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僕は犬 の商品レビュー

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2016/07/10

キャラクターのギラギラした目元だとかアングルの付け方とかが河内遙の作品を連想させる絵柄。 ストーリーのほうはへんてこな(?)テーマです。「友達代行サービス」の会社で働く主人公がある日担当することになったクライアントは「引きこもり」のお嬢様。「私のペットになって」という依頼に主人...

キャラクターのギラギラした目元だとかアングルの付け方とかが河内遙の作品を連想させる絵柄。 ストーリーのほうはへんてこな(?)テーマです。「友達代行サービス」の会社で働く主人公がある日担当することになったクライアントは「引きこもり」のお嬢様。「私のペットになって」という依頼に主人公の青年の生活はめちゃくちゃになってしまいます。しかししつけに厳しい父親への服従にひとつの「安心」を抱いていた彼──そして父親の再婚とともに父親の支配が弱まり不安を抱いていた主人公はそこに、新しい代替となる主従関係を見出す。その飼主-ペット関係は実のところお嬢様が大好きな青年のために、彼の鬱屈を読み取った結果たぶんに意図的に演出したものでもあるらしく…という感じ。ある種の「救い」がないわけでもないですが、とりあえず「課題解決型」(?)のストーリーではないです。 『あげくの果てのカノン』もそうですが屈折のある主人公たちが屈折しっぱなしで身を破滅させていくストーリーは見ていてはらはら愉しいものですね。

Posted byブクログ