さよならフットボール(新装版)(2) の商品レビュー
ルーレット‼ヒールリフトから股抜き、そしてルーレット‼ そりゃあ、トッティもヴィエリもネドヴェドもバッジオもいらないさ。すっげぇわ。 おそらく小学生の頃。ジダンのプレーをリアルタイムで見ることのできた幸せ。いい時代に生まれました。 最初で最後の公式戦。だから「さよなら」なんだろ...
ルーレット‼ヒールリフトから股抜き、そしてルーレット‼ そりゃあ、トッティもヴィエリもネドヴェドもバッジオもいらないさ。すっげぇわ。 おそらく小学生の頃。ジダンのプレーをリアルタイムで見ることのできた幸せ。いい時代に生まれました。 最初で最後の公式戦。だから「さよなら」なんだろうけど、彼女のプレーがフットボールという概念をより高い次元に引き上げるという意味の「さよなら」も入っているんだろうな、と恩田に魅せられた自分は思いました。それこそ、ペレに始まって、数々の時代を彩ってきたレジェンドたちのようにね。 しかし、この時の7番の幻想を背負う弟の重圧・・・。恐ろしい。
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「恩田希」は弟になりすまして、 ついに新人戦の1回戦江上西との試合にでる! それは、 かつての弟子というか教え子というか、 あんなに小っちゃかったナメックこと「谷安昭」をサッカーで打ち負かすために! チョー美少女でもあるらしい「恩田希」が男装して試合に出る! って、 審判とか気づかないものか? もち、 チームメイトは気づくんですが、そこんところはマンガってことで! 胸がないからかな? ついに発覚する「谷安昭」がナメックと呼ばれるわけ! それは、 小っちゃかった「谷安昭」をおっきくしようと策略した「恩田希」が、 「谷安昭」に初めての手作りお弁当をプレゼント! つか、 遠足か? 遠足のバスの中でちょっと酔ってる「谷安昭」少年に、 それはそれは山ほどの「ゆでたまご」をほおばらせる! それはそれは喰いきれないほどのゆでたまご。。。 ふきだしちゃうよね、 たまごを口から吐くってそりゃナメックだわ! 「谷安昭」は「恩田希」を「親分」と呼んでしたっていたちっちゃい子。 でも、 今はゆでたまごのせいかでかっくなっちゃって、 「親分」ではなく「恩田」と呼び捨て、 なおかつ、 サッカーはフィジカルだ! 身体がでかいのが有利なんだって最高のディフェンダーであることを主張する! そして確かにできる「ナメック」 攻める「恩田希」ですが、 守る「ナメック」がデカい!強い!ハンパない! 覚醒の時は、 ナメックがヘディングで1点取ったとき! あんなに昔はボールを怖がっていたのにね、ヘディングできるよ「ナメック」 ぶつかって、 「恩田希」が悔しがり、 女であることを呪い、 昔を思い出したんだ! そうだ、 「華麗なるフットボール」 守る江上西というか「ナメック」に、 チームで攻める「恩田希」がサッカーを楽しみだした! ただただ、 サッカーを取り戻したんだ! 攻める攻める攻める で、 足を痛めちゃった。。。 テツがタケが、 「恩田希」を試合から引きはがそうとしたときにベッケンバウアー降臨! つか、 最高のいい場面なのに僕の頭の中で大沢あかねが、 「こっちはジーコ♪」って、 そして、 「こっちはフィーゴ♪」って、 そして、 「ベッケンバウアー♪」「ベッケンバウアー♪」って! 良いマンガの良いシーンなのに大沢あかねに台無しにされてる感がハンパない! どうしてくれようか! そもそも、 ここでベッケンバウアーを出してきた作者の「新川直司」の真意って!? そもそも、 サッカーわからないんでベッケンバウアーって人が凄いのかどうかわからん! 「恩田希」が、 ベッケンバウアーにできて私にできないってことはないわ! と、 言うセリフの強さがわからない! ただ、 大沢あかねウザい! と、 心から思った! 3人に囲まれても抜けて、 足痛くても抜いて、 カットされても取り戻して抜いて、 ルーレットで「ナメック」を抜いてパスしてナイスアシストで同点! と、 思ったけどファウル取られちゃって、試合終了。 1-0で負けちゃった。。。 でも、 感動は独り占めしたよ恩田希! 監督に2回もゲンコツもらってがっかりかと思いきや、サイコーの一言! 恩田希がナメックを認めて、 「また一緒にサッカーやろうね安昭君」って握手を求めたら、 「親分」に告白する「谷安昭」シネ! そして、 さよなら私のクラマーに続く・・・。
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ネタバレ ◆試合では、才に溢れる希は自分の持てる力を存分に発揮する。しかし、そこで描かれるのは、体力差で男子には到底かなわず、傷だらけになる希の姿だ。◇確かに、試合途中にサッカーの団体競技の意味に気づき、希は勝てる方策を懸命に模索する。中学初の公式戦出場であった希の試合勘が鈍っていながらも、そのプレーは周囲を魅了する。とはいえ、希は僅か一試合の後半出場の途上で足を負傷し、ピッチに立つのがやっとの状態になってしまうのだ。絶望的なまでの男女のフィジカル、体格の差が厳然と示される。◆本作は一試合+αだけで完結する。 その試合終了は別れを意味するのだ。気持ちが通じ合ったかに見える皆の姿は、一見微笑ましくも、美しくもあるが、もはや希は男子に交じって試合に出ることはないだろう。周辺も出せないはずだし、刻々と体格差・体力差が広がっていることを自覚していた希にも当然判っていたはずだ。負けて、晴れ晴れとした希の表情が、ラストゲームを自覚したものであることを雄弁に語っているよう(まぁ、女子サッカーをするかも)。こんな哀切さが横溢するラストは実に著者らしい。想いが濃密に凝縮された佳品である。
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