7人の外国人監督と191のメッセージ の商品レビュー

六川亨(著者)

2015/01/02

　歴代の日本代表外国人監督の公式発言を取りまとめて、これまでの日本代表に流れる流れと、そこで為されてきた提言とを時系列で見つめ直した本である。
　古株のサッカーファンからすれば物足りないところもあるかもしれないが、こうして流れできちんと確認できるのは、若い世代やにわかファンにとっては非常に意義深いところである。
　その意味で、読み手は選ぶだろうが、良書と言っていい内容だった。

　惜しむらくは、多少薄い本ではあるし、インターミッション的に間に入る日本人監督についても略歴程度で良いから触れても良かったのでは、という点だろうか。
　日本代表の歴史を俯瞰できる本なだけに、そこまでカバーされていたらさらに評価できた本だと思う。すでに十分面白いし、それがコンセプトから外れるのは承知の上だが、個人的にはそこまで求めたかったかなと。
　それでも良い本だったので、星は素直に五つとしたい。