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アベノミクスと暮らしのゆくえ の商品レビュー

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2015/09/01

昨年の10月に発行されたアベノミクス批判の書である。アベノミクスの「景気をよくしよう」とする「問題の立て方」そのものが既におかしいといい、「第一の矢(大胆な金融政策)」「第二の矢(機動的な財政政策)」の効果を検証して、決して成功しているわけではないことを明らかにする。 そして、...

昨年の10月に発行されたアベノミクス批判の書である。アベノミクスの「景気をよくしよう」とする「問題の立て方」そのものが既におかしいといい、「第一の矢(大胆な金融政策)」「第二の矢(機動的な財政政策)」の効果を検証して、決して成功しているわけではないことを明らかにする。 そして、やがて明らかになるはずの「第三の矢(民間投資を喚起する成長戦略)」がもたらす危険な内容を予言する。 問題の立て方。何よりもアベノミクスは、「経済の長期停滞」という認識があるだけで、(それさえも20年来という認識は間違っていて97年からなのだが)、その分析は全く行われていない。その処方箋もあらゆる経済学が混在している。 そうなると、三本の矢がとんでもないところに行くことは目に見えていて、そのことを具体的に記述していて説得力があった。 去年の今頃書いていて、それは今でも続いているのだが、この間に起こったことは、(1)企業は儲かるようになったが(2)働く人の賃金は下がり(3)正規雇用者は減少した。のである。よって需要はさらに落ち込み、日本経済は停滞から脱出出来ないどころか、さらに長引く。よって、「世界で1番企業が活動しやすい国」化のツケは、人々の暮らしに、そして日本経済全般にかかってくるだろう。この本の「予言」は今のところ、当たっている(と、書いたその日にGDPのマイナス1.6%という発表があった。目標のプラス2.0%は何処へ行ったんでしょうね)。 著者の処方箋は、だからアベノミクスと反対のことをするべきだということになる。しかし、そのためには「政治」が変わる必要があるので、ここでは詳しく書かない。 2015年8月18日読了

Posted byブクログ

2014/10/27

読み易く、わかり易い平易な記述でありながら、いわゆる「アベノミクス」が我々の生活・暮らしに与える弊害が書かれた一冊です。 残念ながら、テレビや新聞等で取り上げられる事はないでしょうが…

Posted byブクログ