姫君よ、殺戮の海を渡れ の商品レビュー
群馬県の川でイルカを見たという妹を連れてイルカ探しに来た高校生の兄の語りで後半こんな話になるなんて。 このジャンルが変わるやり方は好き。 2023/4/19読了。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
キャンプから帰ってきた妹が、キャンプでイルカを見たと言う。行われたのは、群馬。 当然誰も信じないなか、兄の敦士は友人と妹とともに群馬へ向かう。 前半は、ややテンポ遅めのイルカ捜し。だが、少しずつ絡み合ってくる関係性が微笑ましかったり痛いたしかったりで、十分に楽しめる。妹に干渉しまくる主人公の拗らせまくり内面描写は、著者の本領発揮といったところ。(感情移入はしにくいが) ......だが、もちろんただのイルカ捜しでは終わらない。捜し終わった後から、物語は一気に加速する。 自分の想いを見定められず、自分を好いてくれた彼女を傷つけた先にあった未来。 それは、妹を庇い、狂人となった彼女の看護だった。 "どこかで歯車が狂った" そんな表現が、本書の展開にはピッタリくる。 そして、読者にとどめを刺すあのラスト。全く予想しておらず、相当な衝撃だった。 彼女は、彼女なのか。 それでも愛し続ける敦士の姿は、どこか狂気めいたものすら感じさせる。 読後、タイトルの真の美しさ、怖ろしさが心に迫る。
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ネタバレあり。 イルカ探しをする子供達、というファンタジーな話から始まる。 違う土地から来た主人公に恋をした、現地群馬の民宿の娘。悲しい事故にあい、脳移植の被験者になる、という現実味のある話しになるのだが… 実はイルカの脳が移植されていた、というトンデモ展開。 移植されて...
ネタバレあり。 イルカ探しをする子供達、というファンタジーな話から始まる。 違う土地から来た主人公に恋をした、現地群馬の民宿の娘。悲しい事故にあい、脳移植の被験者になる、という現実味のある話しになるのだが… 実はイルカの脳が移植されていた、というトンデモ展開。 移植されてからの女の子の描写がなんとも気持ち悪いというか…奇声を発したり、指を噛みちぎったりと暴力的。 主人公への恋心のあるイルカの脳を持った奇声を上げる女の子…その二人の恋?? なんとも気味の悪い設定で、スッキリしたとは言えない読後感でした。。。
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久々に夢中になって読んだ。 色々残酷感もあるけど、正義感の強い主人公への感情移入と、ストーリーに没入出来た。 姫君ってあっちかと思ったらそっちか!っていうのと、オチの強烈加減が半端ない。
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浦賀和宏作品5冊目。 約600ページの長編だが、不必要なシーンや会話が多かった印象。 読みやすさは抜群だか、前半のイルカ探しが長い…兄弟の口喧嘩にもイライラうんざりしました。 ファンタジー要素の前半とはうってかわって後半は話が重く哀しい展開に一気に引き込ませられました。徐々に1つ...
浦賀和宏作品5冊目。 約600ページの長編だが、不必要なシーンや会話が多かった印象。 読みやすさは抜群だか、前半のイルカ探しが長い…兄弟の口喧嘩にもイライラうんざりしました。 ファンタジー要素の前半とはうってかわって後半は話が重く哀しい展開に一気に引き込ませられました。徐々に1つの疑問が明らかになるも、それが2つ目の疑問とどう繋がってくるのか分かりそうで分からない……いやー面白い。 オチわ全く想像してなかったです。終わり方がハッピーかバッドか分からないが浦賀さんらしいラストかなー! タイトルも最後で意味が分かる! 表紙とのギャップが怖い…
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これの前に読んだ『彼女の倖せを祈れない』はコンパクトな中にオチがバシッと決まって面白かったが、こちらは長くて、だからこそ「おいおい、そういう方向に転がるんかい」というハラハラがいつまでも続き、カタストロフを迎えたとき魂を抜かれる。
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敦士は、糖尿病の妹・理奈が群馬県の川で見たイルカを探すため、彼女と友人とともに現地へ向かう。当初イルカの存在を信じていなかった敦士だが、町の人々の不審な様子により、隠された秘密があることに気付く。やがて彼らが辿り着いた真実は悲痛すぎる運命の扉を開けていく。 いやー、壮大な時間の...
敦士は、糖尿病の妹・理奈が群馬県の川で見たイルカを探すため、彼女と友人とともに現地へ向かう。当初イルカの存在を信じていなかった敦士だが、町の人々の不審な様子により、隠された秘密があることに気付く。やがて彼らが辿り着いた真実は悲痛すぎる運命の扉を開けていく。 いやー、壮大な時間の無駄だった。
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驚きの展開もなく、テンポも悪め。 ストーリー自体が面白くないわけではないけれど、大体先が見えるところと13年間の話の長さの配分が初めがダラダラ長かった。 「彼女は存在しない」から浦賀さんのミステリー好きだったので、もうちょっと驚きがあるかな、と期待していただけにちょっと残念で...
驚きの展開もなく、テンポも悪め。 ストーリー自体が面白くないわけではないけれど、大体先が見えるところと13年間の話の長さの配分が初めがダラダラ長かった。 「彼女は存在しない」から浦賀さんのミステリー好きだったので、もうちょっと驚きがあるかな、と期待していただけにちょっと残念でした。
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綺麗な表紙と糖尿病の妹をもつ高校生という設定に興味をはじめ、分厚さに躊躇いつつも購入。物語の方向性を理解していなかったのか「えっ、そういう話なの!?」という驚きだった。妹が出会ったイルカが何だったのか、その正体が焦点だと思ったら……民宿の娘であるユカが思った以上の意味を持つ。看護...
綺麗な表紙と糖尿病の妹をもつ高校生という設定に興味をはじめ、分厚さに躊躇いつつも購入。物語の方向性を理解していなかったのか「えっ、そういう話なの!?」という驚きだった。妹が出会ったイルカが何だったのか、その正体が焦点だと思ったら……民宿の娘であるユカが思った以上の意味を持つ。看護師になった主軸がユカの看病に6年を費やし、それの描写が中心になるなんて……話がどこへ転がるのかよく分からなかった。
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後半はそこそこ面白かったですが、前半の前振り部分が長すぎるのと、主人公の考え方が好きでは無く、読み進めづらかった。。 後半部分をもうちょっと詳細に描いて欲しかったなぁという感想です。最後があっけなさすぎる…
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