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合理的なのに愚かな戦略 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2022/08/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

今の若者が地元志向で家族や友人との関係を重要視するのは、グローバルな時代にそった賢い選択=地方の再生につなげられる。 ほとんどの企業は価格競争をしていると考えている。ほとんどは仕掛けられたと考えている。自分が値引きしたときの相手の反応を考えていない。 本田宗一郎は、叙勲のとき技術者の正装は白のつなぎ、といってツナギを着ていこうとした。アメリカでツナギを着て社員の前に立ち感動を呼んだ。 人間の脳はストーリー好き。 選択と集中=ドラッカーとジャックウエルチ。 リストラの代わりに使われた。実際には会社の規模を小さくすること。 集中と単純化、で普通の規模の会社に戻ること。 大企業ほど規模の不経済が働く。 大企業病は人間の脳の仕組みに原因がある=変化を嫌い現状を維持したがる。 イノベーションのジレンマ=過去を否定しないところには革新は生まれない。大企業は合理的にダメになり、小さなベンチャー企業にとって代わられる。 選択の本質は、何かを選ばないこと。何をやるか、を考えるとうまくいかない。日本企業には戦略がない、とは捨てる勇気がない、という意味。 JPモルガンは、報酬ギャップが高いほど業績がよくないことを発見した。ドラッカーは、経営者と一般従業員の差を、20対1までと考えた。 大企業は上り詰めたところで新興企業に代わられる確率が高い。 人数は100~150人まで。ダンバー数。それ以上になるとより多くの規則が必要になる。 スティーブジョブス「ネットワーク世代は、アイデアはEメールや、iチャットで生まれると考えがちだが、それはばかげている」 糸井重里事務所「ほぼ日手帳」ポーター賞を受賞した ダニエルコーエン「快感は成長が加速するときに得られるだけだ。だから大きな幸福感を得るときは、戦争によって破壊された後だ。高度成長時代の幸福感を味わえる」成長がストップすると快感もなくなる。もっともっと、という感覚が、報酬系の快感をもたらす。経済成長の麻薬。 新しい世代は、報酬系の刹那的な幸福感ではなく安定した持続する幸福を求めている。これが内向きになった要因。=地元志向。自己実現できる仕事を見つけられれば多くの人が幸福になれる。 『希望学』『希望のつくり方』など。希望を持つことは現在の幸福とつながっている。

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2022/03/12

日本の大企業病=官僚主義 「情熱」が希薄化 日本社会の問題でもある 都会の偏差値秀才育成による 答えのあるモノしか許容しない リスク挑戦を忌避 1.「認知活動」だけでは社会発展はない  知識・記憶・学習・思考 2.リスクを取って「Action」  「感情」情熱が必要→「決断」→...

日本の大企業病=官僚主義 「情熱」が希薄化 日本社会の問題でもある 都会の偏差値秀才育成による 答えのあるモノしか許容しない リスク挑戦を忌避 1.「認知活動」だけでは社会発展はない  知識・記憶・学習・思考 2.リスクを取って「Action」  「感情」情熱が必要→「決断」→「行動」 3.大企業病がまん延

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2021/11/12

合理的をいっているのは、これまでの通説をいっています。 通説を覆す、真の法則が、”逆説”です。 クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」に代表される、通説の裏にある、一見、非合理的にみえるルール、それを、”逆説”として紹介しています。 第1章 顧客志向と、従業員思考 第2章...

合理的をいっているのは、これまでの通説をいっています。 通説を覆す、真の法則が、”逆説”です。 クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」に代表される、通説の裏にある、一見、非合理的にみえるルール、それを、”逆説”として紹介しています。 第1章 顧客志向と、従業員思考 第2章 牛丼戦争、プライシングの逆説 第3章 ブランド戦略、企業ブランドか、商品ブランドか 第4章 日本人のコミュニケーション下手 第5章 企業には、大きさの限界がある 第6章 中小企業で働く幸福感

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2019/01/06

顧客志向、ブランディング、プライシング、など、マーケティングの教科書に載っているようなセオリーを、表面的に鵜呑みにせず本質を考えてみよう、というのが趣旨。 あまり論理的に説明するテイストではなく、著者独自の考え方というよりドラッカーやポーターなど著名な経営学者の教えを引用し組み合...

