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マル合の下僕 の商品レビュー

3.7

30件のお客様レビュー

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2024/05/07

タイトルからは、想像が付かなかった、大学の教授、助教授、講師の職種の様々なこと。 大学に勤める人→民間に就職できずに大学院に進んだあげくのなれの果て、のように描かれているのが私には、とても驚きだった。 一度そこで職を得ると、なかなか外の社会へ踏み出せず、しがみつこうとする。 ...

タイトルからは、想像が付かなかった、大学の教授、助教授、講師の職種の様々なこと。 大学に勤める人→民間に就職できずに大学院に進んだあげくのなれの果て、のように描かれているのが私には、とても驚きだった。 一度そこで職を得ると、なかなか外の社会へ踏み出せず、しがみつこうとする。 有名大学を卒業した学歴があっても、専任講師になれなければ、年収は民間に新卒で就職した後輩を下回り、下手したら、生活保護スレスレの線になり得る可能性まである、と。 授業のコマ数が1増えるか減るか、書き上げるべき論文。研究のデータ取り…常に時間に追われている。さらに主人公の瓶子貴宣は、甥の小学生・誉と同居生活をしている。 食い扶持を稼がなくてはいけない切迫感。 無責任な姉に押し付けられた子育てだったけれどあ、3年も経つうちに、このまま続いていくと思い描いてた誉との暮らしが、姉しずるが突然、誉を迎えに来て… 面白く読めた。

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2022/03/23

いくら大山さんのことがあるにしても 助けてもらっといて大和先生からの報酬があれでは 安すぎないか。 誉くんいい子だなあ。仕返しも含めて笑

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2021/01/17

これはドラマ化待ったなし…と思いたいところ。 大学教授、非常勤講師のリアル、とも思える働き方や、政治的争いをエンタメとして昇華した作品。 とにかく主人公と誉くんの関係性がすごく良い。こんな子どもが欲しいと思えるほどにとても良い子。純粋な親子愛というよりも、人生を共に生きる相棒の...

これはドラマ化待ったなし…と思いたいところ。 大学教授、非常勤講師のリアル、とも思える働き方や、政治的争いをエンタメとして昇華した作品。 とにかく主人公と誉くんの関係性がすごく良い。こんな子どもが欲しいと思えるほどにとても良い子。純粋な親子愛というよりも、人生を共に生きる相棒のような関係。 最初は自身の立場のために画策し、プロジェクトに巻き込まれた主人公が最終的には自分のやりたいことを見つけ、マル合の下僕から抜け出す(というよりも、マル合をうまく利用するギブアンドテイクの関係)展開はとても前向きになれる。すべての働く人に読んで欲しい、お仕事小説としての一面もある。 そして、本作1番の人気キャラと思われる薬膳先生…途中から薄々きづいていましたが、こういうキャラには弱い。

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2020/07/27

関西の女子大に勤務する非常勤講師(博士号取得)のお話。ポスドクということばが前のタイトルには入っていたのようだが、本当にこのような生活なのだろうか。大変すぎる。。。 誉くんがたいへんいい子でとても救われた。

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2019/09/11

トッカンも面白かったけど、これも面白かった。まるで漫画を読んでいる気分でサクサク読めた。続編を希望。

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2018/11/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

評価は5. 内容(BOOKデーターベース) 関西最難関のK大で博士号をとり順風満帆の出世ルートを歩むはずだった瓶子貴宣は、学内派閥を読み間違えて、目下は香櫨園女子大学の非常勤講師(つまりパート講師)としての少ない月収を死守する毎日。しかも、姉が育児放棄した誉との二人暮らしで“父親業”まで背負っている。そんなある日、貴宣の授業を奪いかねない強力なライバルが出現!貴宣はコマ数を確保できるのか、そして、マル合の傘下に入れるのか!?さらに、誉にはある人物の影が忍び寄っていて…。貴宣の未来を、開くのはいったい、誰?象牙の塔の“最下層”で起きている出世競争を描くお仕事小説! 貴宣は不器用だけど、プライドだけ高いけど、でも、憎めなかった。損すると分かっていて結局やってしまう性格とかとても良く描かれていた。誉の未来が楽しみだ。

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2018/11/17

大学非常勤講師の学内での生き方奮闘記。 第一~七話 最終話 香櫨園女子大の非常勤講師・瓶子貴宜は、高学歴にもかかわらず、出身大学にて味噌をつけてしまい、低収入で多忙な非常勤に甘んじていた。 しかも育児放棄した姉の子供・誉との同居生活。 博士論文の合否判定ができる...

大学非常勤講師の学内での生き方奮闘記。 第一~七話 最終話 香櫨園女子大の非常勤講師・瓶子貴宜は、高学歴にもかかわらず、出身大学にて味噌をつけてしまい、低収入で多忙な非常勤に甘んじていた。 しかも育児放棄した姉の子供・誉との同居生活。 博士論文の合否判定ができる「マル合」を持つ教授の下僕となりつつ、研究を進めるが、誉の状況にも変化が。 根っからの悪になり切れない優男・瓶子は大学で生き残れるか? 親子じゃないけど、愛がある家族の付き合いが感動的。 続編期待します。

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2018/10/17

坂木司さんの「ワーキング・ホリデー」シリーズの高殿さん版、という感じ。本作の方が硬質で、坂木さんと比べると読み進めるのに多少時間が掛かったけれど、その分深いところまで入り込む感じがした。貴宣の最後の仕返しがさらっと終わらず少しモヤっとした。

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2018/06/15

国立K大大学院卒の学歴を持ちながら、現在は私立女子大の非常勤講師を務める甁子。 姉の小学生の息子誉と、少ない月収で細々と暮らしている。 目指すは専任講師の座。 その行方は、マル合に掛かっている。 大学の教授を取り巻くヒエラルキー。 小説やドラマに描かれる病院の様子にも近いものを...

国立K大大学院卒の学歴を持ちながら、現在は私立女子大の非常勤講師を務める甁子。 姉の小学生の息子誉と、少ない月収で細々と暮らしている。 目指すは専任講師の座。 その行方は、マル合に掛かっている。 大学の教授を取り巻くヒエラルキー。 小説やドラマに描かれる病院の様子にも近いものを感じました。 どこの世界にもあるのですね。 タイトルの下僕という程の立ち位置にいない甁子のこれからが楽しみ。 好きな研究を続けられる環境を手に入れられるようになるといいな。 最後の学問の下僕が真理だと思いました。

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2018/06/14

大学の正規職員を目指す非常勤講師であり、姉が育児放棄した小学生の甥を育てる大学非常勤講師の瓶子貴宣が主人公の一種のお仕事小説。 甥との関係などストーリー自体はそれなりに面白かったが、大学の内部事情の描写については、大学院に通っていた身として、本当にそうなのか?、ということが少なく...

大学の正規職員を目指す非常勤講師であり、姉が育児放棄した小学生の甥を育てる大学非常勤講師の瓶子貴宣が主人公の一種のお仕事小説。 甥との関係などストーリー自体はそれなりに面白かったが、大学の内部事情の描写については、大学院に通っていた身として、本当にそうなのか?、ということが少なくなく、あまりリアリティを感じなかった。また、登場人物がキャラ立ちすぎていて、その部分もちょっと現実離れしているかなという気がした。

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