南原繁と国際政治 の商品レビュー
現代世界における規範や世界秩序の担い手としての主体的条件がどのようなものえあるかといった考察を前面に押し出すコンストラクティビズムのような諸潮流がすでに国際政治学の主流になっている現在において、政治哲学を欠いたゲームの規則だけを論じる国際政治学を講じるのでは、大学で学問研究する意...
現代世界における規範や世界秩序の担い手としての主体的条件がどのようなものえあるかといった考察を前面に押し出すコンストラクティビズムのような諸潮流がすでに国際政治学の主流になっている現在において、政治哲学を欠いたゲームの規則だけを論じる国際政治学を講じるのでは、大学で学問研究する意味があまりない事態になっている。 主権国家間関係は世界政治の多様なアクターの存在によって複雑さをさらい増し、国家そのものの崩壊を想定しておかなければならないような事態、いわば国際関係の基本的前提であった国家というキリスト教圏における世俗化形態の変質は言うまでもなく、その存続すら疑わしく、再びGod is back的状況が現代世界の趨勢となっているとらういえる。
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