHOP"の常連客・倉嶋舞美とのどたばた。 切れ味良い物言いや、物事の見極めの鋭さは健在であるが、前作までと比べてとにかく災難に見舞われるし、ところどころで冷静さを失い、感情を抑え切れない場面も。 今回特に印象的だったのは人と人が懇意になることの脆さ。 前々から滲んではいた葉村の優しさにつけ込んでかき回すサイコパスしかり、そのサイコパスにすっかり洗脳されてしまう”スタインベック荘”の大家しかり、ちょっとした手抜かりから微妙な関係となってしまった東都総合リサーチの桜井しかり。 それを終盤、「慢心」という言葉や「わたしは何を間違えたのだろう」と自省する葉村の心に共振し、とても胸が痛んだ。 それとは別に『依頼人は死んだ』で出てきた濃紺の悪魔や、前作ですったもんだあった相場みのりの行く末など、未来への振りかと感じていたところが全く回収されず、意外と放置系なのか!?(まぁ、別に支障ないけど)という点も多々。 全体的にイヤミス感溢れていたけれど、最後のオチだけはとっても爽やか。 次は『静かな炎天』。 また短編になるようだ。

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2022/10/02
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葉村晶、13年ぶりの長編。 信じられない。ずっと読んでいる気持ちだったのに。短編とかだったのか… 杉田比呂美さんのイラストが大好きで、若竹作品が大好きで、葉村晶が大好きだけど、盛りだくさんすぎて、窒息しそうだった。 何回スマホが壊れて、何回死にかけるんだ。なのに生きてるし、自分から面倒に飛び込んでいく晶はタフ過ぎる。女優の娘を探すだけだったはずなのに。変な女にくっつかれたり、消えた探偵を気にかける羽目になったり、警察に目をつけられたり。絶対300万もらってても足りない。とにかく、ただただ面白い。

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2022/05/31
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すごく面白かった。今までの葉村晶シリーズで1番の面白さ。 本のタイトルが、最終的に「あ、ここに掛かってるのね。そこをタイトルにしたのね」とクスッと笑えるのも良い。手口と書いてあるから、犯罪に関わることかと思いきや、そこかーい!って。笑 メインの話もすごく面白い。

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2022/04/23
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葉村晶の乾いた言葉選びが本当に好き。 仕事柄ハードボイルドでも、日常で心地のよいものを好みで選んでいるところが、私にとって好感の持てるポイント。華美ではないがそういう穏やかな生活が、きちんと後ろに控えているところがいい。 でも今回初っ端から満身創痍で笑ってしまった。トラブルの方が葉村晶を離さないといった様子だ。 葉村晶の仕事ぶりを見て回るのは楽しい。最低でも、社交性があって身体が強くて口がうまくて勘が強くないと務まらない。 幾重にも折り重なった事件の苦い後味がこのシリーズらしいなと思う。

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2022/02/28
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「人探しを頼まれる」という探偵ものミステリにありがちな導入からは、予想だにしない結末が待っていた! 今作だけで、葉村晶は何度も病院に入院したり、大怪我したり。40でこれはつらい。しかも、何度も頭打ってるし。 ここまでくると、葉村晶が今後穏やかに過ごせることを願うばかりです。読者としては葉村晶シリーズに続いてもらいたいものの、かわいそうすぎて。 でも、一番かわいそうだったのは、怪我した時よりも、気が合うと思っていた舞美と、晶が病室で言い争いをしたとき。 いつも心の中で毒づいたりツッコミ入れたりしてる晶が、舞美に感情的になって言い返して、そのあと泣いた時。不死身の葉村晶の哀しみを感じた。 事件は、二重、三重に仕掛けられていて。 母親が娘を殺したつもりになっていて、でも実は娘は死んでおらず、母のマネージャーが娘を逃して匿っていた…というところは、白雪姫を思い出させた。 マネージャーの妹が殺された事件についても、結局はっきりと解決しないまま…。もしかしたら、マネージャーが実の妹を?という疑問も生まれた。 最後の岩郷のおばあさんの涙には、もらい泣きしてしまった。 ノンストップで葉村晶と共に事件を追ってきた(つもりになってる)私にとって、岩郷のおばあさんの涙は、ふっと力と圧が抜ける瞬間だった。 タイトル「さよならの手口」は、警察官に別れを告げる方法はない、という、本の一節からきているようだ。 何か後ろ暗いことがある限り、警察官とは別れられない、ということだろう。 晶は舞美に対して、警察官と別れることはできないぞ!と忠告したあと、警察を使って脅かしてしまったことを後悔する。 晶は良い人だと思った。 舞美がどう受け取るかということも気がかりだったのかもしれないが、晶の中には彼女なりの筋があって、自らそれに反してしまうことを後悔したのではないかな、と私は思った。

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2022/02/19

シリーズものが読みたくなって、この作品の次(静かな炎天)をずいぶん前に読んでそのままになっていた葉村晶シリーズを読んだ。 満身創痍というか、話が進むにつれ(葉村の推理が進むにつれ)、身体と心を痛めつけられる。次も読みたいと思わせてくれるのは葉村晶の不屈さと優しさかな。 和製ハード...

シリーズものが読みたくなって、この作品の次(静かな炎天)をずいぶん前に読んでそのままになっていた葉村晶シリーズを読んだ。 満身創痍というか、話が進むにつれ(葉村の推理が進むにつれ)、身体と心を痛めつけられる。次も読みたいと思わせてくれるのは葉村晶の不屈さと優しさかな。 和製ハードボイルド。最後の一文も、”ロンググッドバイ“。

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2022/02/18

葉村晶の長編、堪能した。 これでもかってほど複雑に絡み合った人間関係も、真相が分かればスッキリ。探偵モノでは当たり前なのかもしれないけれど、女探偵がここまで言葉通り身体張って楽しませてくれる作品、まだ出会っていない。 次巻は入手済み、でもあえて時間をあけて、再会の喜びを倍増させる...

葉村晶の長編、堪能した。 これでもかってほど複雑に絡み合った人間関係も、真相が分かればスッキリ。探偵モノでは当たり前なのかもしれないけれど、女探偵がここまで言葉通り身体張って楽しませてくれる作品、まだ出会っていない。 次巻は入手済み、でもあえて時間をあけて、再会の喜びを倍増させる手をつかおう。

Posted byブクログ

2022/01/09

葉村晶シリーズ3冊目、だけど、作中の時間軸はこちら方が古いようだ。 長編は初だったのだけれど、テンポや面白さは変わらずで、 短編を読むようにずっと物語に引き込まれていた。

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