悪王リチャード三世の素顔 の商品レビュー

石原孝哉(著者)

2021/02/04

テューダー史観の元、シェイクスピアを経て悪のイメージが通説化したリチャード三世の実像を探る一冊。主要な事件毎に、いかなる経緯で史実が歪曲されていったが明らかにされる過程が面白い。

2019/03/05

図書館から借りて更新ばかりでなかなか読み始めなかったけれどようやく読了。以前読んだリチャード3世ものより面白かった。(以前の本は不正確なところが多々ありと書評に書いたら作者からクレームが来たのに驚いた。)イギリスでは遺骨が発見されるは、日本では少女漫画になったりと妙な人気が出た(らしい)リチャードだけれど、40年以上支持しているものとしては、あまりメジャーになって欲しくないような複雑な気分。リチャードの支持基盤が北部であるがゆえに、中央の支持を得られなかったという話は知っていたが、彼の生涯は本当に運命のいたずらであると改めて感じたのだった。って、これ書評になっていないな、いつもながら。

2013/09/08

リチャード３世初心者（自分）には面白い内容であったが、過去の論文を再校しないでそのまま引用しているため、繰り返しが非常に多い。また、新たに執筆した箇所では問題ないが、論文の引用部分でリッチモンド伯ヘンリー・テューダーをヘンリー・リッチモンンドと書いてあるなど、全体的に校正不足だと感じた。
それでも著者には「この本を書いてくださってありがとうございます」と言いたい。