データ可視化プログラミング入門 の商品レビュー
私は本職はウェブデベロッパです。文系で幾何学的、物理的な素養は過去において来てしまいました。常々、インタラクティブアートや広告表現の世界に興味を持っていて過去にはProcessingで遊んでみたこともあります。ですが、どうもライブラリを組み合わせて何かを作る以上の範疇を出ないので...
私は本職はウェブデベロッパです。文系で幾何学的、物理的な素養は過去において来てしまいました。常々、インタラクティブアートや広告表現の世界に興味を持っていて過去にはProcessingで遊んでみたこともあります。ですが、どうもライブラリを組み合わせて何かを作る以上の範疇を出ないので、基本的な幾何学の理屈やそれを学ぶきっかけが欲しくて本書を購入しました。結果、満足のできる知識を手に入れられたと思います。 本書で取り扱う言語環境はProcessing LanguageとAction Scriptです。私は最終的にはProcessing.jsやBox2D、D3を使ったデータビジュアライゼイションを行いたいので、そういった意味では遠回りかと思いましたが、本書は言語よりもビジュアライゼイションに必要な基礎知識やちょっとしたコツを言語の垣根なく学び取れるように注力して書かれているので通るべき道だったなと満足しています。逆にその意味では完全にプログラミングとは何かを知らない人には文法の習得に時間を割かれすぎて読み切れないかもしれません。薄そうですが、私の場合、時々コードを書きながら読むのにかかった時間はフルで2.5日です。 # 良くない点 世のProcessingのサンプルコードは全般的にそうなのですが、処理が縦に長く後半に進むにつれて覚えて置かなければいけない状態遷移が多いです。同じようなプロジェクトに追記/改変して違いを学ぶようなケースが何回か登場しましたが、一回もしくは数回使い切りのプロジェクトでも再利用可能なOOPで書いてもらえると、プロジェクト間の違いにもフォーカスしやすいですし、あるコードの範囲で自分がフォーカス(気にする)する必要があるスコープ(変数の範囲)も限定できるので他人でも読みやすいのではないかと思いました。あとは変数名が英語と日本語が混じっているので統一するともっと読みやすいなと思いました。それから、よくデータはその種類を問わずdataという変数に入っていたりしました(座標はcoordinateとか地理上の位置はlocation/long/latとかに欲しい)。他人が読むと縦に長いコードだと後半にいくにつれて覚えていなければいけない変数が多い中、名前から何のデータなのか想像できないことがありました。そういった意味で☆一個減らしています。 でも、全体を通して非常に有意義な本でした!
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