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なぜ大国は衰退するのか の商品レビュー

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2018/09/14

最近の企業、団体の不祥事を経て日本もそろそろ一度制度疲労か?と感じているから、何か示唆が得られるかと思い読んだ。 ジャレドダイアモンドの地理説を否定したり、国の比較にGDP*GDP成長率*GDP生産性という独自の定義をしたりスタンスをはっきりとってる感じが面白い。 日本がボロク...

最近の企業、団体の不祥事を経て日本もそろそろ一度制度疲労か?と感じているから、何か示唆が得られるかと思い読んだ。 ジャレドダイアモンドの地理説を否定したり、国の比較にGDP*GDP成長率*GDP生産性という独自の定義をしたりスタンスをはっきりとってる感じが面白い。 日本がボロクソに書かれているのが否定できなかったこと、規模が拡大していくことは実は縮小していくこと(利権の一極集中による保護主義)であるって考えが確かにと印象に残った。 地理説だと、国ごとの違いが説明できない 技術は発明そのものよりも革新的な普及に差が出る 技術自体も制度からきているっていうのは、んー。まあでも技術的な発展がない動物の間でも組織だつ制度はあるから確かにそうなのかも? 中国やインドの成長は後追いだからそこを参考にするよりも、過去の大国を参考にすべきってのは違うのでは 豊かさを見るときにGDPやGDP成長率だけではなく一人当たりGDPを見ないといけない 日本は自己革新というより、大国に追いつくためのモデルだから一旦それが構築された後刷新できないんだと囲碁盤に石を埋めてしまっている状態で、盤を広げたり石を壊したりするのができないんだと “大企業、大銀行、巨大な完了組織の三者のレントシーキングによって、政治制度の構造的改革が妨げられている。〜日本は21世紀版の明治維新を必要としているのだ” 衰退は内部から始める・知らないことが意思決定を限定している・機会損失が大きくなる・拡大することは限定されていくこと

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2015/09/21

「なぜ大国は衰退するのか」 ポール・ケネディの「大国の興亡」以来、大国の衰退は軍事だけでなく経済力の問題も重要であることが指摘されてきているが、本書はローマ帝国、明朝中国、スペイン、オスマン帝国、イギリスといった大国を軍事力ではなく、経済力、そしてそれを支える政治、社会制度の面か...

「なぜ大国は衰退するのか」 ポール・ケネディの「大国の興亡」以来、大国の衰退は軍事だけでなく経済力の問題も重要であることが指摘されてきているが、本書はローマ帝国、明朝中国、スペイン、オスマン帝国、イギリスといった大国を軍事力ではなく、経済力、そしてそれを支える政治、社会制度の面から検討を加えている。 検討は日本やユーロ圏にもおよび、歴史的帝国が衰退した原因の共通項が特定利益集団が自分たちの経済的利益のために政治を動かし、経済を硬直化させ財政不均衡になって経済発展できなくなったために衰退したと指摘している。 経済学者が論じているのだから経済に目が行くのは当然だとしても、未来永劫いつまでも経済発展が続くと考えるのはおかしいのではないか。いずれ物理的に限界が来るのは間違いがないように思える。そのときは何をもって経済発展というのだろうか。 本書は、最終的にはアメリカが衰退しないためにはどうしたら良いかと言うことを提言している。そして、政治家が予算の裏付けのない社会保障制度を選挙目当てに公約、推進すること、特定利益集団のロビー活動により政治が歪められ財政不均衡になっていることを挙げて制度を改善する方策を提言している。 翻って日本を見ると、財政赤字はどの欧米諸国に比べてもひどいわけであり、社会保障面でのコストは増大する一方で非常に心配である。安保法案にしても財政面のことは何も聞かないのはどうしたことか疑問に思う。 国家としてもやはり借金はダメで極力少なくするに越したことはない。いったい今後どうなってしまうのかと心配になる。

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2015/04/17

なかかなかアカデミックな経済論。衰退した大国の例として日本が挙げられているのは悔しかった。イノベーションが生まれるような開放的な経済構造にするのが良いのだろうけれど、今更もう一度維新をしろと言われても、はい、そうですか、とは行かないものね。いろいろと提示されているグラフを見るにつ...

なかかなかアカデミックな経済論。衰退した大国の例として日本が挙げられているのは悔しかった。イノベーションが生まれるような開放的な経済構造にするのが良いのだろうけれど、今更もう一度維新をしろと言われても、はい、そうですか、とは行かないものね。いろいろと提示されているグラフを見るにつけ、ここ20年間の停滞ぶりは竜宮城に行っていた浦島太郎状態。日本の外はどんどん発達している。ちょっと暗い気持ちになりました。

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