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探偵ブロディの事件ファイル の商品レビュー

3.8

8件のお客様レビュー

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2021/05/15

探偵ものとなってはいるが、どちらかというと、ケイト・アトキンソンの作品のひとつと捉える方が、私にはしっくりくるものがありました。 読めばすぐに、「世界が終わるわけではなく」を書いた人の作品だなと、すぐに分かる、芳醇な知識量と語彙の数々、そして皮肉の応酬には、時に読み辛く食傷気味...

探偵ものとなってはいるが、どちらかというと、ケイト・アトキンソンの作品のひとつと捉える方が、私にはしっくりくるものがありました。 読めばすぐに、「世界が終わるわけではなく」を書いた人の作品だなと、すぐに分かる、芳醇な知識量と語彙の数々、そして皮肉の応酬には、時に読み辛く食傷気味に感じる人もいるかもしれないが、それを興味深く読めるか、あるいは、物語中に共感できる登場人物がいるかで、面白さは俄然変わってくる(私はアメリアだった)。 探偵の「ジャクソン・ブロディ」の人間臭さへの共感はすごく持てたし、何より全ての登場人物に対する細かい設定や心配りには、文学と思えるような驚嘆すべき凄さがあり(これについては星5だと思う)、主人公が何人いるんだ、というオムニバス的な楽しみも十二分にあります。 ただ、私的には、読んでいて心底辛いエピソードがあって・・まあ、文芸作品なのだから、そういうものも客観的に受け取るべきだとは思いつつも、気分が重くなるのは、どうしようもなかった。落ち込んだし、本当に辛い。なんで?って。 でも、続編は必ず読みます。ジャクソンの心からの涙と愛嬌のある情けなさは、好きだから。

Posted byブクログ

2019/01/27

ううーん。読みずらかった。長かった。最近読んでた本は、途中まで面白く最後で残念、ばっかりだったのですが、まさに正反対。ずーっとだらだら、最後の最後で謎を全部さらす。いっそ最後から読んだ方がいい。テクニックはあるんだろう。沢山人が出てくるが、似たような人は二人といず、どの人もぶれず...

ううーん。読みずらかった。長かった。最近読んでた本は、途中まで面白く最後で残念、ばっかりだったのですが、まさに正反対。ずーっとだらだら、最後の最後で謎を全部さらす。いっそ最後から読んだ方がいい。テクニックはあるんだろう。沢山人が出てくるが、似たような人は二人といず、どの人もぶれずに書いてるが。いろんな人が出たり入ったり忙しい。別に三つの事件それぞれが関係してないのにまぜくる必要はあったのか。若干は関係してるけどさ。ああ読みにくい。訳者が違ってたら続編読む。

Posted byブクログ

2016/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先にドラマを見てしまっていたので、どの事件がどうなるかわかってしまっていたのがとっても残念。 いわゆる謎解きの犯人はお前だ! というのではなく(ほとんど過去に起きた事件でもあるし)、その事件をめぐる人々のドラマといった感じ。 いくつかの事件がゆるやかにつながっていて、それをほのめかす程度にまとめているところに好感が持てた。 続編のドラマはまだ見ていないので、早く続きが翻訳出版されるといいな。ジャクソンの姉の事件はまだ解決していないみたいだし。

Posted byブクログ

2015/05/19

人の世は善悪の2面ですっきりと評定できるものではない。皆それぞれかかわりあって、重なり合って、そこへ少しの掛け違いや、気の抜いた判断や、過度の思いやりが加わって混沌たる状況になる。それでも日々をやり過ごすことが現在を生きる者にできる、愛する者への志。

Posted byブクログ

2015/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ストーカー、DV、我が子への性的虐待、女性には辛いことばかりだ。人生のリセットを夢見てしまう、『火車』のヒロインみたいに。共感できたのは、アメリアとキャロライン。新しい人生に踏み出してほしいものだ。ジャクソンが引き受けた事件が繋がっているなんて、ご都合主義っぽいが、人の繋がりとはそうしたものか。

Posted byブクログ

2014/11/14

フランスへの移住を夢見る探偵ブロディが手がける3つの事件。 一つは30年以上前に消えた幼女の捜索。もう一つは10年前に少女を殺した犯人を探すこと。最後の一つは夫を殺した罪を償った姉を見つけること。 前作の雰囲気を微かにまとわせつつ、全く違うジャンルのミステリを物した作者に拍手。...

フランスへの移住を夢見る探偵ブロディが手がける3つの事件。 一つは30年以上前に消えた幼女の捜索。もう一つは10年前に少女を殺した犯人を探すこと。最後の一つは夫を殺した罪を償った姉を見つけること。 前作の雰囲気を微かにまとわせつつ、全く違うジャンルのミステリを物した作者に拍手。 ミステリでありながら、捜査より関係者の描写に筆を尽くし事件を描く手法は面白かった。 人間関係に厚く覆われて隠された真相が露わになるのは、ちょっと辛い。

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2014/11/13

『世界が終わるわけではなく』のアトキンソンによるミステリ! バツイチ探偵ブロディの扱う失踪、殺人、猫捜し等々は、アトキンソンの手にかかると、ただならぬ気配。 『世界が終わるわけではなく』で読者の心を掴んだ著者によるミステリ。 

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2014/11/04

前に出た『世界が終わるわけではなく』は奇想溢れる短編集だったが、こちらは長編ミステリ。前作のイメージが強かったので、同じ創元から出ている『探偵術マニュアル』のようなファンタジー要素のある内容なのかと思っていたが、ハードボイルド寄りの探偵小説だった。

Posted byブクログ