顧客志向、ブランディング、プライシング、など、マーケティングの教科書に載っているようなセオリーを、表面的に鵜呑みにせず本質を考えてみよう、というのが趣旨。 あまり論理的に説明するテイストではなく、著者独自の考え方というよりドラッカーやポーターなど著名な経営学者の教えを引用し組み合わせながら辛口に日本企業の経営戦略を切り刻んでいく、どちらかというとエッセイに近いような印象である。 いろいろと面白いことが書いてあるのだが、日本企業・日本人のコミュニケーションの下手さ、というかコミュニケーションをサボる悪癖を指摘したあたりは的を射ていると感じた。 自社が提供する製品・サービスの価値を伝えることができない、或いは伝えることをサボっているがため、安易に低価格化で競争に勝とうとする企業。 自社のブランド価値を直接消費者に訴えることができない、或いは訴えることをサボっているがため、大量のTVCM投入や系列小売店・代理店向けの営業に注力してしまう企業。 なんだか耳が痛い。 しがらみ=インセンティブ構造(どようにすれば他人が思うように動いてくれるかが解るからこそ、自分も他人の期待に合わせた言動をとってしまう)という捉え方も興味深い(これも著者オリジナルのアイデアではなく紹介だけど)。

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2017/01/06

合理的(論理的)に思考すればするほど、予定調和に陥りやすく、非連続な変化を起こせないことがよくわかる。牛丼戦争のケースは当時のことをよく知らなかったので参考になった。 様々な文献を参考に幅広くカバーされている一方、その文献を直接読めば、事足りる感もあり。

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2017/05/02

市場は合理的ではなく、人間は頑固に人間であり続ける。過去の事例や引用が多く、それらを引き合いに著者の考える「愚かさ」を導く。

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2016/02/08

学説の見本市と言った様相で、いろんな話が脈絡なく散りばめられている。経営判断は感情に左右されることは解った。じゃあどうしたら良いの?と言う疑問に対する筋の通った結論は最後まで出てこない。最終章にようやく著者の主張らしきものが出てくるが、それが「中小企業で働こう」と言うのは本書の主...

学説の見本市と言った様相で、いろんな話が脈絡なく散りばめられている。経営判断は感情に左右されることは解った。じゃあどうしたら良いの?と言う疑問に対する筋の通った結論は最後まで出てこない。最終章にようやく著者の主張らしきものが出てくるが、それが「中小企業で働こう」と言うのは本書の主題と何の関係があるのか? こういう断片的な後知恵の解析からは何も生まれない。どの経営者も判断した時はそれが合理的だと信じていたはずだ。判断のまさにその時に正誤が判別できる指針でなければ何の役にもたたない。

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2015/07/27

「後知恵」っぽい感じもしないではないが、おおむね納得できる。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」と同じことが現代社会でも起きているのだと思う。

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2015/05/05

「いろいろと経営や戦略について勉強している経営者が、なぜ失敗するのだろう?」的な本。 結局は、人間的な部分での間違いなどが原因になることが往々にしてあるので、気を付けましょう、といった感じか。 読みやすくはあるが、「んー、それは論理的につながりがわからないなぁ」と思うところもち...

「いろいろと経営や戦略について勉強している経営者が、なぜ失敗するのだろう?」的な本。 結局は、人間的な部分での間違いなどが原因になることが往々にしてあるので、気を付けましょう、といった感じか。 読みやすくはあるが、「んー、それは論理的につながりがわからないなぁ」と思うところもちらほら。

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2015/03/07

大企業の社長にまでのぼりつめた人間は、成功者であり、凡人より優れた資質、能力を持っていることは間違いない。が、そんな優れた人間が、あとで振り返ってみると、誰からも指摘される単純な間違いを犯していることがよくある。優れた経営書を読み、多くの人が体験したことのないような経験を持ち、過...

大企業の社長にまでのぼりつめた人間は、成功者であり、凡人より優れた資質、能力を持っていることは間違いない。が、そんな優れた人間が、あとで振り返ってみると、誰からも指摘される単純な間違いを犯していることがよくある。優れた経営書を読み、多くの人が体験したことのないような経験を持ち、過酷な競争を生き抜いたはずの彼らがなぜ失敗をし、会社を経営難にしてしまうのか。マーケティング論者である著者は、多くの日本企業の失敗を取り上げ、その原因を経営者の思考分析によって解明しようとする。 吉野家とすき家の牛丼戦争、ソニーや松下・シャープ・日立などの家電メーカーの逆境からの脱出などなど、大企業の失敗の歴史書としてもおもしろい。 経営者も人間だ。合理的な判断による戦略をとったつもりが、過去のしがらみにこだわっていたり、人情をはさんでいたり、顧客の声を重視しすぎたりといった明らかな失敗の要素が含まれている。後になって言うのは簡単だ、と批判されそうな本ではあるが、大企業経営者であれば、そんな批判も受け入れるべきだろう。

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